冠婚葬祭には何かと費用がかかるものですが、なかでも『心づけ』については、よくわからないというご意見も多いですよね。例えば、結婚式なら会場のスタッフや主賓、受付を引き受けてくれた方々など、たくさんの方にお世話になりますが、そんな方々へ感謝の気持ちを伝えるためにお渡しするのが「心づけ」です。また、お葬式では主に火葬場などのスタッフに対してお渡しするのが一般的な心付けとなります。
こうした心づけは地域差もあると言われ、お渡しすべきか否か、或いは金額の相場なども違ってくるようでなかなかキチンとしたルールが確立しているものではありません。
そこで、今回は心づけのマナーとして、冠婚葬祭別の金額から渡すタイミングなどについてお伝えします。
心づけのマナー☆
冠婚葬祭別の金額から渡すタイミングまで
心づけとは感謝の気持ち
日本には冠婚葬祭の様々なシーンで心づけを渡すという風習があります。これは、必ず渡さなくてはいけないというものではないというのが本来の考え方です。
それゆえ、金額や渡す相手、渡すタイミングなどもとても難しいものがあります。どうしても心づけをと思うのであれば、結婚式ならプランナーさん、お葬式なら葬儀社の方にご相談するのが一番です。
ほとんどの場合、ご相談に乗って下さり、渡すお相手や渡すタイミングもフォローしてくださるものですから安心です。
アンケートなどの結果を見てみると、最近では、結婚式では『心づけ』をお渡ししなかったという意見が多いのも事実ですし、お葬式の場合、公営の火葬場では『心付け 禁止』になっている所が非常に多いと言いますから、注意が必要です。
何はともあれ、この様なマナーについては、中立であり、冷静な立場にある方のご意見をお聞きするのが一番です。そして、最後に決めるのは、ご自身のお考えということになるのです。
お葬式の心付けは平均3,000円~5,000円が一般的
お葬式の場合、基本的に葬儀社の方にお聞きするのが一番です。マナーや地域差については、その道のプロのご意見を聞くのが確かと言えるでしょう。
いくらお渡ししたら良いのか、いつ渡しすれば良いのかなど疑問はざっくばらんにお聞きしてみましょう。一般的な金額とタイミングについて感情抜きのお答えが頂ける分参考になることでしょう。
火葬場係員や霊柩車運転手には5千円~。タイミングとしては火葬場スタッフ(火夫)には火葬場に着いて棺を火葬炉に納めていただく前まで、霊柩車運転手には式場に到着し火葬場で降車するまでに渡したいところです。
マイクロバス・ハイヤー運転手3千円~。渡すタイミングは式場に到着して、式場に戻って来るまでの間になります。
寝台車運転手には2千円~。渡すタイミングは故人をお乗せして、搬送先に到着し安置するまでの間となっています。
配膳人には3千円~。タイミングは食事が終わるまでの間などお渡しするのは状況によって様々です。
葬儀社によっては、一旦『心付け』を預かってくれて、お渡しするタイミングで喪主に手渡すように配慮してくれるところもあります。
因みに、都内の火葬場については、ほとんどが民営で、火葬場のランクにより心付けの金額もそれぞれとのことですから、葬儀社にご相談してみましょう。
結婚式の心づけは平均3,000円~10,000円が一般的
会場の責任者やプランナーなどスタッフには5千円~。渡すタイミングは、会場に到着した時や挙式前の準備中に挨拶を兼ねて心付けを渡します。
介添え人・カメラマン・演奏者には3千円~。司会者・ヘアメイクや着付けの担当者には5千円~。司会者やカメラマンを友人などにお願するのならお礼としてプラスアルファしてお渡ししましょう。
受付をして下さった友人には3千円~。来館した段階でお渡しします。主賓や乾杯の発声をお願いした方には1万円~。受付後にお渡しします。
スピーチや余興・アイテムづくりをお願いした友人には3千円~。披露宴終了後にお渡しします。
媒酌人をお願いしている場合は、披露宴が終わった段階で、控え室等に両家の親も揃って御礼を渡しましょう。金額はご祝儀の倍をお渡しする「倍返し」が一般的で、10~20万円が目安になります。
結婚式においては、実にケース バイ ケースということも多く、様々な役割を引き受けてくれるのが友人ということも多い昨今、心づけは必要ないという考え方も少なくありません。
さばけて『一切ナシ』にするか、お金ではなく前もって心を込めて選んだ品物を用意するという形でも良いのではないでしょうか。
また、実際には心づけを受け取らないお約束のある会場も多いものです。それでも何らかの形で感謝を伝えたいと思うなら、菓子折りやギフトなどを、後日御礼状を添えてお送りするのもよいでしょう。
いかがですか。心づけの冠婚葬祭別の金額から渡すタイミングまでについてお伝えしました。心づけとは、こちらからお願いして色々と役割を引き受けて下さった方々への感謝の表わし方です。これを疎かにしてしまうと、後味が悪くなることも少なくありません。
そもそも、心づけは必ずしも渡さなければいけないというものではありませんが、慣習にならって渡しておくのがベターという考え方もあります。
冠婚葬祭のマナーには、今回の心づけのような「そうすべき!」ではなく「そうしておくのが望ましい」というような性質のものが実に多いのでとても難しいのですよね。
空気を読む力、いわゆる人間力が問われるのが、様々なシーンでの暗黙のルールやマナーと言えるのかもしれません。心づけもお互いが気持ちよくその場を過ごすためのものとして、用意しておくと良いでしょう。
まとめ
心づけのマナーとは
・心づけとは感謝の気持ち
・お葬式の心付けは平均3,000円~5,000円が一般的
・結婚式の心づけは平均3,000円~10,000円が一般的