和食マナーの基礎知識☆日本人も忘れがちな5つの作法とは

和食マナーの基礎知識☆日本人も忘れがちな5つの作法とは
日本ならではの食事といえば和食ですが、その食事マナーは大事ですよね。当然、和食にもマナーはあります。しかし、日本で暮らす私達日本人でさえ、正式な和食というと少々敷居が高い印象です。

最近では、日本の食文化も大分変わり、あまり和食を好んで食べるということも少なくなってきています。基本的な和食という知識さえも海外の方々とさほど変わりはないぐらいかも知れません

それで、困るわけでもないのですが、しかし、グローバル社会になったからこそ、日本人ならではの食事の作法を身につけることには意味があるのです。海外のお客様を接待する際に和食のマナーも文化として伝えられるのは素晴らしいことです。

そこで今回は、覚えておけば恥をかかない、基本的な和食のマナーについてお伝えします。

和食のNGを知りましょう

和食のマナーは、とても難しい印象がありますよね。正式な場で出される料理はとてもキレイに盛り付けられていて、どこから手を付けて良いのか分からないという印象が強いからです。

確かに、盛り付けを無視して崩して食べることはNGですから、まず、それは覚えおきましょう。

また、ついやってしまいがちなのが手皿で受けること。一見上品に見えると勘違いしている方もいる様ですが、これもNGです。一切れが大きい料理を箸でつかむときや、汁気のある料理を口に運ぶときなどには、ついしてしまいがちなのですが、気になるなら懐紙を使うのが正式なマナーです。懐紙で口元を隠す、受け皿として使うのが正しい和食のマナーです。

大皿から直接取って食べることもNGです。一旦小皿に取り口に運びます

食卓上の器に口を近づけることや器に口をつけてかきこむこと、ひじを付いて食べることも最近では普通にしている方をよく目にしますが、当然NGです。

 

和食は器を手に持つ

洋食との大きな違いとして、知っておくと良い和食のマナーは器を手に持つことです。とは言え、器は何でも持ってよいというワケではありません。

持って良い大きさの目安は約15cm以下で、椀・茶わん・小鉢・醤油皿などは手に持ちます。

器の持ち方にも、マナーや美しく見えるふるまいがあり、普段から意識しておくようにするといざという時も自然にできます。

右手に近い器は右手で、左手に近い器は左手で引き寄せ、持つ時は両手で包むような意識で胸元ぐらいの高さまで持ち上げるようにするのが美しい所作です。この時、決して器などをズルズルと引き寄せる行為はしてはいけません。格好が悪いのももちろんですが、器や食卓を傷つける原因にもなります

因みに器を傷つけるという理由から、食べ終わった器を重ねるのもNGです。親切のつもりでも、実際には先方には迷惑がかかることもあるのです。

また、器を置いたまま料理を取り口に運ぶと、さぐり箸や涙箸となりかねませんから、それもNGです。

 

箸置きのルール、盛り合わせは左から

箸を手に持ったまま、残りの手で器を持ち上げるのも家庭ではやりがちですが、これは和食ではマナー違反です。箸は料理を口に運ぶ時以外は必ず、食卓に置くのが基本です。

正しい所作としては、まず器を持ち上げてから箸を取る器を置くときは逆に箸を先に置いてから器を元の位置に戻します

別の器に持ち変える際も、椀や小皿も全て同様です。いったん箸置きに箸を置いてから動作を行うと覚えておきましょう。

また、和食の盛り合わせ料理を食べる際には、基本的に左から順に食べるのが和食のマナーです。

その理由のひとつは、左側から右側にかけてだんだんと味が濃くなるように盛りつけられていること

左から順に食べ進めると、味・熱さなどの状態もちょうど良い具合で味わう事が出来るようになっているのが和食のマナーです。

また、盛りつけも左側から食べやすいようにしてあるというのが日本料理の基本です。

一皿に数種類の料理が美しく盛り付けられていたら、できるだけ崩さず、手前側、或いは端から順にいただきましょう

 

汁物とご飯は一口ずつ交互に

これも他国の食事マナーとは違う部分に当たるかも知れませんが、特定のものだけを集中的に食べないというのも守りたい和食のマナーです。

三角食べなどという言葉もある様に、和食のマナーではご飯と汁物は一口ずつ交互に食べるのが基本です。これには理由があって、箸につきやすいご飯粒を汁物の水分で湿らせながら取れやすくするという意味も含んでいます

更に些細なことに思われるかもしれませんが、香の物をご飯の上にのせて食べるのもNGです。

理由としては、ご飯のきれいな状態を保つためとご飯とおかずは別々に食べるものとされていることからです。和食のマナーは美しく食事をするのが大前提だからです。

料理を口に運ぶ際には器の中で一口大にしてから。どうしてもお箸で切ることが出来ない、噛み切らなければいけないという場合には口元を隠します

 

食事終わりの気遣い

一通り食事が終わって満足感でホッとするのは当然ですが、食べ終わったあとの食卓が汚いのは興ざめです。

やむなく食べ残したものは器の隅に寄せ、箸は箸置きに揃えます椀や丼のフタは、提供された時と同じ状態、例えば絵柄が揃うように戻しておきます

他には女性が注意すべきこととして口紅が挙げられます。器を口紅で汚してしまったら懐紙ですぐ拭き取りましょう

爪楊枝もできるだけ人目を避けて使います。いくら隠したとしても、あまり良いものではないのです。

 

以上が日本人なら身につけておきたい和食のマナーです。なにも、和食のマナーはお箸を使うだけではありません

海外にも様々なお食事のマナーがあるように、和食にも守るべきマナーがあるということを、この機会に改めて意識し、覚えておくことはとても意味があることです。食事のマナー違反は、周囲を不快にします。折角の美味しいお食事は楽しみたいものですよね。和食は特に、味を味わうだけでなく、雰囲気を味わうなど情緒的な要素を大事にするものです。

そんな和食の素晴らしさを世界の方々にも知っていただくためにも、まずは、日本人である私達がしっかりと和食のマナーを身につけることが今、必要なのではないでしょうか。

まとめ

基本的な和食のマナーとは

・まずは和食のNGを知りましょう
・和食では器を手に持ちましょう
・箸置きのルールと、盛り合わせの食べ方を確認しましょう
・汁物とご飯は一口ずつ交互に口に運びましょう
・食事終わりの気遣いも忘れずに


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