神社の参拝は作法を守る☆子どもに教えたい基礎知識


神社の参拝、現在では「どうか受験に成功しますように!」「大好きな人と結ばれますように」などと、自分の願いや希望を叶えるために参拝していますよね。けれども実は、正式には間違えなのです!

神社の参拝は自分の夢を叶えるためではなく、神様に日頃の感謝をするために足を運ぶ場所だったのです。しかしながら、神社への参拝を毎日の日課にする人は、あまりいないませんから、いざ神社の参拝する時改めて考えると、「正しい方法って何だっけ?」と迷うもの…。

大人が正しい神社参拝の作法を理解して子供に伝え、次世代まで橋渡しができたら、嬉しいですよね。そこで今回は、子供に教えたい基礎知識の1つ、神社への参拝方法についてお伝えします。

本記事を読めばこれからは、正々堂々と神社へ足を運ぶことが出来るはず!ぜひ、参考にしてください。

 

神社の参拝は作法を守る☆
子どもに教えたい基礎知識

 

参道は真ん中を歩いてはいけない

みなさんが神社に出向き、一番最初に目にするものは「鳥居」。鳥居をくぐる際には一揖(いちゆう=軽く一礼すること。)をして、神社の一番外側にある「一の鳥居」から「二の鳥居」「三の鳥居」とくぐって、参道を進んでいくのが、一つ目の作法。しかしながら、参道をただ進めば良いというわけではありません。

【 神社の参拝作法:鳥居のくぐり方 】

★ 参道を歩くときは、真ん中を歩かずに、右か左の端を歩かなければいけません。

・ なぜなら、参道の真ん中は「正中」と言われ、神様が通る道とされているので、人間が歩くのは失礼なこととされているからです。

 

手水舎(てみずや)で身を清める

神社に参拝をする前には、自らの身を清めなければなりません。正しくは禊や精進潔斎をおこなうのですが、日頃の神社の参拝で、そこまで本格的に身を清めることは出来ませんよね。

【 神社の参拝作法:手水舎(てみずや) 】

★ そこで、参道の脇にある手水舎(てみずや)で、身を清める方法が一般的なのです。

【 手水舎(てみずや)での清め方の流れ 】

① まずは右手でひしゃくを取り、左手に水をかけて清める。

② 次は反対の手である右手を清める

③ 右手で水をすくい、左手の手の平で受け止めて口をすすぐ。(直接口を付けるのはNG)

④ 再び左手を清める

⑤ 柄杓を元の位置に戻す

…という流れです。

神社への参拝時には、絶対に必要な作法となりますので、しっかりと覚えてスムーズにお清めをしてください。

 

鈴で神様に自分の存在を伝える

手水舎(てみずや)で身を清めたら、次は実際に神社に祭られている神様に参拝します。神社を前にしたら、何はともあれまずは一礼をしてください。

【 神社の参拝作法:神様へ一礼 】

★ 適当な気持ちで頭を下げるのではなく、これから神様にご挨拶をするのだという神聖な気持ちで臨むことが大切。

・ そして、参拝した神社に「鈴」があるのなら、ノックをするように一度、鳴らしてください。これにはきちんとした意味があり、鈴を鳴らすことで、神様に自らの存在を知らせることができるのです。

ですから、適当に鳴らすのではなく、神様への感謝の気持ちを込めて鳴らすのが作法のひとつ。鈴で自分の存在に気が付いてもらった後に、お賽銭を入れますが、絶対に乱暴に投げ入れることのないようにしなければなりません。

 

二礼二拍手一礼をする

神社参拝をする時には、基本的に「二礼二拍手一礼」をしなければなりません。もちろん神社によって、こちらの一般的な作法が受け入れられないところもありますので、参拝する神社を事前に調べておくとより安心!

