曹洞宗の葬儀に参列するときに知っておきたい7つの常識

曹洞宗の葬儀に参列するときに知っておきたい7つの常識
現在日本には、同じ仏教でありながら多くの寺院、教義が存在しており、その中にそれぞれの宗派の違いがあります。

最澄が日本で最初に『日本天台宗』を開いてから、その後、平安時代から鎌倉時代にかけて、次々と新しい宗派が打ち立てられました。

天台宗、真言宗、曹洞宗など、全部で13の宗派があります。その中で、曹洞宗(そうとうしゅう)の葬儀の特徴は、授戒(戒を授け仏弟子になっていただくこと)を行い、引導を授ける(仏世界に入らしむこと)ということにあります。

葬儀の中で用いられるお経や、回向などは、ほとんどが日本語口語体ですので、聞いていると、どのような儀式を行っているかがある程度分かるようになってることが特徴として挙げられます。

宗派によって葬儀に参列する際のマナーが違いますが、それぞれの宗派の作法を学ぶ機会は、まずないといえるでしょう。今回は、曹洞宗の葬儀に参列するときに知っておきたい7つの常識についてご紹介します。



 

曹洞宗の葬儀に参列するときに
知っておきたい7つの常識

 

焼香の由来


香を焚くのは仏様の前に出るのに体を清浄にし、邪念を払う為です。仏式のお通夜・葬儀・法事には必ず霊前へのご焼香が行われます。

焼香は、その香気によって仏前を清めるものであり、またその香を霊に手向けるものとされています。焼香は釈尊在世中から続けられた儀式です。

日本では仏教伝来とともに身を清めて仏を供養する必要から、焼香の習慣が取り入れられました。昔は、沈香や梅檀香を粉末にしたのが抹香で、各々自分で調合して焼香したそうです。

仏式のお通夜・葬儀・法事には 必ずご焼香がつきものです。しかし同じ仏教でも宗派によっては少しずつ作法が違ってきます。お線香の立て方も同じことが言えます。また同じ宗派でも、住んでいる地域や地方、またお寺によって作法が変わってきます。

 

立礼焼香(いちばんポピュラーな抹香による)


まず、焼香台の少し手前で遺族と僧侶に一礼します。焼香台の前に進み遺影を仰いで一礼し、合掌した後にご焼香をします。数珠を左手にかけ、右手の親指、人差し指、中指の3本で抹香をつまみます。

軽くつまんだ抹香を、右目の高さまでささげます。この時に手のひらは返さないように注意してください。。抹香をつまんだらそのまま目の高さまで持っていくことが大切です。

それから、抹香を香炉の中へ2回静かに落とします。会葬者が多いときは、1回だけくべる場合も。 再び遺影に合掌して、一礼をし、向きを変えずに少し下がり、遺族に一礼して戻ります。

なお、同じ曹洞宗でも、抹香のくべる回数が地域のしきたりによって異なります。気にする必要はありませんが、喪主や周囲の方のするのを見て、同じようにすると安心ですね。またご焼香の前に説明がある場合もあります。

 

座礼焼香(抹香)と回し焼香


座礼焼香は、基本的には立礼焼香と同じです。立ち上がらずに数珠を左手で持ち、膝で進みます。焼香台の前で、遺影と位牌に向かって一礼し、合掌します。

次に、 抹香をくべます。くべ方は、立礼焼香と同じです。それから合掌し、遺族に一礼。霊前に向いたまま膝行(しっこう)で自分の席に戻ります。

ちなみに、膝行(しっこう)とは手を軽くひざわきにつけて上半身をかがめ、座ったままの姿勢でかかとを上げ、つま先立ちをすることです。

回し焼香は、自宅の通夜や葬儀、法事などで行われます。読経中に香と香炉が1つになったものが盆にのって回ってきますが、基本的には立礼焼香と同じです。

まず、香炉が回ってきたら、次の人に一礼します。その後で、 抹香をくべます。この方法は、立礼焼香と同じです。そして、焼香が済んだら祭壇の遺影に合掌し、次の人に盆を回します。

 

