葬儀マナーは普段はあまり意識する機会はありませんが、ある日お付き合いのある人の訃報を聞いて、急に参列することになった場合など、不安に思うことがありますよね。
葬儀マナーと言っても、それほど頻繁にあることではないので、基本を忘れがちになってしまうことはよくあるもの。かと言って、ある程度の年齢なら基本的なマナーや礼儀を心得ておかないと、周囲からは常識のない人だと思われたまま、注意もされずにその場は終わってしまいます。
葬儀は静粛で厳かな空気の中で、しめやかに行われます。また、普段は面識のない親戚や知人等にも会うことになる場です。訃報を聞いてからの対応、香典、服装やメイクなどの身だしなみ等…。
基本的な葬儀マナーくらいは身につけて、恥ずかしくない参列をしたいですよね。そこで今回は、社会人として後になって知り、恥ずかしい思いをしないよう、葬儀マナーの基本をお伝えします。
葬儀マナーに迷ったら。
参列者が恥をかかない7つの基本
訃報を聞いたら、早急な対応を
葬儀のマナーとして、まず故人の訃報を聞いて、対応することから始まります。
【 葬儀マナー:訃報を聞いたら 】
■ 故人とのお付き合いの深さでも違ってきますが、近親者はできるだけ早く駆け付けて、故人との最後のお別れをすることで、真心が伝わるものです。
・ また仕事や都合ですぐに弔問できない場合は、代理人に弔問してもらうか、弔電を打ちます。
訃報を受けた本人が病気で療養中であったり、近日中に慶事を控えてたりする場合は葬儀へは欠席して、弔電を打つようにしてください。弔問の際の服装は、地味であれば平服で構いません。
親族以外の参列
通夜または告別式のどちらに参列すればいいのかも、関係性によって悩むことがあります。
【 葬儀マナー:親族以外の参列 】
■ 遺族や近親者は、当然ですが両方に参列します。
・ 故人の友人や知人の場合、仕事の関係等で通夜か告別式のどちらかにしか参列できない場合は、通夜に参列すれば大丈夫です。
もちろん葬儀マナーとして、告別式と両方に参列することは全く問題ありません。ただ、日中に執り行われることが多いため、通夜の方が参列しやすいこともあり、最近では通夜のみの参列者も増えています。
近親者・親族以外であれば、告別式だけの参列でも葬儀マナーとして、違反ではありません。
参列者の服装、葬儀マナー
服装についての葬儀マナーですが、告別式への参列は男女共に黒色のものにします。
【 葬儀マナー:参列者の服装 】
■ 現在で言われる「ブラックフォーマル」の中でも、光沢のないものを選べば、基本は押えられます。ストッキングや靴も光沢のない黒。靴は布製がより好ましいです。
・ ただ、急な場合の通夜への参列は、地味な平服であれば、構いません。
とは言え全くの黒のコーディネートであっても、通夜や告別式へは肌が透けたり、フリルのついた服装は避けるようにしてください。
メイクは控えめにしよう
葬儀のマナーとして、メイクは控えめにすることは必須。ただ、ここで間違えやすいのがノーメイクでの参列です。
【 葬儀マナー:メイク 】
■ 「葬儀のメイクは抑えなければいけない。」とノーメイクで参列する人もいますが、これはマナー違反となります。
・ ノーメイクだと、大変な思いをしている遺族よりも、やつれて見えてしまうので、やめた方が無難です。
ベースメイクは、ツヤを抑えたファンデーションを塗るようにして、マットな仕上がりになるようにすると、葬儀マナーに沿ったメイクができます。ここで、マスカラやアイライナーは涙を流すこともあるので、つけないことをおすすめします。
口紅はグロス感のない、地味な色のものをつけるようにしてください。
アクセサリーは真珠以外はつけない
アクセサリーの葬儀マナーでは、真珠以外はつけないことが原則。さらに、ピアスは必ず外すようにしてください。弔事の場面でに着用が許されるのは、真珠と結婚指輪だけです。
【 葬儀マナー:真珠のアクセサリー 】
■ 真珠は、「不幸は重ならない」という意味もあり、ネックレスは一連タイプ、イヤリングは一粒タイプをつけるようにします。
華美なものや派手なアクセサリーはご法度!ジャラジャラとしたゴールドのネックレスなんて、もってのほか!ということを忘れないでください。
香典は新札を避けよう
香典の葬儀マナーでは、新札を入れると事前に準備しておいたかのように思われがちで、失礼という意味で敬遠されることを忘れずに用意してください。かと言って、ボロボロのお札も失礼。どうしても新札しかない場合は、軽く折ったものを香典袋に入れるようにするのが基本です。
【 葬儀マナー:お香典 】
■ 基本的に香典は告別式に時に渡すのが葬儀マナーですが、どうしても通夜しか参列できない場合は、遺族にその旨を伝えて手渡しするのが一般的です。
また、香典の金額ですが、親戚は10,000円~、親戚以外は5,000円が相場です。3,000円以下は避けるようにしてください。
子供の服装にも注意
子供の服装の葬儀マナーでも、地味なものが原則となります。子供の喪服や黒い服がないことは周囲も承知している場合がほとんどなのですが、親は十分に配慮しなくてはなりません。
【 葬儀マナー:子どもの服装 】
■ 小学生や中高生で制服がある場合は、制服での参列で構いません。
・ 小さい子供は、全身黒色でなくても、黒、茶、紺等のパンツやスカートであれば、トップスは白でも大丈夫です。
ただし、柄物を避けるようにして、無地のものを選ぶのがポイントです。
いかかでしたでしょうか。葬儀は突然やってくるもので、普段は頻繁に経験することではありません。だからこそ、故人や遺族に失礼のないようにマナーや知識をきちんと身につけておきたいもの。きちんとした葬儀マナーを身につけて、参列できれば安心です。
普段の服装やメイク等の身だしなみを変えずに葬儀に参列する方々も見受けますが、これは葬儀マナーとしてはNGです。深い悲しみにある遺族や近親者に対して、常識のある葬儀マナーや礼儀、細心の配慮を心がけるのが参列者としての心得です。
挨拶では故人に対して気持ちを伝えたいですよね。人の死は悲しいものですが、故人との楽しい思い出や感謝の気持ちで真心を伝えたいもの。悔いのないように、故人をお見送りする気持ちを表した葬儀マナーで、参列してください。
まとめ
恥をかかない基本の葬儀マナー
・訃報を聞いたら、早急な対応が大切
・親族以外は、通夜か告別式のどちらかへの参列でもOK
・参列者の服装は、男女共に黒で統一を
・メイクは控えめにしよう
・アクセサリーは真珠以外はつけない
・香典は新札を避けよう
・子供の服装も白と黒のモノトーンをベースに控えめに