例えば、出雲大社は参拝作法も通常の二礼二拍手一礼と違い、「二礼四拍手一礼」なのです。

【 神社の参拝作法:二礼二拍手一礼 】

① まず神様に向かって2回深くお辞儀をする「二礼」。

・ 腰が直角になるように意識して、深々と頭を下げます。

② 次に、「二拍手」。

・ 両手をピンと伸ばして手の平を合わせてから、両手を肩幅ほどに大きく開いて拍手を打ってください。

これは神様に対して、自分が素手であり、何の下心を持たずに来ていることを見せる儀式になります。そして、最後に一礼します。これが、基本的な神社参拝の方法です。

 

神社でおみくじを引いたら…

神社へ参拝した時に、おみくじをする方も多いですよね。おみくじをしたら「絶対に結び付けて帰らなければいけない!」と思っている方がほとんどでしょうが、本来は厄払いのために、おみくじを結びつけるとされているのです。

【 神社の参拝作法:おみくじ 】

★ ですから大吉や中吉などの良いおみくじは、持ち帰って大切に保管して構いません。

・ 良くない結果のおみくじは境内の木ではなく、神社側が参拝者のために、おみくじを結びつけるためのスペースに結びつけることも、大切な配慮です。

 

身近な氏神様を大切に

お正月に「初詣」として、神社へ参拝する人も多いもの。年初めだからと気合を入れて、規模の大きな神社へ参拝する方がたくさんいます。しかしながら、その前に行くべき神社があるのです!

【 神社の参拝作法:初詣で行きたい神社 】

★ みなさんが住んでいる地域には必ず、その土地を守っている「氏神様」を祭った神社があります。

・ 参拝までに何時間も並ぶような神社に出向く前に、小さいけれど地域に根付いている神社への参拝を忘れないようにして下さい。

その時には、まず心から氏神様に感謝の気持ちを伝えるのが神社の参拝の作法。「日頃からお守りくださってありがとうございます。お陰様で、家族がみんな元気に過ごしています」というお礼をしてから、お願いごとをすべきです。

 

神社参拝の心得

神社へ参拝する時には、欲がいっぱいの心で向かうべきではありません。「大学に合格させてほしい」「結婚できますように」など、お願い事を叶えてもらうためだけに行くのなら、それは神様に対してとても失礼なことをしています。

【 神社の参拝作法:心得 】

★ 神社へ参拝するのは欲を満たすためだけではなく、神様に日頃の感謝の気持ちを伝えるためだ、という認識を持つことが大切。

・ お願いごとは、日頃の感謝の気持ちを述べてからという大切なことを、大人は子供にきちんと教える必要があるのです。

もしもお願い事をしたいのなら、感謝の気持ちと自分の名前や住所をきちんと名乗ってから、あまり欲を全開にしないで、ささやかなお願いをするようにしていければ、神様とのご縁も深くなるかもしれません。

 

いかがでしたでしょうか、今回は、神社への正しい参拝方法をお伝えしました。一番大切なことは、神社への参拝は「お願い事を叶えるため」にするものではないということ。

また、規模の大きな神社へ参拝すれば、願い事が叶うというわけではありません。まずは自分を日頃から支え見守ってくれている、地域に根差した「氏神様」が祭られた神社へ出向き、感謝の気持ちを伝えることが最優先!

日本は昔から神様を大切にするお国柄ですから、大人が子供に正しい参拝方法を教えて、後世に伝えていくことはとても大切なことです。

身の清め方やおみくじの結び方にも、1つ1つ意味があることを理解して、神社参拝時には、丁寧に作法をこなしていくことが、神様への感謝の気持ちの表れとなるはず。大人がしっかりと作法を身に付けた上で、子供に丁寧に教えていきましょう!

まとめ

正しい神社への参拝方法

・参道は真ん中を歩かずに「右か左の端」
・参道の脇にある手水舎(てみずや)で、身を清める
・鈴は、神様に自らの存在を知らせるもの
・基本の二礼二拍手一礼には、手順がある
・あまり良くないおみくじは、「専用スペースに」結ぶ
・初詣には、まず土地を守っている「氏神様」に参拝
・参拝は、神様に日頃の感謝の気持ちを伝えるため


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