神道のお葬式。参列時に気を付けたい仏教式との5つの違い

神道のお葬式。参列時に気を付けたい仏教式との5つの違い
神道の葬式についてはあまり知らいないという方も多いことでしょう。日本での葬式は90%が仏式となっている中、神道での葬式も少ないながら執り行われています。そもそも神道と仏教では葬式の意味合いが違います。仏教での葬式は故人を極楽浄土に送るために行われ、故人は仏のもとで安らかに暮らすとされています。これに対して神道の葬式は、故人を家に留めて守護神とするための儀式とされています。

宗教観はデリケートな部分もありますが、大人になるとお付き合いの幅も広がり訃報の知らせは宗教の如何に関わらず届くものです。神道の葬式に参列した際に戸惑うことのないよう、またご遺族に失礼のないよう気をつけたいものですよね。そこで今回は神道のお葬式に参列する際に気を付けたい仏教式との違いについてお伝えします。

 

神道のお葬式。
参列時に気を付けたい仏教式との5つの違い

 

神道の葬式での挨拶は

神道の葬式は挨拶も哀悼もないのがマナーです。びっくりされる方も多いですが、先に記したように神道では亡くなった後、子孫を見守る守護神として祭るという意味があるからです。死を悲しむものではなくむしろ喜ばしいものと捉えられています。神道の葬式は「葬場祭」あるいは「神葬祭」ともいわれ、御霊をそのまま家にとどめ守護神になってもらう儀式です。

したがって仏教式でよく使われる「冥福」や「成仏」「供養」などは仏教用語なので使わないことがマナーなのです。神道の葬式では仏式の「ご冥福をお祈りいたします」ではなく「お知らせをいただきありがとうございました。御霊の平安をお祈りいたします。拝礼させていただきます」と伝えるとよいでしょう。

 

手水の儀

神道の葬式で行われる「手水の儀」とは聞きなれない言葉ではありますが、神道の葬場祭(神葬祭)では大切な儀式で、仏教式とは一番異なるところです。これは葬儀の前に参列者の心身を清めるために行います。進め方として、まず桶の御神水を柄杓ですくい、最初に左手を、続いて右手を3度に分けて洗い流すようにします。次に、柄杓を持ち替えて左手で水を受け、この水で口を洗い清めます

その後柄杓をもとの場所に返して、懐紙(半紙)で両手を拭き取ります。これらは仏教式の葬式にはない儀式です。動作は厳かにゆっくり進めるとよいです。清めた後に手を拭く懐紙は事前に用意することを忘れないようにしましょう。

 

玉串奉奠(仏教式の焼香にあたる)

神道の葬式(葬場祭)ではお焼香と線香がなく、これも仏教式の葬式とはと大きく違う点で経験のない方には驚きでしょう。仏教式の葬式ではなくてはならない大切な線香ですが、これは線香で故人の霊に届けて霊があの世へ迷わず行けるようにという意味があります。一方、神道の葬式(葬場祭)は故人を家にとどめ守護神になってもらう儀式なので線香や焼香がないのです。神道の葬式(葬場祭)では仏教の焼香にあたる玉串奉奠が執り行われます

神道の葬式(葬場祭)での作法はまず神職に一礼し、玉串を右手で上から枝の根元をつまむようにし、左手は下から葉を支え左手側が高くなるように持ちます根元を手前に持ち時計回りに回転させ葉先を手前にして供えます二礼二拍手(音を立てない)一礼して席に戻ります

 

神道の葬式(葬場祭)での不祝儀袋の表書き

神道の葬式(葬場祭)で用意する不祝儀袋の表書きも気になりますよね。仏教式の不祝儀袋には一般的な表書きとして「御霊前」「御仏前」と記します。袋は白の無地、あるいは蓮の花などの絵柄が描かれているものも使われます。神道の葬式の場合は、無地の不祝儀袋で白黒あるいは双銀の水引のものを選びましょう蓮の花の印刷や型押しされた袋を使わないことがマナーです。表には「御玉串料」「御榊料」と書きます

水引の下の中央部分に自分の名前をフルネームで書きます。お包みする金額は地域性もありますが、仏教式と変わらず故人との関係性や自分の立場や年齢によって決めるとよいですね。渡すタイミングは受付で記帳を済ませた後に「拝礼させていただきます」と言葉を添えるとよいです。

 

服装に違いはある?

神道の葬式(葬場祭)に参列する時の服装は特別に変わったものは必要なく一般的な喪服でかまいません。ただし神道の葬式(葬場祭)では仏教とは違い、数珠は使いません。数珠はもともと僧侶がお経を読む際に数を数えるために使っていたものだからです。神道の葬式(葬場祭)でもその場にふさわしい服装として、基本的にブラックフォーマルを着用します。

靴下やストッキング、バッグ、靴といった小物も黒で合わせます。小物やアクセサリー類は派手なものはNGです。結婚・婚約指輪以外のアクセサリーは極力着用しないようにし控えめを心がけるとよいでしょう。訃報は突然にお知らせが来るものなので、慌てないためにも一式揃えておくことをお勧めします。

 

いかがでしたか。神道のお葬式に参列する際に気を付けたいことについてお伝えしました。神道の葬式(葬場祭)と仏教式の葬式は宗教観の違いから作法が仏教とは大きく異なります。その違いにハッとした方もいらっしゃることでしょう。葬式の多くが仏教式で執り行われるので中々参列の機会は少ないものですが、故人へはもちろんご家族ご親族の皆様の前で失礼な姿は避けたいものです。

何も知らずに参列して後日申し訳なく思ったり恥ずかしい気持ちにならないよう、葬場祭についての心得は持っておきたいものです。掛ける挨拶の言葉も仏教式にならないよう気をつけましょう。人が亡くなるのはどんな宗教であっても寂しいものです。ご家族のお気持ちに静かに心寄せて差し上げたいものです。

まとめ

神道の葬式と仏教の葬式の違いとは

・神道では亡くなると守護神になるという教えから「ご冥福」「成仏」などの言葉は使わない。
・神道では葬儀の前に参列者の心身を清めるために「手水の儀」がある。
・神道では焼香ではなく「玉串奉奠」がある。
・神道の場合「不祝儀袋の表には御玉串料」「御榊料」と記す
・服装は仏教式の葬式と変わらないが神道では数珠は持たない。


連記事