フレンチマナーをしっかりと把握して、フランスでも丁寧に対応してもらえたら、やっぱり嬉しいものです。海外旅行好きの中での人気は、今でもフランス!一度はフランスを旅してみたい。フランスのオープンカフェや高級フランス料理、パリやシャンゼリゼを体験したい人はいつの時代も多いです。
そんなフランス旅行、高級レストランで食事ができるとしても、ちょっと及び腰になってしまいませんか?本場フランスで通用するフレンチのマナーなんて!
それだけではなく、きちんとしたフレンチマナーを習得すると、日本国内でも役立つシーンは多いです。国内でステキなレストランに行った時も、恥ずかしい思いをしたり、迷ったりするという体験談が案外多いのです。
そこで本記事では、海外に行った時に限らず、国内でも確実に役立つ、フレンチマナーの基礎知識。基本的なマナーの意味合いと、振る舞いのポイントをお伝えします。
フレンチのマナー伝授!
海外旅行で焦らない7つのポイント
上座にはグループ内で一番格上の人を案内しよう
上座に一番格上の人を案内する、と言っても、フレンチマナーで「上座」はどの席になるのか、迷う人々も多いです。
【フレンチマナー、上座に座って頂く】
① レストランに入るとウェイターが席まで案内してくれます。
② この時、ウェイターがイスを引いた席が一番の上座となります。
【一番格上の人とは】
★ 一番年齢の高い方、格が高い方、女性をその席に座ってもらいます。
ただし、その会の趣旨もあります。どなたかの誕生日パーティなど、主役が明らかに決まっている時には、その方が主賓です。
もしも「どうぞ」と断られたら、何度も押し問答をするのはスマートではないのであなたが座るようにしましょう。席をすすめた方がきちんとフレンチマナーを理解していれば、きっとスマートに受けてもらえます。
大きな荷物やコートは入り口で預けるのがマナー
海外旅行中であれば、大きな荷物を持っていることもあるかもしれません。
【大きな荷物を持っている場合の、フレンチマナー】
★ 大きな荷物やコートなどは、入り口で預けてください。
基本的には、テーブルまで持っていくのはハンドバッグのみです。
どうしても必要なものはあらかじめウェイターに伝えて席まで持っていくほうがスマートですね。「大事なおみやげが入っているから!」などと、大きなスーツケースをゴロゴロと食事のテーブルまで持っていく行為は、明らかにお店の雰囲気を壊してしまいます。
なにはともあれレディーファーストが基本中の基本
フレンチマナーに限ったことではありませんが、フレンチマナーの前にレディーファーストを忘れずに心がけてください。日本では気恥ずかしくて、実行できずにいる男性が多いです。女性を大切に思う気持ちがないと、レディーファーストもなかなか行動に移せないもの。
【海外で目立つ、日本人の習慣】
★ お店の扉を開くのは男性、扉を開いて女性を通します。
実は日本人には、男性の後から付いてきた女性が扉を開き、男性を通す習慣があり、海外では話題になっています。意識して男性が扉を開くことをおススメします。
★ お店に入ったら、ウエイターが席まで案内します。
レディーファーストの捉え方を間違えている例です。男性が女性をリードする必要はありません。店内ではウエイターが席まで案内しますので、男性が率先して女性を連れて行かずに、ウエイターに従います。
★ 女性もレディーファーストの文化を楽しむ気持ちで。
日本人女性はレディーファーストを受けると、恐縮したりかしこまってしまい、滑稽に映る時もあります。レディーファーストを受けたら堂々と、そして軽くお礼を伝える程度で大丈夫です。
普段から女性を思いやるレディーファーストの気持ちを忘れずにいれば、フレンチを頂く時も、さっと行動が出来ます。これも大切なフレンチマナーです。
レストランでのナプキンの使い方にこそマナーあり
レストランでは、ナプキンをきちんと取り扱えるかどうかが、フレンチマナーを理解しているかのポイントにもなります。ナプキンの使い方は食事中にも目立つので「アチャ!」という使い方をすると、他のテーブルの人の目にもとまりやすく、同席の人たちが恥ずかしい思いをすることも・・・。
【フレンチマナーでの、ナプキンの取り扱い】
★ 席に着いたら主賓の後に、ナプキンを膝に置きます。
日本人の多くがお食事を待ってナプキンを膝に置きますが、フレンチマナーでは「もう運んで良いですよ。」の合図になるため、先におろします。
★ 食事中は二つ折りにし、輪をおなか側にして膝に乗せます。
トイレなどで席を移動する時には、椅子の上にナプキンを置きます。
★ 口元が汚れてしまったら、膝側のナプキンの裏側を利用します。
そっと、先で押さえるようにして、口元を拭き取るようにしてください。
★ 食事が終わったら、ナプキンをデザート皿の右側、やや上に置きます。
ナプキンを置く時は、さまざまありますが、三角に立てるように置く人々が多いです。食事後にナプキンをテーブル上に置く時、丁寧にたたむことは、かえってマナー違反。「美味しくなかった」の合図になりますので、適当にたたむようにしてください。
スープの飲み方も、フレンチのマナーでスマートに
フレンチレストランでは、スープの飲み方にも気をつけるマナーのポイントがあります。日本との大きな違いに、日本では「スープは飲むもの」、フレンチマナーでは「スープは食べるもの」と言う認識の違いがあります。
【フレンチマナー、スープの飲み方】
★ スープはスプーンから、ズズズっとすするのはマナー違反!
