一周忌の服装、なかなか参列する機会は少ないですが、案内が来たなら一社会人として、きちっとしたいですよね。
一周忌とは亡くなってから翌年の同日に行われるのが慣わし。しかし最近は参列者が集まりやすい土曜、日曜にすることが多く、仏様が亡くなった日よりも少し早めに行うのが一般になりました。
また、一周忌の法要では、四十九日などの法要と同様に、僧侶にお経を上げてもらい、焼香をして、会食する運びになるのが一般的。そんな一周忌の服装、お知らせをもらった時に「平服」と書かれていた場合、どんな装いで向かえばいいか、迷いますよね。
そこで今回は、意外と迷いがちな「平服」と案内された際の、一周忌の服装マナーについて解説します。聞いたいけど、今さら聞けない服装のQ&Aにも答えていますので、ぜひ参考にしてください。
一周忌の服装マナー。
「平服」でと言われた時の作法とは
一周忌の重要性
一周忌は法要の中でも重要な意味を持つことは、その法要の規模の大きさでも察することができるはず。では、どのように大切なのか、も理解したおくと安心。
【 一周忌の服装マナー、意味合いも考える 】
■ 亡くなって1年間は、仏教的な考え方では「喪に服す期間」。例えば、喪中の間にお正月や年賀状、初詣などを控える慣わしがあるのは、広く知られているところです。
・ このような意味合いから、一周忌はこの日を境に喪が明ける法要となり、多くの法要のなかでも規模が大きく、重要な役割を持っています。
一般的な一周忌の服装
一周忌の服装で、喪主の場合の男性は礼服が一般的。白のYシャツと黒のネクタイ、黒の靴を履くことが多いのではないでしょうか。一方、喪主の場合の女性は、ブラックフォーマルと呼ばれる、スカートスーツを着用。
【 一周忌の服装マナー、一般会葬者 】
■ 一方法要に呼ばれた側の一周忌の服装であれば、
・ 男性の場合は、礼服が最も安心。
・ 女性の場合もブラックフォーマルを着ていけば、マナー違反にはなりません。
平服と指定された場合の、一周忌の服装
以上が一般的なマナーですが、ただ一周忌の服装で困るケースでは、「平服」と書かれている場合。案内に平服指定があると、途端に迷ってしまう方も少なくありません。ちなみに「平服」とは普段着のこと。
日本には「謙遜」という文化があるので「平服」と案内がきてもかなり疑ってしまいます。実はそれでいいんですよ!謙遜で「平服」と書かれているだけです。
【 一周忌の服装マナー、「平服」指定 】
■ 喪服までカチっとはしていないけど、僧侶も呼ぶ大切な儀式なので、それなりの丁寧な服装をして行かなければなりません。
法要の雰囲気を壊さずに、カチッとしていない服装を指して「平服」と記載しているだけ、と言う点を理解しておくことがポイントです。
具体的な、平服での一周忌の服装
一周忌の服装で平服の場合ですが、男性女性共通の基本的カラーは、ブラック、ダークグレー、濃紺あたりが適当。男性の場合は前述したような、基本カラーのスーツを着用。Yシャツは白にしてください。まだ一周忌と言うことを忘れずに準備してください。
【 一周忌の服装マナー、具体的な「平服」 】
■ ネクタイですがまだ黒が安心。ビジネスネクタイはNG!二度見されかねません…。
・ ベルトも靴も黒の方がベター。男性の場合、時計をしている方も多いのですが、金ピカキラキラしたものは外してください。
時計を付ける場合、普通の革ベルトの時計やシルバーの時計なら問題ありません。
女性が着る平服
一方の女性が平服指定があった場合の一周忌の服装ですが、基本カラーであればなんでもOK。基本カラーのパンツスーツや、シックなワンピースでも問題ありません。
【 一周忌の服装マナー、女性の場合 】
■ 当然平服と言えども謙遜ですので、襟ぐりが開きすぎているものや、スカート丈が短いもの、ノースリーブなどはアウト。法要なので色気は必要ありません。
・ アクセサリーも付けない方が安心。結婚指輪ぐらいにとどめて置いたほうがベターです。
靴もサンダルやミュールと言ったものは不釣り合いなのでやめてくださいね。ヒールがある落ち着いた黒のパンプスで出席してください。できればストッキングも黒。
女性が法要に出席する場合は、お手伝い要員になる可能性があるので、パンツスーツで出席という方も多いのが現状。一度喪主の方に確認するのが1番です。
平服で出席の子供、一周忌の服装
一周忌の服装でお子さんはそんなに厳しくありませんが、法要は前もって分かっていることなので、できれば地味な色で揃えておきたいところ。黒、グレー、紺といった弔事の基本カラーのものを揃えておいたほうがベターです。
【 一周忌の服装、子どもの場合 】
■ 男の子は黒のズボンに白色のシャツ、女の子だとグレーのシンプルなワンピースなど、高価洋服でなくてもいいので、揃えて行くほうが相手に対しての心象も良いはず。
・ 靴まで揃えるとかなり大変なので、靴までは揃えなくていいですが、できれば地味な色の靴で出席するのが望まいいです。
さて、一周忌の服装は平服でと言われて、言葉どおりに受け取ることはまず無いものですが、その場の雰囲気似合わせることが1番得策。近年では一般葬だけではなく、ホテル葬やシンプル葬もあるため、一周忌でも迷いがちなのです。
日本独特の文化の謙遜で、色々と迷う方が多い「平服」指定ですが、それでも迷ってしまった時に一番いい解決方法は、喪主の方に直接聞くこと。これが出来る関係性であれば、聞いてしまうのが間違いありません。
「初めて法要に出席するのですが、どのような服装がいいのですか?」と聞いてみる事も大事です。聞くは一瞬の恥、聞かぬは一生の恥。恥ずかしいですが、ことわざの通り一瞬のことですので、勇気を持って聞いてしまうのも一案です。
当日「しまった!」と恥ずかしい想いをしないためにも、平服とは言え、マナーを押さえた服装を準備してみてください。
まとめ
一周忌での「平服」の服装マナー
・基本は黒、ダークグレー、濃紺
・男性は礼服、ネクタイ黒で白いYシャツ
・女性は露出を抑えて上品に、ストッキングも黒
・子供も地味な服装で、靴も地味な色で揃える