礼服は女性の場合、見落としがちなマナーが多くあります。ちなみに礼服とは、正礼装にあたり、一番格の高い服装のことを指します。具体的には男性ならタキシード、礼服を女性が着るなら、カクテルドレスやイブニングドレスがこれにあたります。
結婚式などのおめでたい場では「平服で」と指定がない限り、礼服で参加しなければなりません。ちなみに「平服」とは、略式の礼服のことを指しています。男性ならスーツ、女性ならワンピースなどを着用しましょう。
つまり礼服は正装ですので、冠婚葬祭どの場面でも着ることが出来る服装です。ですが、礼服は女性にとって難しいもの。男性はお葬式ならブラックスーツ、お祝い事にはタキシードなど、ある程度決まっているのですが、女性はそうもいきません。
結婚式に全身黒の礼服を女性が着ると、葬儀を連想させることからタブーとされています。一方で結婚式で好まれる光沢のある素材の礼服を女性が着ると、もちろん葬儀では派手すぎてマナー違反にあたります。そのため、TPOに合わせた礼服を女性が選ぶことは、とても大切です。
大人のたしなみとして事前に礼服の準備はしておきたいところです。ですが、相手との関係によっても、ふさわしい礼服は女性の場合は変わってきます。このように、難しいのが礼服の女性のスタイルなのです。
そこで今回は、常日頃から準備しておきたい礼服に合わせる小物についてお伝えします。どれも流行に左右されないものばかりですので、是非参考になさってください。
礼服女性マナー集☆
常日頃から準備したい小物と選び方
パール素材のアクセサリーは万能選手
礼服で女性が助かるアクセサリー。準備しておくならばパール素材のアクセサリーを選びましょう。身につけるだけで上品な雰囲気になるパール素材は、女性のフォーマルな服装にとてもよく合います。
【礼服で女性が着けられるアクセサリー】
★ パールは唯一、通夜や葬式でも身につけることのできる素材です。
★ パールであっても、二重のデザインのものはタブーです。
二連のデザインは結婚式でも、お葬式でもタブーです。結婚式ならば「再び繰り返される」、お葬式ならば「悲しみが繰り返される」といった意味合いを持ちます。
結婚式はなかにはカジュアルな式もあるでしょうが、基本的なホテルなどの披露宴ではパールのアクセサリーが無難です。また派手すぎず露出を抑えた礼服は、どのような結婚式でも活用できるので、パールのイメージに見合ったドレスはおススメです。
ベージュのストッキングは常備しておくととても便利
「足元を見る」という言葉があるように、女性の足元は意外と人に見られています。きちんとマナーを心得えた礼服を女性が着ていても、ストッキングが汚れていたり破れていては意味がありません。
【冠婚葬祭、どのシーンでも適用するストッキング】
★ ベージュのストッキングはどんな礼服の女性のスタイルにも合います。いざという時にそなえて常備しておくととても便利です。
★ 葬儀に参加するときは黒無地のストッキングでなければなりません。
★ 急な通夜の場合には、ベージュのストッキングでも対応できます。
基本的には礼服の女性の足元は結婚式ならばベージュのストッキング、お弔辞事ならば黒無地のストッキングです。最近ではカジュアルな結婚式で、ワンポイントなど柄の入ったストッキングも見受けますが、女性のたしなみとして是非1足は新しいストッキングを準備しておきましょう。
ベージュのマニキュアとノンアセトンの除光液はセットで準備
最近はジェルネイルを楽しむ女性も増えてきました。ですが、時と場合によっては派手な色のネイルは悪目立ちしてしまう時もあります。
【礼服の女性の手元に、恥ずかしくないネイルとは】
★ 礼服の女性には、ベージュのマニキュアが安心です。
【普段ジェルネイルを着けている女性の場合】
★ ジェルネイルの上からマニキュアを塗ってしまっても、大丈夫です。
結婚式やお葬式が終わった後、除光液でマニキュアを落としてみましょう。再び元のジェルネイルを楽しむことが出来るのです。
★除光液は必ず『ノンアセトン』の表示のものを選んでください。
『アセトン』入りの除光液を使うと、ジェルネイルの表面が曇ってしまったり、溶けてしまう恐れがあります。
このように除光液をノンアセトンにすることで、突然の冠婚葬祭の場面でもすばやく対応できるようになります。礼服の女性が派手な色のネイルをしていると、相手によっては著しく信頼を失いかねません。
そんな時のため、あらゆるTPOに対応できるよう、礼服で女性が対応できるようなベージュのマニキュアを常時準備しておくのも、一目おかれる女性の所作ですね。
シーンを選ばないヘアアクセサリーを常備する
礼服の女性は、髪型もしっかりとチェックします。そのため髪の毛のセットは礼服女性には必須事項。急な事態でもすぐに対応できるよう、自身である程度のセットができると便利です。
とは言え、「普段あまりヘアセットをしないので自信がない。」という女性が案外多いのも事実です。そんな時は、ヘアアクセサリーを上手に利用しましょう。
【礼服の女性におススメのヘアアクセサリー】
★ 黒いリボンモチーフのヘアアクセサリーをひとつ持っておくととても便利!
