暑中見舞いの書き方まで理解して挨拶状を送ることができたら、社会人としてもビジネスシーンでも、丁寧な印象を与えられそうですよね。
一年の中で最も暑さが厳しい時期、遠方に住んでいる知人や友人、お中元を下さった方へのお礼の気持ちを表すために送るのが暑中見舞い。7月初旬から立秋(およそ8月7日頃)までの間に出す作法もある、昔ながらの日本の風習なのです。
丁寧なマナーある挨拶状は出したいものの、頻繁に出すこともなく、初めてだと「どのように書いたら良いのか…。」曖昧に覚えていることも多いですよね。
そこで今回は、マナーある暑中見舞いの書き方の基本をお伝えします。相手に失礼のないように、しっかりと暑中見舞いの書き方を確認した上で、挨拶状が送れたら安心。
初めての挨拶状であれば、なおさら押さえたい暑中見舞いの書き方のポイントをチェックして、勘違いを避けてください。
暑中見舞いの書き方☆
初めてなら押さえたい7つの作法
暑中見舞いの書き方、基本構成
暑中見舞いの書き方を詳しくお伝えする前に、暑中見舞いの基本的な構成を確認します。1枚のはがきの中に、以下の内容を盛り込んでいくようにしてください。
【 暑中見舞いの書き方:基本の構成 】
① 暑中見舞いの挨拶文
② 時候の挨拶
③ 自分の近況を報告する文章
④ 相手の体調を気づかう文章
⑤ 締めは、日付け
この基本的な暑中見舞いの書き方を押さえた上で、夏らしい季節感のあるイラストが描かれているハガキや爽やかな色合いのハガキを選んでください。
暑中見舞いの書き方、最初の1行目
暑中見舞いの書き方において、一番最初に気を付けなければいけないのが一行目。暑中見舞いに限らず、残暑見舞い、寒中見舞いでも最初の一行目は、他の文章よりも目立つようにしておくことが大切です。
【 暑中見舞いの書き方:一行目 】
★ 自分で手書きをする時には、他の文章との兼ね合いも考えて、右側にやや大きめに書くようにしてください。
・ 知人・友人・上司・親戚など、暑中見舞いを送る相手によって文章を変える必要はない部分で、「暑中お見舞い申し上げます」というスタンダードな文章は共通です。
送る人によってアレンジをするとしたら、その後に加える文章で行うことが、暑中見舞の書き方のポイントです。
暑中見舞いの書き方、時候の挨拶
暑中見舞いに限らず、公式的な挨拶状には時候の挨拶が欠かせません。暑中見舞いは、夏の暑い時期に出す便りですから、それなりの時候の挨拶が不可欠です。
暑中見舞いの書き方としては、7月初旬から立秋(およそ8月7日頃)までに使う時候の挨拶を選んでください。ただし時候の挨拶だけではなく、相手を気遣う一文をプラスすることが大切。
【 暑中見舞いの書き方:時候の挨拶 】
★ 例えば、
・ 「暑い日が続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。」
・ 「寝苦しい日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
・ 「蝉の声がとても賑やかになって来ました。お変わりなくお過ごしでしょうか。」
…などの表現があります。
暑中見舞いの書き方、近況報告
暑中見舞いの時候の挨拶までは通り一辺のことですが、次からは送り手の気持ちをしっかりと込めて書いていく部分。受取った相手の顔を思い浮かべながら、近況を具体的に書いていきます。
暑中見舞いの書き方としても、この部分に関しては決まりはありませんので、自由に書いてみてください。
【 暑中見舞いの書き方:近況報告 】
★ 例えば、
・ 「上京して10年目の夏を迎えます。今は、念願の○○ホテルに就職をして、毎日元気にお客さまと向き合っています。」
・ 「大阪支社に配属されて、初めての夏を迎えます。分からないことだらけですが、本場のたこ焼きにすっかりはまってしまいました。」
…などなど。
相手が読んでいて楽しい気持ちになるよう、書いてみてはいかがでしょうか。
暑中見舞いの書き方、お中元のお礼
暑中見舞いを送る際に、お中元のお礼の意味合いも兼ねている場合があります。お中元は貰いっぱなしではなく、きちんとお礼の気持ちを相手に伝えることは忘れずに!そこで暑中見舞いの文章の中に、お中元のお礼の文章を入れていきます。
【 暑中見舞いの書き方:お中元のお礼 】
★ 例えば、
・ 「ご丁寧なお心づかいをいただき、本当にありがとうございました」
・ 「お心のこもった御中元をお送り頂き、ありがとうございました」
…などと文中にしたためます。
その後、「まずはお礼のみ」「とり急ぎお礼のみ」という言葉で締めくくっていくのが適切です。
暑中見舞いの書き方、日付
暑中見舞いの書き方として、きちんと覚えておかなければいけないのが、日付の書き方。暑中見舞いを送る時には、「平成○年○月○日」のような正確な日付を書く必要はありません。
【 暑中見舞いの書き方:日付 】
★ 基本的に暑中見舞いの書き方の場合は、「平成○○年盛夏」と書くのが一般的。
・ 残暑見舞いの場合には、「平成○○年晩夏」「平成○○年立秋」「平成○○年八月」と記すのです。
このように、詳しい日付まで書いてしまうのは間違っていますので、いくつかの季節の言葉を調べておいて、適切なものを選んでください。
暑中見舞いの書き方、文字
どんなに素晴らしい内容の文章を書いていても、文字がキレイでなければ相手には伝わりません。暑中見舞いに限らず手紙やはがき、書類を書く時には、相手が気持ちよく読めるように、キレイな文字で書きたいところ。
【 暑中見舞いの書き方:キレイな文字 】
★ 「私、字を書くのが下手だから」という人がいるかもしれませんが、キレイな文字とは上手い下手で判断するのではなく、いかに一文字一文字を丁寧に書いたかで決まってきます。
・ キレイな文字で書かれているハガキや手紙は、読み手の心をグッと引き寄せるはずです!
いかがでしたでしょうか、今回は、正しい暑中見舞いの書き方についてお話しました。暑中見舞いは夏の暑さが一番厳しい時に、相手の体調を気遣ったり、お中元のお礼をするために送るハガキ。
形式的な文章にするのではなく、自らの近況を織り交ぜながら、相手が読んでいて楽しめるようなハガキにしていきたいもの。暑中見舞いを出すのがはじめてだという人も、今回お伝えした暑中見舞いの書き方を確認しながら書いていけば大丈夫!
メールや電話、SNSツールが進んでいる世の中だからこそ、便りで自分の近況を知らせたり、相手を気遣うのは、きっと心がほっこりするはずです。
現代ではすっかり暑中見舞いの風習も少なくなりましたが、次の夏はマナーも行き届いた暑中見舞いを、大切な方々に送ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
暑中見舞いの正しい書き方
・挨拶文、時候、自分の近況、相手の体調、日付けの構成
・最初の1行は文字を大きめにするのが基本
・暑中見舞いには時候の挨拶も忘れない
・書き手の近況報告は、具体的に且つ簡潔に書く
・お中元をもらったら、お礼の文章を添える
・日付は具体的には書かず、季節の言葉を入れる
・キレイな文字で書くのが礼儀