告別式マナー。社会人が参列前に確認したい基本とは

告別式マナー。社会人が参列前に確認したい基本とは
告別式のマナーは、多くの冠婚葬祭マナーのなかでも、繊細な配慮が必要となるもの。社会人として参列するならば、まずはその基本を理解して、失礼のないようにしたいですよね。

悲しみの席などない方が良いのですが、20代以降ではそのような機会がどうしても多くなってしまいます。職場の関係者や取引先など、ビジネス上大切な方々とのおつきあいが広がるのもその一因かもしれません。

告別式のマナーはそう言った場面で改めて考えると、まだ社会人になって年月が浅ければ、分わからないことも多々あるもの。

分からないまま告別式のマナーに反した行為をしてしまうと、周囲に不快な印象を与えますから、なるべくその基本を理解し、慌てることのないようにしたいですよね。

そこで今回は、社会人が告別式に参列する前に確認しておきたい、告別式のマナーを詳しくお伝えします。

 

告別式マナー。
社会人が参列前に確認したい基本とは

 

遅刻しないように準備

告別式は、通常昼間に1時間~1時間半ほどのスケジュールで執り行われます。遅くとも開始10分前には会場に到着するようにし、受付を済ませておくのが告別式マナー。

前日通夜に参列し、告別式の会場もお通夜と同じなら話は別ですが、まずは告別式の会場の所在地と、式の開始時間を確認し、遅刻しないように準備をしてください。

【 告別式マナー:遅刻しないための工夫 】

■ 告別式の会場は、参列する多くの方にとって初めて行く場所であることが多いもの。

・ 土地勘がなければあらかじめ、ネットやスマホのマップアプリで、自宅からのルートを調べておいたり、公共交通機関の時刻表などを確認しておくと安心です。

なお、交通機関の遅れなどで会場への到着が遅くなる場合は不可抗力ですので、失礼にはなりません。

告別式の服装:男性

男性はブラックスーツ、女性はブラックフォーマルで参列するのが告別式のマナー。

通夜への参列は、男性も女性もダークカラーのスーツやアンサンブルなどでもマナー違反にはなりませんが、告別式は言わば、弔いの本番とも言える席ですので、この時は然るべき服装で臨まなくてはなりません。

以下に、まず告別式マナーとして男性の服装をお伝えします。

【 告別式マナー:男性の服装 】

■ ブラックスーツ(シングル・ダブル・三つ揃いのいずれでも可)

・白いシャツ
光沢のない黒のネクタイ(タイピンは付けない)
・黒い靴下・飾りのついていない黒い靴

 

告別式マナー:女性の服装

【 告別式マナー:女性の服装 】

■ ブラックフォーマル(黒のワンピースやアンサンブル)

・ なるべく肌を見せないデザインであることと、夏でも五分袖で、スカート丈は膝が隠れるくらいのものを選ぶのが基本です。

その他にも女性なら、細かな部分でさまざまな心遣いは不可欠。基本的におしゃれに関わるものは控える、と言うこと。

【 告別式マナー:女性が気をつける準備 】

・黒いストッキングに、光沢や目立つ飾りのない黒のパンプス

・結婚指輪以外のアクセサリーは控える。つけるとしたらパールや黒オニキスの一連のネックレスを。

・ロングヘアの方は、黒いヘアゴムやバレッタなどで髪をまとめる

メイクは控えめに。派手なネイルはNG(ジェルネイルなど落とせない場合は黒レースの手袋で隠す)。

さまざまありますが、引き算ですのでそろえるものがごく僅か。ぜひ意識して準備をすすめてください。

 

告別式マナー:共通のタブー

なお、男性も女性もバッグを黒としますが、ただ黒であれば良い訳ではありません。葬儀用のスーツを販売されている売り場などでは、布地のシンプルな黒バックと数珠、袱紗のセットなどを見掛けるのも、そのためです。

【 告別式マナー:バッグマナー 】

■ 選んではいけない、NG告別式マナー

派手な飾りのあるもの
ブランドロゴが大きく入っているもの
沢のあるもの
殺生を連想させる、爬虫類などの革製やファーを取り入れたもの

以上のものはNGとなります。

 

告別式に持参する香典準備

あまり知られていませんが、香典を入れる不祝儀袋は、宗教により違います。告別式のマナーのひとつとして、事前に葬儀の宗旨宗派を確認し、それに見合った不祝儀袋(分からなければ無地が無難)を選んでください。

なお、もし通夜に参列して、その時に香典を渡しているなら、告別式の時は不要です。

【 告別式マナー:香典のお札 】

■ 香典のお札は、新札を用いないのが告別式のマナーとされています。

・ しかし、もし新札しか用意ができなければ縦半分に折り目をつけて、中包みに納めればOKです。

 

香典は袱紗に包んで持参

【 告別式マナー:香典の扱い 】

■ 香典をむき出しのままバッグに入れたり、不祝儀袋が包装されていたビニール袋に入れて持参することは、葬儀ではマナー違反

・ この時は弔事用の袱紗(ふくさ)に包んで持参してください。

もしも袱紗を持っていなければ100円ショップなどでも簡単に入手できますが、できれば長く使えるものを普段から準備しておくことをおすすめします。

なお、紫色の袱紗は慶弔両方に使うことができますので、これから揃えるのであれば、こちらを購入してみてはいかがでしょうか。

 

告別式の参列は出棺まで

【 告別式マナー:帰り 】

■ 告別式は故人が火葬場に向けて出発する、出棺まで見送るのが告別式マナー。

・ 中座することは極力控えるべきですが、どうしても席を外さなければならない場合は、はじめから末席に座り、退出の時間が来たらそっと席を立ちます

喪主や遺族に挨拶する必要はありませんが、受付には声をかけておいてください。

出棺は会場の外で故人を乗せた車を見送ることになりますので、冬場は出棺までの間に限り、コートなどを着てもOKです。しかし出棺の際はコートを脱いで、礼服で見送ることを覚えておいてください。

 

いかがでしたでしょうか、服装や小物類は一通り揃えている方も多いですが、いざ告別式に参列するとなると、初めて気づくマナーもあるかもしれません。

訃報はある日突然飛び込んでくるもので、通夜や告別式にも予期せぬ時に参列することになるのが普通です。その時にすぐに準備ができるように、社会人ならできればおおよそのマナーを覚えておきたいもの。

そのためには、暗記よりもひとつひとつのマナーの意味を考えて、納得しつつ覚えていく方が、身につくのが早いのではないでしょうか。本記事でお伝えした基本意外にも、焼香の仕方や数珠の扱いなど、告別式マナーは多岐に渡ります。

けれどもその基本は、故人を心から偲び、遺族に寄り添う気持ちの表現。告別式はまさに、故人とのこの世での別れの場。故人を偲び、敬意や感謝を示すためにも、告別式のマナーを守って、見送る姿勢が大切なのです。

まとめ

参列前に確認したい、告別式マナー

・遅れないように地図や時刻表を確認
・男性はブラックスーツと光沢のない靴
・女性はブラックフォーマルに黒ストッキング
・バッグや小物は飾りのない布生地の黒
・香典に使うお札が新札なら、折り目を付ける
・香典は袱紗に包み、持参する
・告別式に参列したら、出棺まで見送る


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