梅雨も明け、夏の暑さも本格的になってくると、そろそろ暑中見舞いの用意をしないといけないなと思いますよね。けれど、慣れていないと「暑中お見舞い申し上げます」と書いた後に何を書けばよいのか、わからなかったりします。
学生時代には、なかなか手紙を書かなかった人でも、社会人になり、年齢も上がってくると暑中見舞いなどのやり取りが増えていきますし、自分からは出さなかったけれど届いたから返事を書かなけれなならないこともあるかもしれません。そんな時に文章が出てこなくて困ってしまう、ということになりかねません。
また、暑中見舞いには送るべき時期もあり、この時期を間違えてしまうと、仕事関係の人からは礼儀のなっていない人と思われてしまうこともあるでしょう。
そこで今回は、そんなことにならないように暑中見舞いの基本と文例を5つお伝えします。
すぐに使える
暑中見舞いの文例5選
暑中見舞いとは
まず、暑中見舞いとはどういうものなのでしょうか。暑中見舞いは、暑い日が続く夏真っ盛りの時期に、送る相手の健康や近況を気に掛ける便りになります。
暑中見舞いを送る時期は、おおよそ7月の中頃から8月初頭の立秋までの期間となります。7月の終わり頃に送るようにすれば時期の問題はないでしょう。
また、立秋は年によって前後するので、カレンダーで確認するようにしてください。
それ以降に送ると、暑中見舞いではなく残暑見舞いとなるので気を付けましょう。ちなみに、残暑見舞いは立秋から8月の終わりまでに出すものになります。
暑中見舞いの基本構成
暑中見舞いは、5つの文章で構成されています。この基本は、家族や友人、ビジネス関係の人へ向けた暑中見舞い全般に共通しているので、この基本構成はしっかりと押さえるようにしましょう。
まずは、冒頭のあいさつとして「暑中お見舞い申し上げます」と書きます。送る相手が誰であろうと、この一文は共通のものになります。
そして、時候の挨拶と相手を気遣う一文を書きます。例えば、「暑い日々が続いておりますが、いかがお過ごしてしょうか」という文章になります。そして、次に自身の近況を伝えます。引越しや結婚をしたときは、ここで知らせるようにしましょう。
そして、再度相手を気遣う文章を書き、最後に日付を書きます。日付と言いましたが、暑中見舞いでは「平成二十九年盛夏」と書きます。具体的な日にちは書かなくても大丈夫です。もし、日にちを書くときは、「平成二十九年七月」など月で止めましょう。
この5つの文章が、暑中見舞いを構成する基本となります。
暑中見舞いの文例:家族・友人編
それでは、ここから暑中見舞いの文例をお伝えします。まずは、家族や友人に送る暑中見舞いの文例です。
暑中お見舞い申し上げます
暑い日々が続いているけれど、元気に過ごしていますか。
今年の夏はとても厳しい暑さが続いているけれど、私の方は元気にしています。
まだ、暑い日が続くので、体に気を付けて過ごしてください。平成二十九年盛夏
また、引越しをして今まで伝える機会がなかったときは、暑中見舞いで一緒に伝えましょう。引越し先の文章は、日付の後に書くようにします。
暑中お見舞い申し上げます
暑さの厳しい日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
このたび、下記の住所に転居いたしましたので、お知らせいたします。近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
暑い日が続きますが、体調にお気をつけてお過ごしください。平成二十九年盛夏
引越し先の住所
次は結婚をしたときの文例です。結婚をすると同時に住所も変わることがほとんどでしょうから、結婚と引越しを同時に知らせる暑中見舞いの例は次のようになります。
暑中お見舞い申し上げます
暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
私事ではありますが、○月○日に結婚し、新居に引っ越しました。これからも、夫婦共々どうぞよろしくお願いします。
まだまだ暑い日が続きますが、体調に気を付けてお過ごしください。平成二十九年盛夏
引越し先の住所
家族や友人には、やや砕けた文章でも大丈夫ですが、親戚やお世話になった先生などには、硬めのしっかりとした文章で暑中見舞いを書くようにしましょう。
暑中見舞いの文例:ビジネス編
仕事先や会社の関係者などに暑中見舞いを送るときも、基本は先ほどお伝えしたもとの同様になります。上司に暑中見舞いを送るときは、次のような文章はいかがでしょうか。
暑中お見舞い申し上げます
暑い日々が続いておりますが、ご健勝のことと存じます。
職場で毎日お顔を拝見しておりますが、日頃の感謝もお伝えしたく、筆をとりました。
いつも、お心にかけていただき、ありがとうございます。
今後とも、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
酷暑の折、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。平成二十九年盛夏
同僚や部下には、先にお伝えした家族や友人にあてた文例の文章を、もう少し硬めにして書くようにすれば大丈夫でしょう。砕けた文章は、相手との関係にもよりますが、礼儀のない人と思われる可能性もありますので、気を付けてください。
次は、仕事での取引先へ送る文例です。もし、夏季休暇があるようでしたら、暑中見舞いでお知らせすることもできます。
暑中お見舞い申し上げます。
暑い日々が続いておりますが、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。このたび、夏季休暇のため、誠に勝手ではございますが、以下の期間は休業させていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承の上、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
時節柄、ご健康に留意され、皆さまのますますのご躍進ひとえにお祈りいたします。夏季休業:○月○日~○月○日
平成二十九年盛夏
夏季休暇がなく、通常通りに営業しているようでしたら、夏季営業を伝えている文章を、「今後とも、一層のご愛顧のほどよろしくお願い申しあげます」などの文章に置き換えましょう。
いかがでしたか。親戚やビジネス関係者へ向けた暑中見舞いでは言葉遣いや文章に気を遣う必要がありますが、暑中見舞いの基本的なことは共通しているので、まずは基本をしっかりと押さえてしまいましょう。
もし、暑中見舞いを受け取ったら、必ずこちらからも暑中見舞いを送りましょう。この時は、暑中お見舞いをいただきありがとうございます、とお礼の一言添えて送るようにしてください。
家族や友人間のやり取りでも、仕事でお世話になっている人でも、こちらの体調や近況を気遣ってくれる暑中見舞いを受け取ると嬉しいものですし、それは相手も同じように感じるはずです。暑中見舞いを通し、私生活でもビジネスの場でも円滑で素敵な関係を築いでください。
まとめ
暑中見舞いを送るときは
・7月の半ば頃から8月初頭の立秋までに送る
・暑中見舞いの基本構成は、挨拶、相手への気遣い、こちらの近況報告、相手への気遣い、日付の5つ
・結婚や引越しなどの変化があったときは伝えるようにする
・仕事の取引先などには夏季休暇があるときは伝える
・上司や親戚などには、しっかりとした文章で暑中見舞いを書くようにする