線香焼香


抹香焼香と同じように、焼香台の少し手前で遺族と僧侶に一礼します。焼香台の前に進んでから、遺影を仰いで一礼し、合掌した後にご焼香をします。

続いて.線香の火はロウソクでつけ、香炉に立てます。線香の数は、曹洞宗は1本です。線香を寝かせたり、折らないようにしましょう。

また、線香は息を吹きかけて消さないようにします。手であおぎ消すか、すっと引いて消すように。うちわを用いてもよいでしょう。

線香を立てたら合掌して、遺族に一礼してから戻ります。おそらく、ほとんどの方は 焼香の仕方を正式に習ったことはないでしょう。

ですから、参列者の方は方法が分からない方ばかりなのですから、緊張する必要はありません。もし焼香の仕方がわからなかったら、仏式の場合は、ご自分の宗派の焼香回数だけご焼香されれば大丈夫です。一番大切なことは、心を込めて合掌するということですよね。

 

不祝儀袋


不祝儀袋には、霊の前に捧げる「御霊前」、仏の前に供える「御仏前」、香を供えるのが「御香典」などがあります。

「御仏前」は、一般には、四十九日以後の法要に使いますが、曹洞宗では、教義に浄土がなく、成仏以前という考え方が無いので、つねに「御仏前」を用います。

なお、「御香典」はキリスト教以外であれば、各宗派、無宗教葬でも使えます。ですから、「御仏前」か「御香典」という文字を、水引きの上中央に書きます。

また、水引きの下中央には差出人の氏名を表書きよりも少し小さな文字で書きます。名前はフルネームで記入し、肩書きがある場合は、右肩に小さめに書き入れます。

また、不祝儀(香典)袋の表書きは、毛筆書きが基本です。ボールペンやサインペンは略式なので使わずに、筆ペンなどを使用しましょう。

それから、不祝儀(香典)袋には「蓮」の花が描かれているものがありますが、これは仏教・仏式専用に作られた不祝儀(香典)袋です。

 

数珠について


数珠は念珠とも言われ、仏・菩薩さまやご先祖さまを拝む時などに回数を記憶するためのものとされています。数珠は、正式には百八個の珠が二重になり、これに房や飾り玉がついています。

この百八は、人間の煩悩の数といわれています。宗派によって多少異なりますが、現在では珠の数は少なく、一般的には一重の略式の数珠が使われています。

男性用は、珠は幾分大きく、女性用は小さく作られています。曹洞宗用の数珠には、金属の輪が付けられています。数珠の正しい持ち方は、座っているときは、左手首にかけ、歩くときはふさを下にして左手で持ちます。

なぜ左手に持つのかと不思議に思いますね。それは、左手は仏さまの清浄な世界、右手は私たちの信仰の世界を示しているからです。ですから、左と右手を合わせる合掌は、仏さまと私たちが一緒にいることの象徴を意味します。

子どもが参列する場合は、ぐるぐる回して遊ばないように気をつけましょう。仏様を拝む大切な道具であることを忘れないで。

 

葬儀の服装マナー


葬儀・告別式に参列の場合は、その場にふさわしい服装として、基本的にブラックフォーマルを着用します。 服装に関しては、特に宗派の違いはありません。

喪に服した悲しみの気持ちを表した装いにします。男性であれば、ブラックスーツを着用します。スーツはダブル、シングル、三つぞろいのいずれでも大丈夫です。

白シャツに黒無地のネクタイを着用します。靴は、金具の無い黒のものを履きましょう。女性は、黒のワンピースやアンサンブル、スーツを着ます。パンツスーツでも構いません。

肌をあまり見せないのが原則で、夏場も五分袖まであるものが望ましいと言えます。ストッキングと靴は黒を選びましょう。

お化粧も控え目にして、髪型も普段のままでお悔やみに合ったスタイルにします。バッグなどの小物も、光沢のない地味なものにしましょう。

 

いかがでしたでしょうか。

曹洞宗の葬儀に参列するときに知っておきたい7つの常識について、お分かりいただけましたでしょうか。

葬儀では、あくまでも故人の冥福を心を込めて祈る気持ちが大切ですから、本来であれば、宗派による作法の違いにこだわる必要はないはずです。

しかし、もしも知識や作法をきちんと心得えて参列することで、遺族をはじめ参列者の皆さんが、心おだやかに過ごすことができるのであれあば、これもまた大切なことだと言えるでしょう。

各宗派による葬儀でのマナーを覚えて、失礼のないように振舞いたいものですね。

 

まとめ

曹洞宗の葬儀に参列するときに知っておきたい7つの常識

・焼香の由来
・立礼焼香(いちばんポピュラーな抹香による)
・座礼焼香(抹香)と回し焼香
・線香焼香
・不祝儀袋
・数珠について
・葬儀の服装マナー