弔辞で伝えるメッセージ。貴方の気持ちを表す文例5選


親しい方が亡くなり、ご遺族から葬儀の場での弔辞を依頼されることになったら、何を話せばよいか戸惑ってしまいますよね。弔辞はご霊前で事前にご遺族から依頼された人が読み上げるというのが一般的で、いわば友人知人の代表です。自分にはなかなか縁のないものと思っていても、年齢を重ねていけばそのような機会が巡ってくる可能性もゼロではありません。

そこで今回は、弔辞で伝えるメッセージ。貴方の気持ちを表す文例5選をお伝えします。折角の機会ですから、是非ご遺族へ、そして何より親しくしていた故人に対してのありったけの思いを伝えることができればとても素晴らしいですよね。思いを文にのせて、大切な方へ最後のお別れをして差し上げましょう。

 

弔辞で伝えるメッセージ。
貴方の気持ちを表す文例5選

 

死を悼む気持ちを表す「君の悲報を聞き、すぐには理解することができませんでした」

弔辞では、まず故人が自分にとってどれほどの存在であり、それゆえに失った辛さは言葉にできない、という趣旨の内容を冒頭にします。死を悼む気持ちを会葬者に伝えるというわけですね。本来であれば、その思いだけで何文字にもなってしまうかもしれませんが、時間には限りがあるのでなるべく簡潔に、驚き悲しんだ気持ちが伝わる文章を「自分の言葉で」書き出しましょう。いかにも定型文という始まりは、温かみがない印象をあたえてしまいます。

そこで、「すぐには理解できなかった」や、「目の前が真っ暗になった」「まだ気持ちの整理がつかない」というように悲報に衝撃を受けた悲しみを素直に表す言葉を用いましょう。きっと同じように感じたご友人は多かったでしょうから、友人を代表する弔辞にふさわしい言葉であると言えます。

 

出会いのエピソード「君と初めて出会った時の印象は・・・」

幼馴染であったり、会社の同僚であったりと関係性は様々ですが、これから弔辞を述べる自分が故人とどのような付き合いだったのかということを簡単に説明するという意味でも、是非出会いのエピソードを盛り込みましょう。思い出は語ると時間を忘れてしまいますが、やはりここも簡潔にすることが重要です。

印象を語ることで、会葬者も皆、心の中で自分と故人との出会いに思いを馳せることになります。「本当に、憎たらしい奴だとおもった」等、不謹慎ともとれる内容であったとしても、その後すぐに「付き合ううちに、そんな憎たらしさが何とも言えない愛嬌におもえ、君との友情が深まった」とすれば、嫌な面も含めてすべてを受け入れた友人であった、という故人との関係性がみえ、哀悼の気持ちにより深みが増すでしょう。

 

自分の人生に影響を与えた言葉「君のあの一言があったからこそ」

弔辞を読む間柄ですから、故人から掛けられた一言で救われたり、自分の道が定まったりしたエピソードが何か一つはあることでしょう。言葉でなくとも、故人の姿から学び、自分の糧としたようなことがあるはずです。「君のあの一言があったから、今の自分がある」「○○に取り組む君の姿にハッとさせられ、目が覚める思いだった」等、故人が自分の人生に深く影響しているというエピソードは、弔辞のいわば山場です。誠意のこもった自分の言葉で伝えましょう。

 

若くして亡くなった人へ「僕は悔しい」

年齢を重ねても元気で過ごす方が増えてきた昨今では、会社を退職し、第二の人生を歩むような世代であれば充分若いといえます。まだまだ若い友人知人の悲報にやりきれない思いだということを弔辞で伝える例文として、「悔しい」と素直に述べてみましょう。

「まだまだこれからだって時だったのに、君も悔しかったと思う。僕も悔しい」と、相手の無念さに共感し、自分も同じ気持ちだと伝えます。もし自分の方が年上の場合、「自分よりも若い世代に先立たれることは、とても悲しいし、悔しい」とすれば、やりきれない思いが伝わります。「まだまだ」と繰り返す言葉は弔辞を述べるうえで忌み言葉とされますが、近年はあまりこだわらず自分の言葉で伝えるということが良しとされる風潮にありますから、臨機応変に対応しましょう。

 

最後に感謝を込めたお別れの言葉「ありがとう、いつまでも忘れない」

色々と述べてきた弔辞の中で、やはり最後のまとめが最も重要です。悲報に驚き、悲しみ、故人への思い出を語ったあとは、故人への感謝の念と共に「さようなら」を言わなくてはいけません。弔辞は通常原稿を見ながら話しますが、最後はきちんと遺影を見て、故人と対話するように「ありがとう」と伝えるべきでしょう。そして「いつまでも忘れない」「永遠に僕たちの心の中にあり続ける」と故人の存在や教えが生き続けていることも伝えます。

 

いかがでしたか。弔辞を述べるというと、何かかしこまった素晴らしい言葉でと考えてしまいがちですが、故人への思いを素直な文章にのせればよいということが分かりました。

ここでは、例文として「君」「僕」という言葉を使いましたが、性別によって「あなた」「私」に変更するのはもちろん、恩師であれば「先生」と読み替えても問題ありません。大切なことは、ご遺族への労りと、故人の存在が自分の人生においてどれほどのものだったか、そして出会えたことへの感謝をきちんと伝えることができているかどうかです。是非、弔辞を読む機会が巡ってきたのならば、心の中の思い出のアルバムを見返して、その一つ一つを言葉に換えて故人へのプレゼントにしてください。

まとめ

弔辞で気持ちを表すには

・「君の悲報を聞き、すぐには理解することができませんでした」
・「君と初めて出会った時の印象は・・・」
・「君のあの一言があったからこそ」
・「僕は悔しい」
・「ありがとう、いつまでも忘れない」

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