アメリカのチップの習慣は、日本から旅行する人なら一度は悩んでしまうもの。日本にチップの習慣がないので、アメリカのチップマナーに関しては、不安が多いですよね。例えば、「誰に」「どのタイミングで」「どのくらいの金額」を「どうやって」渡すとよいのか…、悩んでしまうのではないでしょうか。
アメリカのチップの習慣というのは、日本で言う「心づけ」のこと。つまり、サービスを受けた時に、感謝の気持ちで渡す「お金」を差しています。ですから、法律で決められたものではありません。
とは言え、サービス業で働く人々は、アメリカではチップを収入の大きな一部として生活を成り立たせています。
アメリカのチップ習慣にはそのような背景があると考えれば、文化の違いを理解し、「ありがとう」の気持ちをスマートに表せるようにしたいですよね。そこで今回は、スマートにチップが渡せる7つのマナーをお伝えします。ぜひ、アメリカへ旅行に行く方々は、事前にチェックしてください!
アメリカはチップが基本!
スマートに出したい7つのマナー
アメリカの「チップ」は英語でなんて言う?
★ チップは英語で、
・ 「Tip(チップ)」
・ 「SERVIC CHARGE(サービスチャージ)」
・ 「GRATUITY(グラチュイティー)」の3通りがあります。
なかでも、GRATUITY(グラチュイティー)が、頻繁に使われるアメリカのチップを表す単語になります。レシートに「Gratuity Included」と記入があれば、支払い合計の中にすでにチップが含まれています、という意味になるのです。
★ この場合、チップを渡してしまうと二重に支払いしたことになるので気を付けてください。
「Gratuity not Included」と記入があればチップは別途ですという意味になるので、チップは別で支払うようにします。
アメリカでチップは「誰に」支払う?
アメリカでは、チップの必要な場所があります。
【 アメリカでチップが必要な場所 】
・レストラン
・バー・クラブ
・エステ、ヘアサロン、ネイルサロン
・タクシードライバー
・バレットパーキング
・ホテル、モーテルなどのサービスをしてくれている人へ支払います。
支払う金額についてはそれぞれの相場があります。アメリカでのチップは、彼らにとっては基本の収入源になりますので、忘れずに支払うようにしたいところです。
アメリカでチップは「どのくらいの金額?」
アメリカでのチップの相場です。場所別に少し細かく理解しておくと安心です。
【 アメリカでのチップ相場 】
① レストラン
・ ウェイター、ウェイトレスには …
TAXを含めた金額の15%~20%を支払います。(超高級レストランについては、25%以上が標準となりつつあります。)
ただし、レストランの中でも、「ビュッフェ」「デリバリー」「簡単なサービスが付くカフェ」などは、10%~15%が相場になっています。
② バー・クラブ
・ 基本的にはレストランと同じですが、バーによっては「COD」(Cash On Delivery)と呼ばれるシステムがあります。
「COD」(Cash On Delivery)の場合は、1杯ごとに1ドル~2ドルを支払います。
③ エステ・ヘアサロン・ネイルサロン
・ 代金の15%~20%が標準的な金額になります。
④ タクシードライバー
・ メーター料金の15%~20%が標準的な金額です。
例えば、メーター料金が$15の場合は、計算上のチップをプラスすると$17になります。$20札を渡して「Can I have $3 change , please」(3ドルのおつりをください)と言ってチップを支払う方法もあります。
⑤ バレットパーキング
・ 車を駐車場へ入れてもらうサービスをバレットパーキングと言います。チップの支払いは車を受け取る時に$2~$5ドルが目安です。
⑥ ホテル・モーテル
・ ベルボーイ、ルームサービスに$1~$2のチップが相場です。
・ ルームサービスには、ベッド1台につき$1ドルを脇のナイトテーブルおきます。
・ ホテルのドアマン、ホテルのポーターは荷物1つにつき$1~$2が相場です。
アメリカのチップの支払い方法
アメリカでのチップの支払い方法は、現金で支払う場合とカードで支払う場合の二種類あります。
【 現金の場合 】
★ 手渡しまたはお勘定皿の上に乗せます。
【 カードで支払う場合 】
★ 受け取ったレシートに合計金額(TOTAL)の欄とチップ額(TIP(GRATUITY))の欄に別々に記入し、サインをします。
支払いはカードでチップは現金でという場合であれば、チップ額の欄には(0)または(Cash(キャッシュ))と記入し、合計金額を記入してサインします。
アメリカのチップの為に準備しておくと良いお金
★ アメリカではチップに1ドル札をよく使います。
・ 常に5ドル~10ドルぐらいは用意しておくようにします。
財布には入れずに、ズボンのポケットなどに入れておき、そこから出した方がスマートで欧米人では一般的です。
もし、2ドル渡そうとして1ドル札がなかった場合でも、10ドル札を渡して8ドルおつりをもらいます。おつりをもらうことは、普通のことなので遠慮する必要はまったくありません。
★ また、小銭がいっぱいあるからといって、小銭で支払うのはNGです。必ず、1ドル札以上がマナーです。
ウェイター、ウェイトレスは担当制
アメリカのレストランのウェイター、ウェイトレスはテーブルにそれぞれ担当がつきます。担当の顔を覚えておき、追加の注文や会計などは、全てその担当者を呼ぶようにしてください。
★ また日本食レストランで日本人のウェイター、ウェイトレスであっても、アメリカではチップが必要です。
アメリカの文化で生活しているので、チップは忘れないように必ず渡すようにしてください。
アメリカでチップが不要なサービス
【 アメリカでチップが不要なサービス 】
・ ホテルのフロント
・ 航空会社
・ レンタカー会社などの職員
・ ファーストフード店
・ ショップの店員などでは、チップは不要です。
空港から送迎のつく、日本からのパッケージツアーや、団体旅行の場合には、ホテルのドアマンに支払うチップが込みになっている場合があります。
★ 送迎のツアーガイドさんへ確認するようにすれば、確実です。
いかがでしたでしょうか。アメリカでのチップのマナーは文化が違うからこそしっかりと理解することが大切です。
もし、サービスが気に入らなかったとしても、アメリカではチップを支払わなかったり、極端に少ない金額にするなどがあれば、それはアメリカでは明らかに、チップを渡す側のマナー違反になります。慣れていないと違和感がある人もいますが、絶対にしないようにしなければなりません。
そのような場合でも、アメリカ人などは最低限の10%程度のチップは必ず支払っています。そして、マネージャーの方などに、何が不満だったかを伝えています。
逆に、素晴らしいサービスを受けた場合やトラブルが発生して相手に迷惑をかけてしまった場合は少し多めに支払うようにします。チップの金額が増えることは問題になりませんので、感謝の気持ちをそのまま表現してください!
まとめ
アメリカでのチップのマナーとは
・GRATUITY(グラチュイティー)という単語が使われる
・サービスをしてくれる人達にとってチップは基本の収入源
・支払い金額の10%~20%がチップの相場
・ベルボーイなどは1ドル~2ドルが相場
・支払い方法はカードと現金の二通りある
・1ドル札を常に5ドル~10ドルくらい用意しておくと便利
・ウェイター、ウェイトレスは担当制
・チップが不要なサービスもある。