身につけるだけで可愛くなるリボンモチーフも、黒色を選べばクラシカルな雰囲気を演出できるので重宝します。
結婚式にはアップスタイルがおススメです。最近ではソニープラザなどを中心に、一人でも簡単に綺麗なアップスタイルが完成できるアイテムが販売されています。そこにヘアアクセサリーを付けても、品よくまとまるでしょう。
一方でお葬式の場では黒が基本です。アップでも頭の上ではなく、下の方にひとまとめにして留めましょう。
準備をつい忘れがちなアイテムとは?
礼服で参加する場では、お包みを渡す場合も多いです。現金を直接相手の方にお渡しすることは失礼にあたりますが、金封をそのままお渡しするのもとても失礼なことなので要注意。
・ 礼服を女性が着る場である、冠婚葬祭では袱紗(ふくさ)は必須です。
マナーの面だけでなく、袱紗には水引の崩れや汚れを防ぐという実用的な役割もありますので、必ず事前に準備しておきましょう。
【結婚式とお葬式の袱紗(ふくさ)の使い分け】
・お慶びの席では暖色系の袱紗
・悲しみの席では冷色系の袱紗
<礼服を女性がセットで事前に準備しておくなら>
・万能な紫色の袱紗がオススメです
【結婚式におススメの最近の袱紗(ふくさ)】
★ レースモチーフのもの
★ リボンモチーフのものなど可愛い袱紗も数多く売られています。
紫色の袱紗は唯一、慶事にも弔事にも使うことが出来ます。いざという時に慌てないためにも袱紗と金封は事前に用意しておきましょう。
いかがでしたでしょうか。今回は、礼服を女性が準備する時に、一緒に用意しておきたい小物を5つお伝えしました。女性は男性に比べて自由度が高い反面、前もって準備するべきアイテムも多くなります。
礼服の女性の服装と言っても、そのデザインやシルエットは時代によって左右されるので、買い置きが出来ないのが難しいところです。相手との関係性や季節によっても、ふさわしい礼服が異なります。そのため、特に洋装の場合には、予定が決まってから礼服を女性は買いに行くケースが多いです。
今回お伝えした礼服の女性におススメの小物は、流行や季節に左右されず、いつどんなシーンにも合わせることのできる、便利なアイテムばかりです。礼服の女性のたしなみに、是非前もって準備しておいてください。
前もって準備しておくと、当日慌てることなくスムーズに対応できて安心です。TPOに合わせた礼服で女性らしく品よくおしゃれができる、大人の女性としてワンランクアップを目指しましょう。
まとめ
礼服女性マナー集☆常日頃から準備したい小物と選び方とは
・アクセサリーはパール素材のものを
・ベージュのストッキングは常に新しいものをストックしておきましょう
・ジェルネイルの上からマニキュアを塗る裏技とは
・シーンを選ばず使えるのは黒いリボンのヘアアクセサリー
・袱紗(ふくさ)は冠婚葬祭に使える紫色のものを