ビジネスマンの悩みの一つに、手土産の渡し方がありますよね。他社を訪問したり、会食などで取引先と会う時など、どんな手土産の渡し方なら失礼にならないのか、あるいは印象を良くできるのか、悩むところでしょう。
手土産は日本のビジネスシーンにおいて、礼儀の一つとなっています。しかし、持って行って渡せばそれで良いわけではありません。手土産を持っていくのは、義務ではなく礼儀なのです。
手土産の渡し方を心得ておくことは、その後の取引を円滑にしていくための大切なスキルと言えます。マナー違反になったり、喜ばれなかったりすると、後々響きますので気をつけましょう。
そこで今回は、ビジネスシーンで失敗しない、手土産の渡し方についてお伝えします。
渡す場所
手土産の渡し方でまず悩むのは、どこで渡すかということです。ハッキリ言って、こうでないといけないという決まりやルールはありません。
つまり、自分がここで渡すのが良いと思えるなら、そこで渡せば良いのです。とはいえ、どこでも良い、と言われると余計に悩んでしまう方も多いはずです。
それに、「どこでも良い」と言いつつも、「ここで渡すかなぁ…」と思われることはあり得ます。それで、無難な場所はしっかり押さえておいてください。
だれに渡すか
取引先の相手が1人なら何も迷うことはありません。しかし、取引先の相手が複数いる場合は、だれに渡すか迷ってしまいます。
普段から取引先の役職などを把握しておくことは大切です。
いつ渡すか
手土産を渡すタイミングは逃すと大変です。一度逃すと、なかなか渡せなくなってしまいます。なので、できるだけ早く渡そうと考えるかもしれませんが、焦らないでください。
その後、ビジネスの本題に入ってしまうとなかなか渡せなくなりますので、タイミングを逃さないようにしてください。
向きに気を付ける
手土産の渡し方で最も気を付けないといけないことのひとつは、渡す際の向きや表裏などを間違えないようにすることです。ひとつ間違えると、失礼になってしまいます。
だれから渡すか
意外に普段考えていないのが、複数で訪問する時にだれから手土産を渡すのかという事です。普段は、一人で訪問していると何も問題にならないのですが、だれかと、特に上司と共に行くことになったりすると、どうすればよいのか悩むところです。
紙袋はどうするか
大抵の場合、手土産を持ち運ぶ際には紙袋に入れます。では、この紙袋はどうするのが正しい手土産の渡し方なのでしょうか。
紙袋ではなく、風呂敷を使って持っていった場合も同様です。基本的に手土産は中身だけ渡すのがマナーです。
言葉を添える
だれも、無言で手土産を渡す人はいないはずです。でも、何と言って渡すのが良いのかは悩みます。添える言葉によっては、失礼になってしまうこともあり得ます。
気を付けたいのが、「つまらないものですが」との言葉を添えることです。手土産を渡す時に多用されてきた言葉なのですが、あまり良く思われないこともあるようです。
日本人の謙遜した言い回しですが、「つまらないものを人にあげるのか」とのマイナスイメージにつながってしまいます。ですから、避けるのが無難です。
せっかく用意した手土産ですから、良い渡し方をしたいものですよね。ちょっとした気遣いで、手土産の物は同じでも相手に与えるイメージはグンと変わります。手土産の渡し方ひとつで取引にも影響がありますので、気を抜かないようにしましょう。いつも相手の気持ちに立って考えるのは大切なことです。
自分だったらどんな手土産の渡し方をされたら嬉しいか、どんな言葉を添えて手土産を渡されたら嬉しいか、実際に渡す前にシュミレーションしてみると良いでしょう。
マナーを言い出すといろいろあって難しいですが、要は気持ちです。機械的にマナーを守ることではなく、そのマナーの意義を考え、相手に喜ばれる手土産の渡し方を目指してください。
気持ちの良い手土産の渡し方をして、楽しいビジネスライフを送ってまいりましょう。
まとめ
ビジネスシーンでの手土産の渡し方とは
・ 一般的には、訪問した会社の応接室や会議室で渡す
・ 相手が複数の場合は役職や地位が上の人に渡す
・ 名刺交換の後のくつろいだ話をしている時に渡す
・ 表側を上にして、文字が相手から見て正しい位置になる向きで渡す
・ 役職や地位の高い人が渡す
・ 紙袋は持って帰る
・ 「心ばかりのものですが」とか、「ほんの気持ちですが」などの言葉を添える