訃報は文例を参考に。伝えるべき基本の言葉と心遣い

訃報は文例を参考に。伝えるべき基本の言葉と心遣い
訃報の文例は、大きな悲しみの中で、とても辛い連絡になる時の慌しい準備のなかで、必要な事項を押さえることができるため、参考にすると安心です。

訃報を伝えることは、誰しも気が重いことです。特に家族が亡くなった時には、葬儀を出す側として、伝えることが多々ある場合が多く、訃報の文例なしでは、何をどうしたらよいのか迷われる方も多いですよね。

いくつかの訃報の文例があるのは、伝える対象も親戚や故人の関係者に加え、近所の方など立場の違いがあるからです。また自分の会社にも、家族が亡くなったことを届け出なければなりません。

そこで今回は、訃報の文例を取り上げ、周りの方に伝える時の「基本の言葉と心遣い」についてお伝えします。

このような知らせで大切なのは、訃報の文例を使って「内容を正確に伝えること」です。そして内容が内容ですから、知らせを聞いた側も、ショックや悲しみを覚えることにも、思いを寄せる必要があるのです。

 

訃報は文例を参考に。
伝えるべき基本の言葉と心遣い

 

訃報を伝える際のポイント

訃報の文例では「速く、正確に、伝えるべき人に伝える」ことが最も重要として、必ず入っています。特に通夜や告別式を執り行う場合は、日時や場所なども間違いのないように伝えなければなりません。以下に、どのような連絡の手段を用いるときでも、基本的に伝えるべきポイントを挙げます。

【 訃報を伝える時の必要事項 】

誰が、いつ亡くなったのか(場合によっては死因も)

通夜・葬儀・告別式の日時と場所

③喪主、あるいは自分の連絡先

・ 他にも葬儀の形態(仏式・神式・キリスト教式・無宗教など)について伝えたり、香典や供物を辞退したい時などはその旨を伝えることがあります。

なお、最近ではごく身内のみで葬儀を執り行う「家族葬」も増えてきていますが、伝え方の詳細と訃報の文例は後の項で取り上げます。

 

訃報をどのように伝えるか

以前の訃報の伝え方は、まずは亡くなったことを電話で連絡し、葬儀の詳細も追って電話で連絡するという方法が主でした。

【 現在の訃報を伝える手段 】

■ 現在では訃報に加えて葬儀会場の地図など、正確な情報を素早く送ることのできる、メールでもOKとされています。

・ しかし、中にはメールに抵抗があるという方もいらっしゃるのも確かです。

特に故人がお世話になった方には、メールよりも喪主が直々に電話や文書(電報)などで伝える方が良い場合がありますので、伝えたい相手の「立場」によって連絡手段の使い分けをすることをおすすめします。

なお、様々な方面の方、ひとりひとりに連絡をするのも大変なことですし、中には連絡を取りたくても肝心の連絡先がわからないという事態もあり得ます。

■ そこでまず、故人の勤務先の方や友人、近所の方に対しては連絡可能な方に電話などで連絡を取ります。

・ それから、「お手数ですが関係者の方々へのご連絡をお願いいたします」と依頼をし、必要な情報を知らせるようにします。

 

訃報の文例① 親戚の場合

親戚に家族の訃報を伝える場合は、電話で素早く連絡するのが最も良い方法と言えます。葬儀の日程が決まっていなかったら、追って連絡をする旨を伝えます。以下に訃報の文例を挙げます。

≪訃報の文例(電話を想定)≫

・「先ほど、父が心不全で亡くなりました

葬儀の日程はまだ決まっておりませんので、追って連絡いたします」

・「昨日の夕方父が心不全で亡くなりました。

つきましては、通夜は明日の午後7時から○○町の○○斎場で行い、告別式は明後日の午後12時より同じ場所で行います。

ご連絡の際は私の携帯(携帯番号を告げる)にお願いいたします」

なお、会場への地図などがあったらメールやファックスで送付します。

 

訃報の文例② 故人の友人や知人の場合

こちらも電話、あるいはメールで連絡しますが、故人と親しい方なら電話で直々に伝える方法が、尚良いです。相手側も訃報に大きなショックを受けることが予想されますので、あまり長電話にならないように注意し、正確な情報を伝えます。こちらのケースの訃報の文例は以下のようになります。

≪訃報の文例(電話を想定)≫

・「お世話になっております。

実は○月○日の夕方、父が心不全で亡くなりました。

生前は大変お世話になり、ありがとうございました。

つきましては、通夜は明日の午後7時から○○町の○○斎場で行います。

また告別式は明後日の午後12時より同じ場所で行います。

ご連絡の際は私の携帯(携帯番号を告げる)にお願いいたします」

≪訃報の文例:葬儀を家族葬で執り行う場合≫

・「故人の遺志により、葬儀は親族のみにて執り行いますのでご了承ください」

などの言葉で伝えます。

≪訃報の文例:香典や供物を辞退したい場合≫

・「恐れ入りますが故人の遺志により、ご厚志はご辞退いたします」

と、はっきりと伝えておきます。

また、メールで伝える場合の訃報の文例は次の項目「近所の場合」と同様で、問題ありません。

 

