仕事や業種によって接客の機会が多い少ないはありますが、接客マナーは大切ですよね。誰しも必ず接客応対することはあるものですが、そんな大切な接客マナーがきちんと守れているかは、不安に感じている人も多いことでしょう。
接客の態度が悪いと自分の印象が悪くなるのは当然ですが、「この会社はどういう教育をしているんだ」と会社の印象までもが悪くなります。そういう人がたった一人だけだとしても、悪いことは目立ってしまいますし、結果として会社全体のイメージが悪くなってしまうのです。
自分のためにも会社のためにも、今さら人には聞けない接客マナーの基本を改めて見直してみましょう。
そこで今回は、接客マナーで心得えておきたい基本事項についてお伝えします。
接客マナーで会社の善し悪しが見える!
心得たい7つの基本
対応する場所を決めておく
自分が担当する来客がある時は、前もってお客様と対応する場所を決めておきましょう。お客様が来られてから対応していては、慌てふためくことは目に見えていますし、お客様を待たせることにもなりますので、失礼になります。
対応する場所は、本格的な商談や打ち合わせであれば会議室、短時間で済む用件であれば会社の一角でも大丈夫です。そして、書類の受け渡しのみであれば、受付で挨拶をして書類の受け渡しを行っても構いません。
先着順で対応する
来客が集中したり明らかにお偉いさんがいたとしても、接客マナーとして対応はあくまで先着順で行わなければいけません。来客への対応には、お客様の年齢や役職は関係ありませんので、気にすることなく来られた人から順次対応していきましょう。
ただし、後からきたお客様の気分を害さないためにも「少々お待ち願います」と一声かけるようにして下さい。また、来客の中にはセールスの人もおられるでしょうが、嫌な顔や態度は取ると会社の評判も下がりますので、お客様の一人として対応しておきましょう。
受付では必ず確認することがある
この接客マナーは受付の業務を行う人以外は、実践する機会は少ないですが、接客の常識として知っておいても損はありません。それは、お客様が来られたら必ず相手の会社名と所属部署、名前を確認することです。そして、社内の担当者に連絡をして、お客様を案内する必要があるかを確認します。
担当者が受付まで来てくれるなら、案内は必要ありません。また、アポイントを取らずに訪問されたお客様でも「○○さんお願い致します」と取次ぎを希望された場合でも、必ずその人に連絡をして、どのような対応をするのかの確認と指示を受け、それに従って動かなければなりません。
案内する時はお客様のペースに合わせる
担当者からお客様を案内する旨の指示を受けたら、当然お客様を案内しなければいけませんが、その前にまずお客様に行き先を告げるようにしましょう。それから、お客様より2~3歩先に立って案内を始めますが、歩くスピードはお客様に合わせるのが接客マナーです。
そして、案内をしている際は、たとえ上司に会っても道を譲る必要はありません。しかし、お客様と関係のある部署の上司であれば、お客様を紹介するようにして下さい。
お見送りは状況によって変わる
商談などを終えてお客様が帰られる時は、玄関先までお見送りをするのが原則ですが、会社が高層ビルの上階にある場合は、エレベーターもしくは階段の前までのお見送りでも大丈夫です。
また、長年の付き合いがあったり頻繁に訪問されるお客様が見送りを断られたなら、応接室や会議室の扉を出たとこで、お見送りでも構いません。ただし、どのお見送りでも相手の姿が見えなくなるまでは、その場を離れないようにします。
お土産は両手で受け取る
時にはお客様からお土産を頂くこともありますが、その際は両手で受け取り「ご丁寧にありがとうございます」とお礼をはっきりとした口調で伝えます。きちんと受け取ることで、お客様の気持ちも良くなり、その後の商談も良い雰囲気で始められます。
また、受付やお客様を案内している時にお土産を渡されても、同じ様に受け取り、担当者にお土産を頂いたことを連絡しておきましょう。そうすれば、担当者が改めてお土産のお礼を伝えられるので、お客様に与える印象がよくなります。なので、連絡は忘れないように心がけて下さい。
応接室では上座の席をすすめる
お客様を応接室に通したら「こちらにお掛け下さい」と着席を促しますが、どの席でも自由にすすめて良いわけではありません。お客様には、上座の席をすすめるのが接客マナーですので、応接室の上座と下座はしっかりと把握しておきましょう。
また、もしも応接室が散らかっていて使えない状態の時は、ひとまずお通しできる部屋へ案内し「申し訳ありませんが、しばらくお待ち下さい」と一声かけて、お客様に待って頂きます。その間に、手早く応接室を片付けて、できるだけ早くお客様を通せるようにしましょう。
いかがでしたか。接客マナーで大切なのは、お客様の立場になって接したりペースを合わせることです。これは、普段の生活での「思いやり」と似ていますので、振る舞いは必要以上に難しく考える必要はありません。
ただし、会社での接客は、今後の仕事や大きく言えば業績に関わる可能性もありますので、接客マナーを守らないと意識し過ぎるあまり、失敗してしまうかもしれません。そんな時は、あたふたすることなく一言「申し訳ありません」と、お客様に述べるようにしましょう。
とは言いつつも失敗しないのが、一番良いのは確かです。いつ来客があっても良いように接客マナーはしっかりと頭の中に入れておきましょう。そうすれば、自分の印象も会社の印象も良くなりますので、今後の仕事に大きな期待が持てます。
まとめ
接客マナーで心得たいことは
・お客様と対応する場所を前もって決めておく
・全てのお客様を平等にするため先着順で対応する
・受付では相手の会社名と所属部署、名前を確認し担当者に連絡する
・案内する時はお客様のペースに合わせる
・お見送りは会社の状況やお客様によって変わる
・お土産は両手で受け取りお礼を言う
・応接室の上座へ着席を促す