面接の入退室は、最初と最後の印象付けでもあり、周囲と差を付けるポイントとも考えられますよね。実際に面接時の入退室のドアの開け方・閉め方などの細かい動作、面接官は多くの候補者を絞るために、しっかりチェックしています!
就職等の面接のために、面接官の質問への受け答えをしっかりシミュレートし、身だしなみを完璧に整えたとしても、どうしても忘れがちになってしまうのが、姿勢や座り方などのひとつひとつの動作を、きびきびと美しく見せる、ということ。
とはいえ、それらのことを理解し、面接当日に実行できれば、何も恐れることはありません。むしろなかなか意識を向けにくい面接時の入退室の動作で、あなたの誠実さや仕事の、デキる度を面接官にしっかり印象付けて、チャンスを引き寄せたいですよね。
そこで今回は、面接での入退室にぜひ生かしたい、印象的な動作のポイントについて順を追ってお伝えします。
面接の入退室で一歩リード!
最初に印象づけるポイントとは
面接の入退室①入室のノックは3回
面接の際には、多くの場合自分で面接室のドアを開け、入室することになります。その時のノックにも大きなポイントがあるのです!
【 面接の入退室マナー:ノック 】
★ なんとなく私たちはノックを、2回にしてしまいがちですが、実はこれは、空室確認のノックで、トイレノックとも呼ばれているものなのです。
・ 面接官がそこにいるのがわかっているのに、空室確認はおかしいはず。そこでこのような場合は、ドアを軽く3回ノックするようにします。
万が一ドアが開いていたとしてもすぐには入室せず、まずノックをするのが、面接の入退室マナーです。その音もドンドン叩くのではなく、相手に聞こえる程度の軽いものでOKとしてください。
★ そして「どうぞ」など、中から返事があったら「失礼いたします」と言ってから、ドアを静かに開けます。
なおこの時は「失礼しまーす!」など、軽い口調にならないよう注意します。この時からもう「面接は始まっている」という緊張感を持つように心がけると良いと思いますよ。
面接の入退室②ドアを開け、席に向かう
ドアを少し開け、面接官と目が合ったら再度「失礼します」と、先ほどよりも少しハッキリした口調で挨拶をします。この時はおそらくカバンを持っていることが多いでしょうから、ドアノブは片手で持っていればOKです。
【 面接の入退室マナー:ドアを開ける 】
★ この時、自然に身体が正面を向くように、右開きのドアは右手、左開きのドアは左手で持てば、姿勢をきれいに保つことができます。
・ そして入室したら、今度はドアを締めなければなりませんが、この時は、面接官におしりを向けない、ということを第一に考え、斜めの立ち位置でドアを閉めるようにします。
ドアノブには手を添えて「バタン!」と音をたてないように、静かに丁寧に閉めるとなお印象が良くなります。ドアを閉めたら面接官に向き直って、ここで正しいお辞儀をします。
【 面接の入退室マナー:正しいお辞儀 】
① 両足をぴったり揃える
② 背筋を伸ばしたまま、腰だけを45度の角度に折り曲げる
③ その姿勢で約1秒止めてゆっくり上体を起こす
という一連の動きを指します。
前もって鏡の前で練習しておけば安心!そして背筋の伸びた、よい姿勢を保ったままで、席へと向かってください。
面接の入退室③着席と美しく見える姿勢
椅子の横まで移動したら、姿勢を整えます。女性ならば身体の前に左手が前に来るようにして両手を重ね、男性なら両腕を身体の横にまっすぐつけるようにすると美しく見えます。
【 面接の入退室マナー:自己紹介 】
★ 「自己紹介をお願いします」と面接官に言われたら「○○○子と申します。本日はお時間をいただきありがとうございます。宜しくお願いいたします。」と告げた後、再度先ほどお伝えした、正しいお辞儀をします。
この時、喋りながらお辞儀をするのは語先後礼と呼ばれていて、マナー違反となるばかりか、せっかくの声が下に向かって響くこととなり、面接官に伝わりにくくなってしまうことに…。ここでは必ず、別々の動作を意識して動いて下さい。
【 面接の入退室マナー:着席 】
★ 「どうぞお掛けください」と言われたら「失礼します」と答え、今度はお辞儀ではなく、15度の会釈をしてから着席します。
・ カバンなどの荷物がある場合は、膝の上や机の上には置かずに、倒れないよう足元に立て掛けます(そのためにはなるべく、自立するカバンを選んでおくことをおすすめします)。
冬場でコートなどの上着がある場合は、素早くたたんで置いたカバンの上にきれいに載せておきます。着席の姿勢は、深く腰を掛けすぎないことがポイント!女性なら両手を膝の中央に来るよう重ね、男性なら両手を軽く握って膝の上に置きます。
面接の入退室④ 面接が終わった「挨拶」
面接が終わったら、いよいよ退室となります。
【 面接の入退室マナー:退室の合図 】
★ 面接官から「これで面接を終わります」や「お疲れさまです」などの終了の言葉が出るのが合図です。
・ 着席したまま「本日はお忙しい中、誠にありがとうございました」と一礼します。この時も背筋が曲がらないよう、ここでもよい姿勢を保ってください。
その後、起立をしてから椅子の横に立ち「失礼いたします」と述べてから、正しいお辞儀をします。椅子の横に荷物を置いていたら、この後落ち着いて手に持ちます。
入室時と同様に、よい姿勢を保ったままドアの手前まで移動したら、面接官に向き直り姿勢を整え、もう一度「失礼いたします」と述べ、正しいお辞儀です。
面接の入退室⑤ ドアを閉める
お辞儀の後にドアを開けて、退室します。入室の際と同様に、ドアを閉める時にはドアノブに手を添えて音を立てないよう気を配ります。
【 面接の入退室マナー:ドアを閉める 】
★ 退室する際も、面接官に対して完全に背を向けないよう、気をつけます。
・ そしてドアを閉める前に、面接官と目を合わせてから、30度の会釈をします。
なお、ドアを閉めた後も「終わったー!」とばかりに姿勢を崩さぬよう、会場を後にするまではきびきびした動きを心がけるのが大切!会場を出るまでが面接と思っていれば、緊張感が保たれるのです!
以上面接の入退室ポイントをお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。文章を読んだだけでは流れを把握しにくいかもしれません。できれば少しシミュレートするつもりで、身体を動かしてみてください!おそらくそれほど難しい動作はないことに気づくはず。
どうして、このようなことをしなければならないのか、と言いますと、面接官は常に、ビジネスマナーをきちんと理解できているか、をチェックするからです。あまりに姿勢が悪かったりダラダラした動作では、取引先や顧客に対し、失礼な印象を与えてしまうと捉えるのです。
ポイントは、ひとつひとつの行動にメリハリをつけること、そして行動に、気持ちをこめること!メリハリある動作は、見ていて清々しいものですし、お辞儀や態度に、面接をしてくれたことに対しての、感謝の気持ちがにじみでていれば、必ず良い印象に受け止められます。
緊張での多少のミスは仕方ないにせよ、例え会話をしなくても面接は続いている、ということを意識すればきっと大丈夫です。ぜひ一歩リードできる面接の入退室を実践してみてください!
まとめ
面接での入退室マナー
・入室のノックは「2回ではなく3回」
・席に着くまでは「よい姿勢」と「きびきびした動作」
・席に着くときも気を抜かずに美しい姿勢を保つ
・面接が終わったら「感謝の気持ち」をこめて挨拶
・ドアを閉め、会場を後にするまで面接は続いている