訃報の文例③ 近所の場合

町内会や自治会などでは、掲示板を使って訃報及び、通夜や葬儀の日程を伝えることがよくあります。電話連絡をする場合は上の項目「故人の友人や知人の場合」と同様となりますが、ここではメールやファックスでの訃報の文例をお伝えします。

≪訃報の文例(メールやファックスを想定)≫

件名:訃報

○○様

父 ○○○○儀 長らく病気療養中のところ ○月○日○時○分逝去いたしました

ここに生前のご厚意を深謝し 謹んでご通知申し上げます

なお通夜及び告別式は下記のとおり執り行います

■通夜式 平成○○年○月○日(月) 午後7時より
■葬儀告別式 平成○○年○月○日(火) 午後12時より
■式場 ○○斎場(○○町1-2-3)

■喪主 ○○△子(故人との続柄:妻)
■連絡先 (携帯番号や固定電話番号など、すぐに連絡のとれるものを記入)
■儀式の形態 仏式

《葬儀に際しましてのご案内》

・香典や供物を辞退したい時→

誠に勝手ながらご香典・ご供物の儀は固くご辞退申し上げます
(など、必要に応じて記入をします。)

≪訃報の文例:家族葬の場合≫

「誠に勝手ながら故人および遺族の希望により、近親者のみで執り行います

恐れ入りますがご一般の皆さまのご参列はご辞退申し上げます

ということを、はっきりと書き添えておきます。そして会場の地図など、わかりやすい情報も忘れずに添付しておきます。

 

訃報の文例④ 自分の勤務先の場合

家族が亡くなった場合は、自分の勤務先にも訃報を伝える必要があります。それに応じて勤務先は電報の手配や、従業員の通夜・告別式への参列等の準備を行いますから、正確で詳細な情報を伝えることが最も大切です。

また勤務先を休むことになりますので、まずは電話でその旨を連絡し、その後メールやファックスで詳細を伝えてください。その場合の訃報の文例は以下のようになります。

≪訃報の文例(メールやファックスを想定≫

件名:死亡届

○○部○○課長
○○○○様

この度私の実父が逝去しましたので、下記のとおりお届けいたします。

1.死亡日時 平成○○年○月○日○時○分
2.死亡した者 ○○○○(読み方を記入)
3.享年 ○○歳
4.続柄 父
5.死因 心不全のため
6.通夜 平成○○年○月○日(月) 午後7時より○○斎場(○○町1-2-3)にて
7.告別式 平成○○年○月○日(火) 午後12時より同所にて
8.儀式の形式 仏式
9.喪主 ○○△子
10.備考
就業規則第○条(慶弔休暇)に該当するため、○月○日より○日間の休暇を頂きます。

○○部△△課
○○□□

なお、葬儀を家族葬で執り行なったり、香典や供物を辞退したい場合は前項の「近所の場合」同様に、その旨を備考欄に書き添えます。また、職場によっては死亡届のフォーマットが用意されていることもあります。その場合は指定の書式に従って、提出してください。

 

いかがでしたでしょうか。他にも菩提寺がある場合は、寺院側にも連絡して「葬儀のおつとめ」の依頼をする必要も出てきます。

多くの場合は、葬儀の日程を決定した後でも、寺院側がスケジュールを調整してくれます。ただ、休日や年末年始、お盆やお彼岸などと重なると希望の時間帯では難しくなることがあるので、できれば日程を正式に決める前に連絡しておくと安心です。

以上のように訃報は「早く確実に、伝えるべき人に伝える」ことと、内容の正確さが重要です。そして家族葬で見送る時や、香典や供物等の辞退など、故人や遺族の希望がある時には、それを明確に伝えることも「心遣い」となります。

故人を無事に見送るまでには、実に多くのことをこなさなければなりません。これらの訃報の文例をぜひお使い頂き、円滑なお葬式で故人を偲んでください。

 

まとめ

訃報を伝える時の基本項目と例文

・訃報は誰がいつ、日時と場所、喪主(自分)の連絡先を伝える
・訃報を「誰に、どのように伝えるか」を考える
・親戚への連絡は電話を基本とする
・故人の友人・知人への連絡は「故人との親しさ」を考慮して行う
・近所への連絡はわかりやすく、希望もはっきり伝える
・自分の勤務先へは、正確に伝えることを特に意識する


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