喪服は男性なら1セットは準備しているでしょう。何もない時は喪服を男性は準備すべきではないと言う精神論もあるようです。ただ一般的には、社会人になったら慌てずに対応できるよう、喪服を男性なら準備しておいた方が良いでしょう。
就職活動用のスーツやビジネススーツは、たくさん持っているという男性はたくさんいます。しかし、意外と喪服に男性は無頓着なケースも多いようです。確かにもしものことがあってはなりませんが、いざという時に自宅にないと困ります。
「スーツならいいんだ。」と簡単に考えていた若い人々も多く、売り場では、いざ選んでみると実は何を選べば良いのか、悩むことばかりだと言う感想もあります。そこで今回は、喪服を男性が選ぶときに知っておいて欲しい「7つの常識」についてお伝えします。もしもの時に困らぬように、喪服を男性が選ぶ時には、ぜひ参考にしてください。
喪服を男性が選ぶなら!
覚えておきたい7つの常識
ビジネススーツと喪服は違うことを理解しておこう
「喪服はあまり着る機会がないから、普段着ている色の濃いビジネススーツで代用できるのでは?」と言う方がいます。ハッキリ申し上げてそれは無理があります。喪服の男性はビジネススーツを着ている限り喪服には見えません。では何故、このような考えの男性が多いのでしょうか?
実は通常ビジネススーツとしても着ている、濃紺や濃いグレーのダークスーツは、急なお通夜の席で着用する男性が多いのです。「故人の訃報を予期していた」と捉える風習もあり、敢えて「略喪服」と呼ばれるダークスーツに黒のネクタイで参列するケースも少なくありません。
・略喪服でお通夜に参列する場合、靴下とネクタイは黒を揃えるのが礼儀
地味なネクタイを着用する場合もありますが、最近ではコンビニでも黒ネクタイと黒ソックスを販売しているので、駆けつける場合にも用意はできます。
一方、改めて執り行われる告別式では、喪服で男性なら参加する事が礼儀です。ここで言う喪服は、ブラックスーツの事。この使い分けを理解しておきましょう。
喪服を男性が選ぶ場合は、シングルもダブルも大丈夫
冠婚葬祭は、シチュエーションや昔からの受け継がれてきたマナーにしっかりと従わなければいけません。喪服の男性は正装がスーツであることが多いので、一見簡単なように思えますが、実はそうではないことを理解しておきましょう。
喪服を男性が選ぶときに混同しやすいのは、スーツのタイプです。間違われやすい理由は、同じ冠婚葬祭でも、結婚式ではシングルが基本だからです。
・お葬式に参列する場合は、シングルとダブルのどちらでも大丈夫です。
これは好みの問題なので、お好きなタイプを選びましょう。敢えてアドバイスをするならば、式の間は正座をする会場も多いため、長く正座をしていてもムリのないよう、タイトなタイプは避けると良いでしょう。
男性の喪服はブラックスーツがを選ぶのが常識
喪服の男性で一番重要なのは、スーツの色です。色が濃く一見黒っぽく見える、濃紺やグレーのダークスーツではなく、喪服で男性が求められているのがブラックスーツです。「このくらい大丈夫だろう。周りの人も気が付かないはずだ。」と思う人が多いのも事実ですね。
けれどもいざ葬儀の会場行くと、正式な喪服の男性と並んだ時に、完全に浮いてしまいます。やはり、喪服の男性が並ぶと、幾らダークでも色の違いが顕著に分かるのです。
ですから喪服を男性ならば1着は準備しておくと、もしもの時に安心なのです。訃報は突然やってきます。確かに急なお通夜の時にはダークスーツでも許されますが、翌日までに急に用意できるかどうかも、不安ですよね。気付いた時に準備しておきましょう。
・喪服を男性が選ぶ時は、必ずブラックスーツです。
喪章は親族のみのアイテムです
「喪章を付ける立場なら、どんな服装でも出ていいの?」と簡単に考える人がいますが、それは間違いです。そもそも喪章は親族が付けるものであって、他の人は付けないからです。確かに状況によっては、受付などの手伝いの際に、腕章を付ける場合もありますよね。
けれども本来、喪章は親族のみのアイテムですから・・・
・「ビジネススーツに喪章を付けていれば、喪服の代わり!」なんて甘い考えは良しましょう!
