香典返しのお礼はどう伝える?失礼にならない5つの作法

香典返しのお礼はどう伝える?失礼にならない5つの作法
香典返しにお礼を述べることは不祝儀が繰り返される・蒸し返されるなどと考えられ基本的には不要です。でもせっかく受け取った品物を前に何の連絡もしなくてよいのか不安になりますよね。親しい間柄であればなおさらのこと、ねぎらいの言葉もかけてあげたくなります。

香典返しのお礼をどうしても伝えたいときは「ありがとう」ではなく届いた旨の報告と気遣いの気持ちを添えるくらいにしましょう。香典返しというのは悲しみに区切りをつけるという意味もあります。直接伝える電話の場合や葉書・お手紙・メールで伝える場合もあるでしょう。まだ気持ち落ち着かない遺族に対して失礼がないよう細やかな心遣いが大切です。そこで今回は、失礼にならない香典返しのお礼の伝え方についてお伝えします。

電話で伝える場合

香典返しのお礼を電話口で直接伝える時はどんな配慮がいるのか気になりますよね。区切りの時ではあってもご遺族はまだまだ悲しみの中にいらっしゃることでしょう。

元気づけようと明るい声で挨拶するのは誤解されてしまいますので、電話では落ち着いた声のトーンで話した方が気遣いになります。
品物を受け取って「ありがとう」の感謝ではなく、「お香典返しが届きました。ご丁寧に恐れ入ります。」など、届いたことのお知らせにするとよいです。

香典返しのお礼は不要ではありますが、親しい関係ならば連絡をする気持ちも先方はわかってくださることでしょう。もちろん長電話は失礼になりますので要注意です。

 

葉書で伝える場合

香典返しのお礼はしなくてもマナー違反ではありませんが、品物が届いたことをお知らせしたいと思うのは人情でもありますね。文章にして気持ちを伝える際も心遣いが必要です。

長くなりがちな手紙よりサラリと書ける葉書にしてもシンプルでよいです。葉書でも品物を受け取って「ありがとう」の感謝ではなく、届いたことのお知らせにしましょう。香典返しは四十九日の法要を過ぎた頃に届きますが、ご遺族はお疲れが出ている頃かもしれません。いたわりの気持ちもさり気なく添えるとよいでしょう。

拝 啓

本日、お香典返しのお品を頂戴いたしました。ご丁寧なお心遣いを頂き恐縮です。お疲れがでませんようどうぞお身体大切にお過ごしくださいませ。

敬 具

 

手紙で伝える場合

香典返しのお礼をどうしても伝えたいと矢も楯もたまらないのは相手を案じる優しい心の表れでもあります。しかし、お礼となると相手にご負担をかけることになります。香典返しのお礼というより品を受け取った連絡とご遺族への心遣いを丁寧にお手紙にするのもよいでしょう。

拝 啓

このたびはご丁寧に志のお品を頂戴いたしまして大変恐縮でございます。

あれから少しは落ち着かれましたでしょうか。お疲れが出ていらっしゃるのではと察しております。もう少し暖かくなりましたらお食事でもご一緒いたしましょう。ご都合のよい時にいつでもご連絡ください。

季節の変わり目、どうぞご自愛くださいませ。

敬 具

 

メールで伝える場合

香典返しにお礼が不要なのは、お礼にお礼をすることで「繰り返す」ことにつながり不祝儀にはそぐわないからです。とは言っても品物が郵送や宅配で届いたら到着の知らせはしたいものですよね。

メールでその旨を伝えるのは上下関係のない友人などごくごく親しい人に限りましょう。電話や葉書に比べてメールは簡略な連絡方法とみなされるからです。メール文でも品が無事に届いたことと、お気遣いに恐縮している内容にとどめ、感謝の言葉は述べないように気をつけましょう。

香典返しのお礼は必要ありませんが、届いたことの報告はしてよいでしょう。

 

直接伝える場合

香典返しを手渡された場合、お礼の気持ちはどのように伝えたらよいか緊張しますよね。手渡されたらつい「ありがとうございます」と言いそうになりますが、やはりお礼の言葉は避けることが大切です。「この度はご愁傷さまでした。ご丁寧に恐れ入ります」と言って丁寧に受取ります。

香典返しのお礼はしなくてもよいのですが、気遣いは必要です。ご遺族は葬儀や法要が進み日々が過ぎていく中でも悲しみは癒えないものです。

明るい笑顔で接することは控えてゆっくりとした穏やかな口調で話しましょう。そっとして差しあげるのも心遣いです。長話にならない配慮も怠らないようにしましょう。

 

以上、香典返しのお礼を失礼にならないように伝える方法についてお伝えしました。香典返しのお礼は必要ないのですが、やはり受け取ったままというのも心苦しく感じるものです。お礼というのは感謝を込めてとなりますので、不祝儀の場合は基本的に不要になります。ただ先方も着いたか気になるものです。従ってお礼というより届いたことの確認として連絡をすることを重視しましょう。

香典返しのお礼ではなく、あくまで到着の連絡ではありますが、失礼のないよう、また労りの気持ちをさり気なく添えることが大切です。電話や葉書、お手紙など様々な手段がありますが、ご遺族との関係性で選ぶとよいでしょう。いずれにせよ長くならずに簡潔にまとめて伝えましょう。

まとめ

失礼にならない香典返しのお礼の伝え方とは

・香典返しのお礼は必要ではないが品を受け取った旨の連絡はしてよい
・電話で伝える場合は落ち着いた声のトーンで話した方が気遣いになる
・手紙や葉書は気遣いの言葉を入れつつもシンプルにまとめる
・メールは上下関係のないごくごく親しい人に限る
・お目にかかって伝える際は穏やかな表情で喋り過ぎない


連記事
タイトルとURLをコピーしました