・ スプーンを口に入れて飲むようにします。
・ スープの残りが少なくなったら、器の向こう側を持ち上げて傾けます。
また、日本人に多い勘違いがあります。スープにはパンが添えてありますが、どのように食べていますか?
★ 残ったスープをパンでグイグイと拭って食べるのは、マナー違反。
家庭では美味しい食べ方ですが、フレンチマナーとしては目立つNG行為です。特に日本人に多いため、意識して注意すると安心です。
肉料理は一口で食べられるサイズにカットしてぱくり
フレンチでは肉料理も、きちんとナイフとフォークを使って食べるように心がけます。
【フレンチマナーでの、お肉の食べ方のタブー】
・ 大きなお肉を、フォークで刺してガブリと食べる行為。
・ 大きなお肉の塊を口に放り込んで、モグモグ食べる行為。
確かにこの食べ方は、家庭ならとっても美味しいですが、フレンチマナーとしては、NG行為です。お肉は一口サイズに、きちんとナイフとフォークで切って、口に運ぶようにします。フレンチレストランでは、ナイフとフォークで食べられない難しい料理は少ないはず。頑張って練習しておくと、安心ですね。
食事中や食後のナイフとフォークの置き方にも注意
フレンチマナーでは、ナイフとフォークのお皿への置き方にもきちんとした意味があります。
【フレンチマナーでの、フォークのナイフの置き方】
★ 「食事中です」と意思表示。
食事の途中は、お皿をはさんで左にフォーク、右にナイフを置きます。★ 「食べ終わりました」の合図。
お皿の料理を食べ終わったら、ナイフとフォークを揃えて右側に置きます。
レストランでは、その合図を見てウェイターが次の料理を持ってきたり、お皿を下げたりします。食べ途中に「終わりました」の合図を出してしまわないように気をつけてください。
いかがでしょうか。フレンチマナーを理解すると、自然とスマートに食事ができます。マナーだけで考えれば、日本食での共通して言える部分も多いかもしれません。沢山の人と同じ空間で食事をするので、音を立てず、スマートに食事が出来るように配慮すること、女性や目上の人に配慮すること。
これは万国共通のマナーなのかもしれませんね。せっかくの海外旅行でフランスに行ったなら、ぜひ現地に柔軟に対応した、フレンチマナーでスマートに食事をしたいものです。そのためにも日本にいる時から意識して、フランスで即実践出来るように、練習しておくのが一番のポイントかもしれません。
日本の料亭と同じように、フランスは食文化が発達しているために、フレンチマナーの良し悪しで人柄も問われます。特にアジア人は基本的な洋食のマナーに疎い部分があるため、キチンとしたフレンチマナーは、相手国への礼儀にもなり、一目置かれます。ぜひ、優雅にフレンチマナーを守って、食事を楽しんでください。
まとめ
フレンチマナーの基本!海外でも物怖じしない7つのポイント
・ウェイターに案内された席に主賓に座ってもらう
・食事のテーブルには大きな荷物を持ち込まない
・レディーファーストがフレンチマナーでも大切
・ナプキンの使い方を知らなかったら恥ずかしい
・ついついやってしまいがちなスープマナー違反
・肉料理をがぶりと噛み付くのはNGポイント
・ナイフとフォークの置き方で相手に伝えよう