一生に一度の結婚式に、新郎新婦からスピーチを頼まれたなら、何を話そうかと思い悩む方も多いでしょう。二人の心に残る素敵なスピーチをしたいもの。
でも、「どうしても言葉が見つからない…」という場合は、基本の文例を、自分なりにアレンジして話す、という方法があります。
主賓・来賓あいさつは、話す内容が決まっています。絶対に外せないことはたったの2つだけ。それは、「新郎(新婦)との関係を話し、人柄を紹介すること。」「お二人に対してお祝いの言葉を述べること」です。
これさえ挨拶に入っていれば、スピーチはバッチリです。では、結婚式でのスピーチを成功させるために、今回は、結婚式のスピーチで、自分でアレンジしやすい基本文例についてご紹介します。
結婚式のスピーチ、
自分でアレンジしやすい7つの基本文例☆
祝辞の言葉~主賓挨拶~
来賓のスピーチでは、新郎新婦紹介が終わった後、最初にあいさつすることになります。このため、礼儀をわきまえた格調を感じさせるスピーチが求められます。
「ただ今、ご紹介にあずかりました◎◎でございます。○○君、△△さんおめでとうございます。ご両家の皆様に心よりお祝いを申し上げます。諸先輩方を差し置いて、誠に僭越ではございますが、ごあいさついただくご無礼をどうかお許しください。」
などと話します。自己紹介をした後は、「主賓」として招かれたことに対する両家へのお礼を話します。
続いて、「諸先輩を差し置いて」、「誠に僭越ながら」など、年長の列席者を配慮した断りの言葉も頭に入れておきましょう。
祝辞の言葉~来賓あいさつ~
来賓のスピーチは、新郎新婦の上司や、同僚、学生時代の友人など、主賓に比べて話し手の年齢層も若く、くだけた話をする例も多いようです。
しかし、いくらお酒も入って場内の空気が和らいできた中だとしても、高齢者や親族が同席していることを忘れてはいけません。
基本文例としては、「○○君、△△さんおめでとうございますす。ご両家の皆様に心よりお祝いを申し上げます。ただ今ご紹介に預かりました□□です。新郎の○○君とは、彼が当社に入社して以来のおつきあいとなります。」
などと話します。まず、冒頭で外せないのは、二人に対するお祝いの言葉と、自分の自己紹介です。そして、結びの言葉にも、もう一度お祝いの言葉を話すようにしましょう。
新郎(新婦)の職場での様子を話す
主賓・来賓で、話す内容は違うものになりますが、新郎新婦の人となりが分かるエピソードや、職場での様子、小さい頃の思い出などを話します。
例えば、「○○君は、当社の技術部門で、エンジニアとして働いてくれています。エンジニアは、個人の専門分野における実力と、共同で研究に取り組む協調性の両方が求められます。チームに溶け込まなければ実力を発揮することはできません。だれとでもすぐに打ち解けることができる○○君の社交性は、エースとして活躍していくために欠かせない条件です。」
などと話し、新郎(新婦)を引き立てる話をします。話す内容のポイントとして、新郎(新婦)についての評価をあれこれと褒め称えるよりも、1点に集中して話したほうが、話し手の意図が分かりやすくなります。
結婚後の新婦(新郎)への思い
もしも、結婚を機に、新婦が退社するのであれば、社内が寂しくなるということを一言添えると良いでしょう。
例えば、「△△さんが辞めてしまうのは本当に残念でなりませんが、これからは、二人で築いていく家庭を、幸せなものにしていってください。」
または、「△△さんの新たな出発をお見送りするのは、正直言ってとても残念です。しかし今日は、△△さんの幸せを心より祝福したいと思っております。」などと話します。
反対に、仕事を続けるようであれば、「△△さんが○○さんのご理解のもと、これからも私たちと一緒に仕事を続けて下さるというのは本当にうれしいです。」などと話すようにしましょう。結婚しても今までと変わらずに、同じ雰囲気で仕事ができるように配慮します。
新婦(新郎)について触れる
結婚式の前に、新婦(新郎)に会ったことがある場合は、簡単に相手のことを引き立てる内容を話します。
例としては、「新婦の△△さんとは、先日○○君に紹介されて初めてお目にかかりましたが、さすがに彼が選んだ女性だけあって、まさにお似合いのカップルだなあという印象を受けました。」などです。
一方で、新婦(新郎)とは初対面で全く知らない場合、スピーチの中で触れたほうがよいのかどうか迷いますね。このときは、無理に新婦(新郎)の人柄には触れず、一般的な夫婦論について話してみるのもよいでしょう。
「これからは夫婦として一生連れ添っていくわけですから、長い年月の間には、山もあれば谷もあるでしょう。どんなに仲の良い夫婦でも、衝突するものは衝突するものです。ですが・・・」などと話し、結びの言葉に近づけていきます。
夫婦円満の秘訣について話す
格言などを用いて、夫婦円満になるための夫婦の心得について話します。
「〔茶碗を投げたら、綿でかかえよ〕という言葉があります。つまり、相手が強く出たら、強く返すのではなく、やんわりと受け止める。そうすれば対立することもなくなり、いつしか怒りも静まります。」
「〔柔よく剛を制す〕という言葉があります。とげとげしい態度、きつい言葉には、綿のようにやわらかく対処するのが一番です。」などと話します。
格言を用いなくても、自分の結婚生活で経験したことなどを話してもよいでしょう。最後に、「これは、私が30年連れ添った妻とともに実践してきた夫婦円満の秘伝です。」と締めくくってもいいですね。
結びの言葉
スピーチの最後では、再度お祝いの言葉を述べて締めくくりましょう。
一般的な結びの言葉は、
「○○君、△△さん、本日は本当におめでとうございます。お二人の末永いお幸せをお祈りいたしまして、私からのお祝いの言葉とさせて頂きます。」などがあります。
また、少しおしゃれに、
「これからは、仕事と家庭で2つの大輪の花を咲かせてくれることをお祈りして、私のあいさつに代えさせていただきます。」というのもいいですね。
特に、来賓あいさつでは、お酒が入っていることもあり、場が和むような楽しいスピーチをする場合が多いでしょう。
ですが、スピーチの最後の締めくくりだけは、新郎新婦にきちんとお祝いの言葉をかけ、丁寧な終わり方にするように心がけましょう。
いかがでしたでか。
スピーチは、基本文例さえ決まっていたら、最初から考えるよりも、とても話しやすくなりますね。しかしながら、参列者の心に残るスピーチにするためには、基本文例にプラスして、自分の言葉を加えることが大切です。
思わず誰もが聞き耳と立てるような、あなたにしか語れないような体験談などを話すことができると、素晴らしいスピーチになります。
また、もしも、主賓あいさつであれば、乾杯のすぐ後ですから、新郎新婦が起立したままの場合があります。このときは、新郎新婦の席に目をやる余裕があるといいですね。
一言「どうぞご着席ください」とあいさつ前に着席を促してあげる気配りも忘れないようにしましょう。
まとめ
結婚式のスピーチ、自分でアレンジしやすい7つの基本文例☆
・祝辞の言葉~主賓挨拶~
・祝辞の言葉~来賓あいさつ~
・新郎(新婦)の職場での様子を話す
・結婚後の新婦(新郎)への思い
・新婦(新郎)について触れる
・夫婦円満の秘訣について話す
・結びの言葉