スーツ専門店では喪服の男性用に、ブラックスーツとシャツ、ネクタイの3点セットを格安で販売しています。けれども余裕があるならば、1点1点を丁寧に選ぶことをおススメします。と言うのも、皆が同じブラックスーツだからこそ、並んだ時に品が見え隠れするからです。
・質の良いブラックスーツを、裾や袖の長さまで丁寧に仕上げて用意できればベストです。
ネクタイは黒だから良いわけでもありません
故人を偲ぶお葬式の場では、細かな部分にも案外繊細な気遣いが必要です。喪服の男性の場合、「ネクタイは黒」はもちろん常識ですが、素材にも注意を払ってください。
・ネクタイは「光沢のない」黒を選んでください。
基本的に喪服を男性が選ぶ時に、少しでも煌びやかだったりカジュアルな要素があってはダメです。そのため光沢はマナーとしては、あまり好まれないのです。それは他の小物類でも同じことが言えます。
・喪服の男性の靴は光沢のない黒で、シルバーなどの金属飾りのないもの。
ネクタイピンは付けず、カフスボタンなどもシンプルに黒く、極力光沢のない目立たないタイプを選らばなければなりません。シャツは必ず白を選びましょう。
喪服にも賞味期限があるってご存知ですか?
「喪服はあまり着る機会もないし、一度買ったらずっと着続ければいいんだ」というお考えの方がいらっしゃいますが、あながち間違ってはいません。確かに自分の体型が変わらずに、ずっと同じ洋服を着用することが出来るのなら、10年ほどは同じものを着ても良いでしょう。
ただし、黒というカラーについて変わりませんがスーツの形は徐々に変化していきます。何よりずっと同じものを着続けていると色褪せてしまうこともあるでしょう。これも葬儀会場で喪服の男性が並んだ時に、目立つ要素のひとつです。
・喪服にも賞味期限があるということを理解しておいてください。
あまり機会がない時は、オールシーズン対応でOK
20~30代の男性は、お葬式よりも結婚式に出席する方が多いと思います。お葬式に参列する機会が増えてくるのは、40~50代にかけてでしょうか。
ビジネススーツは夏用と冬用を準備するでしょうが・・・、
・喪服の場合はオールシーズン対応で大丈夫です。
葬儀会場はクーラーが効いているので、オールシーズン用でも違和感なく着こなすことが出来るでしょう。1年に数回しか着ないと言う方オールシーズン用で十分です。その分、お葬式に参列する時に必要な、香典袋を包むふくさや数珠、雨天時の傘などを用意した方が良いかもしれません。
いかがでしょうか。今回は喪服を男性が選ぶ際に知っておきたい「常識」についてお伝えいたしました。喪服は毎日着るものではありませんし、どちらかと言えば着る機会がない方が良いでしょう。普通のビジネススーツとは違いますので、兼用することは出来ません。
けれども社会人になったら、ビジネススーツの他にオールシーズン対応の喪服を1着準備しておくことをオススメします。1度購入すれば、8~10年は使い続けることが出来るので、この機会にご検討されてもいいかもしれませんね。
今回は喪服を男性が着る時の礼儀についてお伝えしましたが、服装以外の気遣い・・・、例えば香りなどにも注意を払って参列してください。基本的には香水はタブーです。そして他のビジネスシーンでも充分に言えることですが、携帯は電源を切るかマナー音設定に切り替えます。
まとめ
男性の喪服選びで注意したい7つの常識
・略喪服のダークスーツと、略礼服のブラックスーツの違い
・シングルが基本の結婚式とは違い、喪服はスタイルを選びません。
・告別式でのダークスーツは、いくら暗い生地でも分かります。
・喪章は本来は、親族のみ。喪服はいつでも着用して
・靴やネクタイは「光沢のない」素材の黒を選ぶ
・喪服の色あせは目立ちます。8~10年で新調して
・喪服を着る機会が少ないなら、オールシーズン対応で