アメリカでチップを支払う!知っておきたい5つの基本マナー


多くの日本人が訪れる海外の一つ、アメリカでのチップの正しいマナーについては理解できていない方も少なくありませんよね。日本国内と海外での大きな違いとして、旅先での常識、そして戸惑う事のひとつに『チップ』というシステムがあります。

サービスに対してチップを用意するのは知ってはいても、その意味や方法、ルールなどについては日本には馴染みがないのでよくわからないという方も多いことでしょう。

そんなチップ、『何故支払わなくてはいけないか』という根本の意味を知れば、案外戸惑う事無く対処できるかもしれません。そこで、今回はアメリカに訪れた際にチップで恥をかかないためのアメリカでチップを支払う!知っておきたい5つの基本マナーについてお伝えします。

 

アメリカでチップを支払う!
知っておきたい5つの基本マナー

 

満足のサービスには少し多めの額を払いましょう

アメリカのチップというシステムはいわゆる『習慣』、言ってみればごく当たり前のことなのです。

そもそもチップとは日本でいう『心づけ』、様々なシーンでサービスを受けた感謝の気持ちで渡すお金のことです。例えばレストランのウェイターさんやウェイトレスさんに、ホテルのドアマンに、タクシーの運転手さんなどに対してです。

これらのサービス業に携わる人達が手にする給与・報酬は、予め低く設定されていることが少なくありません。それはこのシステムがあるからという説もあります。そう考えると彼らにとってこのチップによる収入は重要な収入の一部です。つまり、アメリカの人達にとってチップは決しておろそかに出来ない存在なのです。うっかりチップを渡すのを忘れたなどはNGです。

アメリカではチップの額はサービスを受けたゲストの満足度を形にした、いわば通信簿のようなもの。そのため、彼らもできる限りのサービスを提供しようと努力するのです。

ゲストとして心地よいサービスを受けた場合には、気持ちよく充分な、むしろちょっと多目と感じる位のチップを用意しましょう

因みに残念ながら逆に不満足を感じた場合には、チップを少なめにすることもありますが、その場合、できることならば何が不満足だったかは伝えてあげるのがマナーと言われています。

不服があっても最低限一般的な額の10%程度のチップは必要です。苦情も伝えずチップもなし、或いは極端に少ない額は、マナー違反と言わざるを得ません。

 

チップが必要か不要か見極めましょう

ホテルのポーターには部屋の設備の説明後$1~2、またフロントに依頼して必要な物を持って来て貰った時$1~2などはアメリカでのチップの一般的なシーンです。

ホテルのハウスキーピングにも$1~2、目安としてはベッド1台につき1ドルでベッド脇のナイトテーブルに置くのが一般的です。

タクシーのドライバーにはタクシー料金の10~15%が相場で、スーツケースなど大きな荷物をトランクへ入れてくれた時には更に荷物1つにつき$1のチップを加算します。

レストランでは15~25%が相場になり、サービスが良ければ20%、高級なレストランなら25%が適当です。バーではドリンク1杯につき$1、チップは15%が目安です。

エステ・ヘアサロンでは15~20%、ピザなどの配達は10~20%、更にドライバーへのチップが最低$2必要になるケースもあります。

逆にチップ不要なサービスにはホテルのフロント等カウンター業務、ファーストフード店、ショップ店員などがあります。

 

レシートはしっかりチェック

アメリカのチップ事情で注意が必要なのは、ハワイをはじめ海外の観光客がたくさん訪れる人気の観光地では会計時に既にチップが含まれているケースです。

チップという習慣に馴染みのない日本人は会計時によくレシートを確認することがとても大事です。うっかり払い過ぎてしまうこともありますから充分に気をつけましょう。Tip、Service charge、Gratuityなどは全て『チップ』と同じ意味を持つ言葉です。

それらの金額が入っていれば、それは既にチップ込みの会計になっていますから上乗せする必要はありません。

 

常に1ドル札を手元に用意しておきましょう

アメリカのホテル滞在中には、チップ用として1ドル札を常に5~10枚程用意しておくと良いでしょう。更にポイントとしては、そんなチップ用の1ドル札は財布には入れずに、ズボンやジャケットのポケットなどにしのばせておきます

様々なサービスを受けた時、ごそごそと財布を探るよりは、すかさずサッとポケットから出し何気なく渡した方がスマートで、欧米人はそれが一般的だからです。

因みに1ドル札を切らしている場合のこともお伝えしておきましょう。例えば2ドルのチップを渡したいけれど手元に10ドル札しかない時ですが、実はお釣りを貰うことは決してNGではなく、意外かもしれませんがむしろ普通のことなのです。

2ドルのチップを渡したいので8ドルお釣りを欲しいという意味で10ドル札を手渡しながら「Can I have 8 dollars change, please」でOKなのです。

 

小銭でのチップは基本的にはNG

アメリカでチップを支払う場合、1ドル札以上のお札で渡すのがマナーです。そのポイントは『お札』で『コイン』ではないということです。

例えば、2ドルのチップを渡すケースで1ドル札と25セント4枚などというのはNG。また、ハウスキーピングに対するチップを置く場合でも金額さえ妥当であれば小銭で…というのもNGです。

しかし、もしレストランなどでの食事の後、現金で支払いしお釣りが小銭で出た場合、チップとして妥当な金額をスマートにテーブルに置いて立ち去るというのはOKです。

 

いかがですか。以上がアメリカでチップを支払う!知っておきたい5つの基本マナーです。あらゆる場面に於いて正しいマナーを身につけておくことは大人のたしなみと言えます。日本人には馴染みがないから、しなくても良いのでしょ?というわけにはいかないのがマナーなのです。

アメリカでのチップは、ごく当たり前のこと。つまり常識なのです。その常識を無視してしまえば、いかなる理由があろうとも非常識な人間になるわけですよね。意味合いは違うかもしれませんが『畳の上を靴で歩いてはいけない!』日本人にとってはごく当たり前、でも海外の方にとってはマナーを知らなければやる可能性は大なのです。

同様に異国の地で快適に過ごすため、素敵な想い出にするためには、チップの習慣も是非身に付けておくべきマナーであり、最低限知っておくべきルールだというわけです。その場であたふたして支払うことにならないよう、あらかじめチップについては理解しておきたいですね。

まとめ

アメリカでチップを支払う際には

・満足のサービスには少し多めの額を払いましょう
・チップが必要か不要か見極めましょう
・チップが含まれているかレシートをしっかりチェックしましょう
・常に1ドル札を手元に用意しておきましょう
・小銭でのチップは基本的にはNGです


連記事