喪主の挨拶心得。葬儀や告別式で簡素でも丁寧な伝え方

 喪主の挨拶心得。葬儀や告別式で簡素でも丁寧な伝え方

喪主の挨拶を任される機会はそう多くありません。自分の配偶者や親など、近しい親族が亡くなった時に喪主を務めるのが一般的なので、慣れているという人は少ないのです。

葬儀は結婚式と異なり、前もって予定が確定しているものではありませんし、故人が亡くなって葬儀の手配をする段になって初めて「自分が喪主なのか」と自覚するケースもあるため、喪主の挨拶に何を話していいのか混乱したり、緊張してしまう人も多いのではないでしょうか。

しかし、葬儀というのは故人に対して様々の思いを抱えた人が集まる場所ですから、喪主の挨拶はとても重要な役割を担います。愛する人の最後を完結でかつ丁寧にまとめるための喪主の挨拶について、その内容を解説します。

 

喪主の挨拶心得。
葬儀や告別式で簡素でも丁寧な伝え方

 

自己紹介をする

■ 喪主の挨拶の冒頭は、自己紹介から始めます

自己紹介は、参列してくださった方の中で、自分と面識がない方に向けてするものですから、自分の名前を故人との続柄を紹介するのが一般的です。

【 喪主の挨拶:自己紹介 】

■ この自己紹介では、長々と自分の話をする必要はありません

・ 葬儀の主役は、逝去した故人ですから、自己紹介は「長男の○○と申します」など、自己紹介はあくまで完結にすることが望ましいのです。

 

参列のお礼をする

■ 自己紹介を簡単に済ませたら、喪主の挨拶で最も重要な事を先に伝えます。

それは、参列してくださった方に対するお礼です。葬儀は、突然の事である場合が多く、そのため訃報の連絡を受けたら、その翌日に通夜があるというケースもあります。

予定を調整したり、仕事を早めに切り上げて足を運んでいる参列者の方や遠方からわざわざ来てくださっている参列者の方に向けてのお礼です。

【 喪主の挨拶:参列へのお礼 】

■ 「ご多用な中、遠路ご会葬・ご焼香を賜り誠にありがとうございます。」という感謝の言葉は定型文として覚えておくとスムーズです。

 

故人の最期の様子

参列してくださった方々は、多かれ少なかれ故人とお付き合いがあった人ばかりです。お別れをしに来てくださっているのですから、喪主の挨拶では、故人がどのような最期を遂げたかをお伝えします。

【 喪主の挨拶:故人の最期の様子 】

・ 「父は、享年80歳でしたが、最期は眠るように静かに息を引き取りました。」

・ 「病気で長い間苦しい思いをした父でしたが、最期は安らかに息を引き取りました。」

など、せっかくですから、故人の最期の姿を参列者の方に説明して下さい。

 

故人の紹介をする

喪主の挨拶では、故人と近しい立場にいた自分ならではのエピソードや故人の裏話などを簡単に交えると、参列者が故人との思い出を回想することができるのでおすすめです。

【 喪主の挨拶:エピソード 】

例えば)

「父は仕事では真面目一本でしたが、普段はプロ野球観戦が趣味でした。

テレビを見ながら一緒に声を出して応援するなどと言った一面もありました。

それもいい思い出です。」

と、故人がプライベートで見せる意外な一面を紹介すると参列者も故人との思い出を思い浮かべることができます。

 

故人が生前お世話になったお礼

喪主の挨拶では、故人の紹介はダラダラと冗長的にせず完結に済ませ、参列者に対して、故人の代わりに生前にお世話になったお礼をします。

【 故人が生前お世話になったお礼 】

「そんな父は、生前ここにいらして頂いているたくさんの方々に支えられたことと思います。

父に変わって深く御礼申し上げます。」

など、汎用的な表現を使うことによって、仕事関係、同窓生、プライベートな友人など、多方面の参列者に対して平等にお礼を伝えることができます。

 

締めくくりの言葉

■ 喪主の挨拶の内容を一通り済ませたら、最期は締めくくりの言葉を添えます。

それは、今後共宜しくお願い致します。という言葉です。喪主である自分からすると、知らない人が多いかもしれませんが、故人の生前同様に変わらぬお付き合いをお願いするというのが礼儀です。

【 喪主の挨拶:締めくくりの言葉 】

■ 参列者と自分の年齢差に関係なく、

「私はまだ未熟者でございますが、○○の生前同様に変わらぬご指導、ご鞭撻のほど、宜しくお願い致します。」

などと伝えるのが失礼がない最もいい表現の仕方です。

 

いかがでしたでしょうか。喪主の挨拶に何を話していいのかわからなくなり、故人との思い出話を延々と話してしまったり…。

緊張と混乱から頭が真っ白になり、途中で「自分が何を話しているのか、分からない!」と言う人は多いです。本当に伝えなければいけない重要な事を、伝え忘れてしまうのは、よくあることなのです。

しかし、そうならないためには、喪主の挨拶で抑えておかなければいけないポイントを、事前に紙にまとめて置く方法が有効です。ポイントを絞って話せる確立が、格段に上がります。

葬儀は一度しかありませんから、伝え漏れてしまったからと言って、やり直しはできないのです。

今回解説した、丁寧でかつ完結な喪主の挨拶の仕方基本的な内容です。「自分はここをこうしたい。」というのがあれば、もちろん差し替えても構いません。参列者に失礼にならないようポイントを抑えて、自分なりのオリジナルの挨拶文を作り、納得の行く葬儀を進めて下さい。

 

まとめ

順序で解説!喪主の挨拶を丁寧かつ完結にまとめる方法とは

・自分の名前と故人との続柄を含め自己紹介する
・参列してくださったお礼を最初に述べる
・故人の最後の様子を参列者の方々に説明する
・故人の人柄を口癖や日課などを交えて紹介する
・故人の代わりに生前お世話になったお礼を参列者にする
・今後共変わらぬお付き合いをという言葉で締めくくる


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