洋食のマナーは、知っておかないと大人になったときに恥をかきます。高級レストランにはそうそう行く機会がないという人は、洋食のマナーなんて知らなくても問題ないと思いますよね。
ところがテーブルマナーは、レストランに自分から行かなくても、必要な時はほぼ必ず訪れるもの。
その代表的な例が結婚式。友人や同僚、部下がいれば必ず招待される結婚式ですが、ホテルや式場で行われる披露宴では、洋食のフルコースが振る舞われることが多く、この時には洋食のマナーを守らなくてはいけません。
自分の後輩や部下の結婚式で恥ずかしい思いはできませんよね。しかし、洋食のマナーは細かなことまで含めると、非常に多くの決まりがあります。そこで今回は、上級編でありながら、知らないとまずい7つのポイントを解説します。
洋食のマナー上級編☆
高級レストランでの7つの常識
フォークとナイフの種類
高級レストランでは、フォークとナイフ、スプーンがたくさん並べられています。洋食のマナーでは、どれも微妙に形や大きさが異なり、魚用、肉用、スープ用など食べる料理が決まっているのです。
【 洋食のマナー:カトラリーの使い方 】
★ しかし、ナイフとフォーク、スプーンのすべての形状や種類を覚えるのは難しいですよね。そこで、覚えておくと便利なのが外側から使っていくという事です。
・ たいていの場合、コース料理の料理が登場する順番通りにフォークやナイフが並べられていますから、順番に使っていけばいいのです。
食事中のシルバーの置き方
食事中に化粧室に行くために中座する機会も、時にはあります。フルコースを頂く場合には、食事をすべて食べ終わるのに1時間以上かかることもありますから、化粧室に行くのはいけないことではありません。
【 洋食のマナー:中座 】
★ しかし、洋食のマナーで注意しなくてはいけないのが、フォークとナイフの置き方です。
・ まだ食べている最中にフォークとナイフを置く場合は、お皿にハの字に置きます。
この置き方が間違っていると、料理を下げられてしまうこともありますから、注意が必要です。
離席する時のナプキン
洋食のマナーで、食事中はナプキンを膝に広げていなければいけませんが、食事中に中座する時はこのナプキンを置く場所、置き方も決まっています。
【 洋食のマナー:離席時のナプキン 】
★ まだ食事中の場合は、ナプキンを畳んで椅子に置くのが正しいマナーです。
・ くしゃっと無造作に置くとマナーが悪いですし、膝にかけて汚れを拭くものとして使っているナプキンを、まだ食事中のテーブルの上に置くのはもってのほかの失礼な行為なのです!
スープの飲み方
洋食のコース料理では、スープが必ずと言っていいほど提供されます。洋食のマナーでは、器に直接口を付けて飲むことは行儀が悪いため、味噌汁を飲むような感覚でズズズと器を持ち上げて汁物を飲んではいけません。しかし、汁物はスプーンではすべてすくいきれません。
【 洋食のマナー:スープ 】
★ そこで、スープの量が少なくなり、すくいにくくなった場合には、器を左手で少し持ち上げて傾け、右斜め前にスープが集まるようにしてスプーンですくい飲みます。
肉料理の食べ方
洋食のコースでメインに登場することが多いのが肉料理です。
【 洋食のマナー:肉料理 】
★ ステーキやグリルなど、自分で切って食べる料理の場合には、左端から切って食べるのが洋食のマナーです。
・ 最初にすべて一口サイズに切ってしまう人がいますが、これは料理が冷めてしまうという理由からやってはいけません。
また、自分で食べやすいサイズに切るのもポイントです。大きな口を開けなくては入らないようなサイズを食べるのは見苦しいですから、一口できれいに食べられるサイズを意識して切ります。
フィンガーボールの使い方
エビやロブスターなど殻がある料理も、基本的にはフォークとナイフで食べるのが洋食のマナーですが、どうしても手を使わなくてはいけない場合には、フィンガーボールがテーブルに用意されています。
【 洋食のマナー:フィンガーボール 】
★ フィンガーボールは、指先をゆすぐためのものです。決して飲み水ではないので注意が必要です。
・ また、洗うためのものだからと言って、あまりバシャバシャと洗うのは良くありません。指先をさっと洗い、後はナプキンで拭き取るようにするのがスマートです。
ライスの食べ方
多くの日本人が間違って覚えている洋食のマナーがあります。それがライスの食べ方です。フォークの背にライスを載せて、ナイフでぎゅっと固めて口に運んでいる人が多くいますが、これは間違いです。
【 洋食のマナー:ライス 】
★ ライスは、左手にフォークを持ち、右手のナイフでフォークの腹の上にライスを乗せて食べるのが正しいマナーです。
また、右利きの人は、ライスを食べるときに右手にフォークを持ち替えて左手はお皿に添えて食べる人もいますが、これも間違いです。左手で茶碗を持つというのは和食のマナーですので、間違えないようにしなくてはいけません。
いかがでしたでしょうか、洋食のマナーは、学校で教わったという人や、親から教わったという人など様々です。しかし、かつて日本に洋食文化が入り始めた頃には、間違ったマナーも横行しましたから、必ずしも親から教えてもらったことが正しいとは限りません。
今回解説した洋食マナーも含め、一度、自分が正しいと思っている洋食のマナーが本当に正しいのかは確認するのが賢明です。
食事の時のマナーができている人とそうでない人では、育ちや教養に差がでます。高級レストランでの食事は楽しい時間を過ごすためのものではありますが、自分の格も試されているという事なのです。
堅苦しいことばかりで、洋食のマナーばかり気にしていては美味しく味わえないと思うかもしれませんが、どこでも堂々とできるマナーを知って、不安なく食事を楽しみましょう!
まとめ
知っておきたい洋食のマナーとは
・フォークとナイフは外側から順番に使う
・食事中はフォークとナイフをハの字に置く
・食事中に離席するときはナプキンは畳んで椅子に置く
・残り少ないスープをすくう時は器を傾ける
・肉料理は左側からその都度切って食べる
・フィンガーボールがあれば指先だけを洗うのに使う
・ライスは左手に持ったフォークの腹の上に乗せる