直葬について知ってきたい7つの事

直葬について知ってきたい7つの事
直葬と言う葬儀スタイルをご存知ですか?近年、人間関係の希薄化や高齢化により、お葬式の形式も変わってきました。核家族化が進んだ影響で家族の形も変わり、また最近では田舎でも「青年会」などの地域活動が消滅しつつあります。

そんな中、「お葬式くらいは」と事前に故人が家族のみの葬儀スタイルを希望したりと、様々なスタイルの葬儀へ需要が広がっています。一昔前ならば、一般葬(通夜・葬儀)が当たり前とされていました。

けれども最近では一日葬家族葬密葬も増えています。本日は、そんなお葬式のタイプの1つ「直葬」についてご説明します。

直葬にしようと思っていた方、直葬ってどうなの?と悩んでいる方、ぜひ一度目を通して下さい。直葬に関するメリット・デメリットも併せて記載していきます。あなたご自身、又はあなたの近親者の最後のお別れに相応しい会なのかチェックしてください。

費用を抑えられます

まず直葬について、少しだけ説明します。直葬とは、お通夜や葬儀告別式を行わず、火葬だけを行う形態です。「火葬式」と呼ばれる事もあります。

【一般的な流れ】

① 病院(ご自宅)でお亡くなりになる⇒葬儀社へ連絡

② ご遺体の搬送⇒ご遺体安置所(ご自宅)

③ 葬儀の形式を選ぶ・火葬日の決定⇒葬儀に参列する人数の算出(葬儀社へ電話連絡)

④ 火葬日当日納棺、火葬⇒会食⇒収骨

【 直葬のメリット① 】

他の葬儀と比べて、とてもシンプルな流れになりますから、費用が抑えられる事が直葬のメリットです。

また会場使用料や僧侶へのお布施(お経をあげてもらう場合)、参列者への会葬品やお料理なども少なくて済むと言うメリットもあります。

 

時間と手間が短縮でき、心に余裕が生まれます

【 直葬のメリット② 】

前述の通り、とてもシンプルな流れになりますから、時間や手間が短縮出来るのが直葬のメリットです。

一般的な葬儀では、お通夜の連絡や葬儀の準備など、色々と考える事があります。しかし、直葬の場合は、少人数、また気心の知れた間柄でのお葬式となりますから、故人を悼む余裕が生まれるのです。

この時間的余裕と心の余裕は、直葬のメリットでもあるでしょう。

ここで1つ大切にしたいのが、「本当に直葬で良いのか。」「読経はあげなくて良いのか。」ご家族で話し合う事です。出来れば、ご遺体を安置している日にしっかりと話し合って下さい。

【 直葬のスタイルに決める前に 】

・ 故人と親しくしていた方は本当にいないか、近所付き合いやお世話になった方はいないか、今一度確認する必要があります。

 

ご家族・親しい関係者のみで見送る事が出来ます

周りに気を遣わずご近所に知られず、ひっそりと葬儀をあげられるのも直葬のメリットです。

【 直葬のメリット③ 】

・ 参列者への挨拶や対応も必要ありません。

故人との最後の時間をずっと一緒に過ごす事が出来ます。また気心の知れた近親者だけでのお葬式ですから、気を遣う必要もなく、気を遣われる事もありません。

これが、直葬最大のメリットでしょう。もちろん金銭的問題から直葬を考える方も多くいらっしゃるでしょうが、一番大切なのは、「故人ときちんとお別れ出来る会なのかどうか」です。

ただしこのポイントは、近親者以外の方にも当てはまります。故人生前時に、親しくしていた方が多くいらっしゃるのでれば、その方達の気持ちも考えてみてから、決めてください。

 

葬儀社に断られることもあります

ここからは、直葬のデメリットをお伝えしていきます。

【 気になる直葬の問題点① 】

・ 葬儀社によっては断られる場合も

意外!と思われるかも知れませんが、直葬の場合、葬儀社に断られる事もあります。葬儀費用が少ない直葬では、利益が少ないからと言う理由です。

これは直葬におけるデメリットの1つです。葬儀社が必ず直葬を受けてくれるとは限りませんから、余裕のある内に、一度調べておくことをお勧めします。

【 気になる直葬の問題点② 】

・ 悪質な葬儀社が存在する事も確かです。

これは直葬に限った事ではありませんが、○○パックとされていながら、実際は葬儀に必要な項目が別料金になっている、なんて事もあります。

他にも、ご遺族を言いくるめ、あれもこれもとオプションを付け盛大なお葬式行い、多額の葬儀費用を請求する場合もありますから、注意が必要です。費用だけで葬儀社を選ぶと痛い目に合うかも知れません。葬儀内容やオプション、見積書や請求書の確認は、しっかりと行って下さい。

