家族葬とは。小さなお葬式を執り行う時の5つの準備

家族葬とは。小さなお葬式を執り行う時の5つの準備
「家族葬」とは、従来の葬儀社が主導して執り行う「形式的な葬儀」ではなく、家族を中心とした故人とごく親しい人々のみが参列し「故人を見送る」葬儀のスタイルのこと。最近この「家族葬」というスタイルで葬儀を執り行うケースが増加しつつあります。故人と親しかった人のみでお別れができるため温かな雰囲気の葬儀となるものの、実際に葬儀を執り行うとなると準備等はどうすればよいのか戸惑うことも多いものです。

そこで今回は、家族葬とはどのように準備を進めれば良いものなのかを、項目別に分けてお伝えいたします。参列人数が少ないこと、形式に則らない葬儀スタイルであるからこそ、入念な準備が必要であることを、ぜひここでご理解ください。

家族葬とはどんなものか

家族葬とは、故人にゆかりのある人のみお別れができるため、一見とても理想的に感じられますが、実はとてもトラブルが多いものでもあるのです。特に以下のようなトラブルが起こりがちです。

・故人の友人・知人が家族葬の後に弔問に訪れるので、個別の対応に追われることになった。
・家族葬のつもりだったのに、式の日程を知った方たちが参列したため、対応がかなり大変だった。
・親戚や知人などから「なぜ自分たちに黙って葬儀を執り行ったのか」と苦情が相次いだ。

これらのトラブルを防ぐためには、生前から家族で話し合い、まず「本当に家族葬で葬儀を執り行って良いのか」をしっかり確認しておく必要があります。

なお、故人の交友関係が広く、多くの弔問客が見込まれる場合は、一般的な葬儀の方がお互いの心労が少なくなります。

また金銭的にも家族葬では香典が見込まれないため、一般的な葬儀よりも持ち出しが多くなる可能性があることを覚えておいてください。家族葬とは、決して精神的にも金銭的にも楽な葬儀の形式ではないものなのです。

 

いくつかの葬儀社から見積もりをとっておくこと

家族葬とは従来の形式にとらわれていない葬儀でもあります。最近では葬儀社の方でも、様々な家族葬のプランを用意するようになりました。しかし会社によってサービスの内容が違ったり、その会社なりの特別なサービスを用意していることがありますので、家族葬とすることが決まったらまずはいくつかの葬儀社から見積もりをとっておきます。

会社によっては公式サイト上で見積もりを取れる場合もありますので、利用してみるのも良いでしょう。その中で信頼できる葬儀社が見つかったら、会員になっておくと何かと安心です。

また、その際には「葬儀の形式」を考えておくことも大切です。もしも菩提寺があるなら、僧侶を葬儀に呼んでお経をあげてもらうことが一般的ですし、無宗教で執り行いたいなら「どのような式にしたいのか」決めておき葬儀社に伝えておきます。

できれば「遺体を安置するのは葬儀社にしたい」「近所の人には知られないよう、あくまでもひっそりと葬儀を執り行いたい」などの希望があるなら、葬儀社に相談しておくと安心です。葬儀社はプロの集団ですから、様々な提案をしてくれることでしょう。

 

誰を呼ぶか、呼ばないかをリストアップすること

家族葬とは規模も選べるものですが、一般的には

10名ほどの小規模な家族葬の参列者は2親等くらいまで、30名ほどの大規模な家族葬の参列者は家族・親族などの3親等の方に加えて「故人と親しかった友人・知人」

という構成になります。

葬儀を家族葬とすることが決まったら、人間関係をよく考えた上で「呼ぶ人」「呼ばない人」を考えてリストアップをしておきます。最初の項でも述べましたが、人間関係をよく考慮しないまま家族葬を執り行ってしまうと、後々親戚や知人などから「なぜ知らせてくれなかったのか?」と苦情が相次ぐことも考えられますので、十分注意しましょう。

 

訃報の「伝え方」を考えておくこと

いざ家族葬を執り行うことになったら、「呼ぶ人」には家族葬のことを伝えます。通常これらの伝え方は失礼と考える向きもありますが、家族葬とは基本近親者のみの葬儀のため、電話もメールも失礼にはあたりません

注意しなければならないのは「呼ばない人」への訃報の伝え方です。後述しますが、故人とそれほど深い付き合いの人ではないのなら、葬儀後に伝えるのも一つの方法です。

ただし故人の職場、また町内会などには「家族葬で葬儀を執り行う旨」と「参列の辞退」をハッキリと伝えなければなりません。

家族葬に呼ばない親族や親戚には「故人の意向につきごくごく内輪で葬儀を執り行う」ことを誠意を持って伝えます。これらのことを前もって「どのように伝えるのか」考えておくと何かと安心です。中には家族葬とは何か、理解を示さない方もいらっしゃるかもしれませんので、きっちりと筋道立ててわかりやすく説明することが大事になるでしょう。

また、家族葬では香典や供花は辞退するのが一般的です。本当に辞退をしたい場合は「香典や供物は一切辞退する」旨も、訃報と一緒にお知らせしておくと良いでしょう。

 

家族葬後の「対応」についても考えておくこと

さて、家族葬が無事執り行われた後も、考えておかなければならないことがあります。家族葬のことを知らせなかった「故人の関係者」の方にはハガキ等で「無事家族葬を執り行ったこと」をお知らせします。

ここには「故人の希望により家族葬を執り行った」など、はっきりと「家族葬というスタイルにした説明」を明記しておきましょう。また香典や供物の辞退や、会葬の予定はないことなど必要な情報があったら忘れずに記載します。

連絡のタイミングは四十九日法要後か納骨後、場合によっては年末の喪中はがきでも構いません。

なお連絡後に香典を送ってくる方がいるケースもありますが、その場合は受け取り、後日お礼状と共に香典返しを送るようにします。また「弔問したい」との連絡があったら返礼品を準備するなどして、快く弔問に来ていただくようにしましょう。

 

今回は、家族葬の流れやそこで準備するものについては家族ごとに家族葬のスタイルが違い、また葬儀社から適切な指示があることも考えて、割愛しました。

こうしてご覧いただくと「家族葬とは案外楽なものではないのだな」ということがおわかりいただけたことでしょう。特に「誰に参列して貰うか」という部分は意外と線引きが難しく、後々トラブルになることがあります。場合によっては後々「お別れの会」などを催すことも考慮する必要が出てくるかもしれません。

いずれにせよ、生前から故人と家族が「こんな家族葬をしたい」という希望で一致していれば、多少大変な部分があっても、よい葬儀のために準備を進めることができるでしょう。そのためにも周囲の方々への「配慮」を怠りなく。そこをクリアしてはじめて家族葬とは「新しく良い葬儀の形」と言えるのです。

まとめ

家族葬を執り行うには

・「家族葬とはどんなものか」を理解し、本当に「家族葬」にするかどうかを十分話し合っておくこと
・いくつかの葬儀社から見積もりをとっておくこと
・誰を呼ぶか、呼ばないかをリストアップすること
・訃報の「伝え方」を考えておくこと
・家族葬後の「対応」についても考えておくこと


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