通夜マナーの基礎知識。参列前に知りたい7つの「常識」

通夜マナーの基礎知識。参列前に知りたい7つの「常識」
通夜マナーはその時になって戸惑うもの。通夜に参列する時、服装や持ち物、何時頃に行けばよいのかなど、困ったことはありますよね。

例えば、「通夜での服装は、喪服以外で何でもよかったはず!」や「カバンやくつは黒色であれば、エナメル素材やスパンコールがついていても大丈夫?」他にも「遅れてはいけないから、早めに行こうと1時間前に到着した」等々…。

この全ては、実は間違えた解釈、つまりNG行為です。実はこの他にも、基本的な通夜マナーが多くあります。

けれども、訃報の連絡を受けてからはバタバタしてしまったり、あまりに突然のことで気が動転してしまって、うっかり忘れてしまったり、間違ったことをやってしまったという経験、誰にでもあるのではないでしょうか。

慌てずに、故人の冥福をきちんとお祈りできるようにしておきたいですよね。そこで今回は、通夜マナーのなかでも、特に日頃から知り準備したおくと安心な、7つの基本をお伝えします。ぜひ、参考にしてください。

 

通夜マナーの基礎知識。
参列前に知りたい7つの「常識」

 

服装に関する通夜マナー

服装に関する通夜マナーは、親族なら正式な喪服を着ますが、一般参列者の場合、正式な喪服ではなく地味な服装にする選択が一般的です。

【 女性の場合の通夜マナー 】

■ 服装は、地味なワンピースやスーツなどで良いとされています。

【 男性の場合の通夜マナー 】

■ ダークスーツに黒ネクタイが基本です。

もし喪服を着る場合でも、1か所不備な点を作るしきたりがあります。突然の訃報に慌てて駆けつけた、と言う意味合いを持ち、女性の場合には肌色のストッキングにするケースが多いです。

さらに、小物やアクセサリーは派手なものは一切NG!布やつや消しが最適ですが、基本的には何もつけないのが理想的です。パールの一連のネックレスまたはパールのピアスのみにし、結婚指輪以外は外します。

 

通夜での時間マナー

通夜での時間マナーは、もともと故人と親しかった人たちが葬儀の前夜に集まって、夜通し邪気の侵入を防ぎ、別れを惜しんで過ごすためのものでした。

けれども、最近の通夜は半通夜と言って午後6時か7時ごろから僧侶の読経で始まり、遺族、一般参列者の焼香、通夜ぶるまいを含めて午後10時ごろには終了します。

【 通夜マナー、到着時刻 】

■ 始まる前に受付を済ませておく必要があるので、開始時間の15分~10分前くらいに到着しておくのが良いです。

・ あまりに早い到着は受付準備ができていなかったりするので適度な時間に行くようにするのも、配慮です。

 

通夜での香典のマナー

通夜での香典のマナーは、不幸が二度と来ないように不祝儀は全て結び切りを使用します。水引は白黒または双銀を使用します。

【 通夜マナー、香典の準備 】

■ 表書きは仏式の場合「御香典」「御霊前」などを記入します。

・ 「御霊前」が最も安心できる表書き。宗教や宗派が分からない場合には、「御霊前」が便利です。

さらに、薄墨を使用することも忘れずに。これは、涙で墨がにじんだという意味があります。香典の裏側は慶事とは逆で、上側が表に出るように、「不祝儀は下向き」と覚えておくと覚えやすいです。

【 香典の中包み 】

■ 裏面に住所、氏名、金額を薄墨で書き、表に金額のみを記入します。

・ お札は「慶事は新札。弔事はシワのあるもの。」のイメージが強いですが、今は新札に1本折り目を入れたものを入れるのが主流です。

もちろん、シワのあるお札でも問題はありませんが、汚いものは避けるのが現代の習慣です。

 

受付での通夜マナー

受付での通夜マナーでは、受付で深く一礼し、「この度はご愁傷さまです。」とお悔やみの言葉を述べます。

【 受付での通夜マナー 】

■ お悔やみの言葉を述べた後、受付台にふくさを置き香典を取り出したら、軽くたたんで台の手前に置いて香典を相手に向けて両手でわたすようにします。

・ 会葬者芳名帳に住所、氏名を記帳します。

記帳を済ませたら、「お参りさせていただきます。」と述べて一礼し式場に向かいます。

 

焼香の通夜マナー

焼香の通夜マナーでは、一般参列者は先着順に座っているのですが、自分より年配者が多い場合はなるべく後方に控えるようにするのが良いです。しかし、弔問客が多い場合は、あまり遠慮せず席をすすめられたらそれに従うようにします。立ち居振る舞いはなるべく静かにするようにします。

【 焼香の通夜マナー 】

■ 僧侶、遺族の順に一礼してから祭壇前に進み、遺影に一礼。

・ 数珠は左手にかけながら、右手で香をつまみ、頭を垂れぎみにして目の高さまでささげて黙礼します。

香は静かに香炉に落とすことも、忘れずに意識してください。これを1回~3回(会葬者が多い場合は1回で大丈夫)行い遺影に合掌し、少し下がって僧侶と遺族へ一礼して席に戻ります。

線香の場合は線香を1本とり、ろうそくの火を移し左手であおいで消し、香炉に立てます。

 

通夜ぶるまいの席での通夜マナー

通夜で、通夜ぶるまいの席を誘われたら、断らずにいただく事は大切な礼儀です。通夜ぶるまいは故人の供養のために設けられているからです。

【 通夜ぶるまいでの通夜マナー 】

■ ただし、気になるのがお酒の量。通夜ぶるまいでは、お酒はお清めの意味合いがある、神聖なもの。飲み過ぎないようにしてください。

確かに、通夜ぶるまいには参加するのが礼儀ですし、昔は長く残る人々が多くいましたが、現代の通夜の席では、程よい頃合いを見て、退席するのが良しとされています。

 

帰る時の通夜マナー

通夜の席から退席する時には、簡単に挨拶をして帰ります。この時、忙しい喪主を気遣い、あまり長い挨拶は控えます

【 帰る時の通夜の挨拶 】

■ 「今日はこれで失礼させていただきます。どうかお疲れが出ませんように。」などとあいさつをして帰路につきます。

死因などを聞くのは失礼になりますので、簡単な挨拶にとどめて速やかに帰るようにしてください。

 

いかがでしたでしょうか。本来、親しい間柄であれば、通夜と告別式の両方に参列するのがマナーです。通夜はもともと、死者に悪霊がとりつかないように線香や灯明を絶やさず、遺族や近親者が夜通し遺体に付き添い遺体を守るものでした。

その為、仕事上だけの関係(さほど親しくない)なら葬儀・告別式へ出るのが一般的なのです。しかし、仕事の都合などで、葬儀・告別式への参列が難しく通夜のみに参列することが増えており、通夜を重要視する傾向もあります。

また、通夜と葬儀・告別式の両方に参列する場合の香典は通夜の時に受付で渡し、葬儀・告別式では受付で記帳だけ済まし「お参りさせていただきます。」と述べて式場に入るようにします。

本記事で確認しながら、突然の通夜でもしっかりとした通夜マナーで、故人を偲んでください。

 

まとめ

通夜マナーの基本とは

・正式な喪服より正式な喪服以外の地味なものにする
・香典は薄墨で記入し、お札は新札に1本折り目を入れる
・開始時間の10分~15分くらいを目安に到着する
・受付で香典を渡し、会葬者名簿に記入する
・焼香の回数は1回~3回。参列者が多い場合は1回にする
・通夜ぶるまいの席を誘われたら、少しでも参加する
・帰りのあいさつは簡単にすませる


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