 

菩提寺との関係が悪くなる可能性があります

【 気になる直葬の問題点③ 】

・ 菩提寺とのトラブル

菩提寺とは、あなたのご先祖様のお墓を管理してくれているお寺の事です。この菩提寺への事前連絡を欠いてしまうと、大きなトラブルになりかねません。

一般葬ならば、お寺のお力を沢山借りる事となり、その分お布施の金額も大きくなりますが、直葬の場合は、そうならない為です。

これは直葬や家族葬では大きなデメリットとして考えられています。金銭的問題と捉えるかも知れませんが、これは「人として」の問題です。礼儀を欠く事になりますから、配慮しながらの決定が不可欠です。

【 対策 】

・ 菩提寺=ご先祖様と考え、事前の連絡は必ず行って下さい。特に、お墓に納骨をお願いしようとお考えの場合は、必ず行います。

ご遺体安置所での枕経、火葬前の読経、納骨式での法要等「お寺の力を借りる気持ちはある」と表示する事で、トラブル回避へと繋がります。

 

周りから批判されることもあります

【 気になる直葬の問題点④ 】

少人数で行う葬儀となりますから、知らされていない親族や近所の方から反感を招く事もあります。これも直葬のデメリットです。

直葬に参列される近親者ならば、きちんとしたお別れが出来ますが、周りの方は、それが出来ません最後に一目会いたかったと考える方も多くいらっしゃいます。その機会を奪ってしまう事になりますから、批判や反感を生む可能性があります。

【 対策 】

もしも故人に多くの親族や友人がいらっしゃった場合は、一日葬を候補に入れてみる事をお勧めします。お通夜は行わず、葬儀告別式だけ行うお葬式です。

もちろん、その分費用はかかりますが、近場の方々、親密な交流があった方々はきちんとしたお別れが出来ます。“故人”を考えて、色々な葬儀を候補に入れて検討してください。

 

葬儀後、弔問の対応で忙しくなる事もあります

忘れてはいけないのが、直葬後の問題です。故人が亡くなった事を後から知り、親族や知人がご自宅へ弔問にいらっしゃる事があります。

【 気になる直葬の問題点⑤ 】

ご自宅への弔問、またそれぞれが違った時間帯に訪れる可能性があり、ご遺族にとっては休まる時間がなくなってしまうかも知れません。

これも直葬のデメリットです。葬儀が終わり、やっと休まる時間が出来ると思っていたら、応対に手間がかかり、日々の生活に支障をきたす可能性もあります。

【 対策 】

この場合は、葬儀後に「お別れ会」等を開催すると宜しいでしょう。家族葬でも同様です。

直葬や家族葬に至った経緯葬儀の様子生前お世話になった事へのお礼とお別れ会の日時を添えてハガキや手紙を送って下さい。こうする事で、ご自宅への弔問を避ける事が出来ます。

 

いかがでしたでしょうか。直葬のメリットとデメリットが確認出来たのではないでしょうか。現代では様々な規模や形態の葬儀スタイルがあります。家族の形自体も多種多様になっているので、「家族や親族全員で決めて」全員が納得した形の葬儀スタイルが一番です。

一番大切なのは「誰の為のお葬式なのか」、また「大切な誰かが直葬を選んだ時どう感じるか」を、ご家族全員で考える事です。高齢で友人関係も少なく、近所づきあいも少ないのであれば、直葬や家族葬は向いています。

一方で、親族以外に親しい間柄の方が大勢いらっしゃる場合は不向きです。例え、故人が望んでいた場合であっても、一日葬や密葬を候補に入れてみた方が良い事例も増えています。ここは生前の故人を知る家族や親族が、臨機応変に対応する必要があります。

故人、最後のお別れに相応しい葬儀を選んで、後悔なく故人を送ってください。

 

まとめ

直葬に決める前に、把握しておきたいメリットと問題点

・最もシンプルは直葬は、最も費用が抑えられるのが最大のメリット
・シンプルで気負いのない直葬は、のんびりした時間で葬儀ができる
・ごく身内の家族や親族のみで、余裕を持って故人を偲べる
・あまりにシンプルで格安のため、葬儀社によっては断られる
・菩提寺がある場合、トラブルが置きやすく納骨が難しいことも
・まだまだ一般的ではない直葬は、周囲からの批判やトラブルにも
・参列できなかった友人や知人の弔問で、忙しくなることも


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