いろいろな慶事や弔事でご祝儀袋を選ぶ機会はあっても、出産祝いの書き方って意外と知らない人が多いですよね。
ご祝儀袋には種類があり、それぞれきちんと意味を持ち合わせています。それを知らずに贈ってしまうと、「常識がない人だ」と思われかねませんし、祝福の気持ちがまっすぐに伝わりにくくもなってしまいます。
「みんな知らないんじゃない?」とやり過ごしてしまっていては、お祝いの気持ちもこもりませんし、せっかくの出産祝いですので、きちんとマナーや常識を守って贈りたいですよね。
そこで今回は、出産祝いの書き方やご祝儀袋の選び方などのポイントや常識的なマナーについて、お伝えしていきます。
出産祝い☆ご祝儀袋の選び方と書き方
5つのポイント
ご祝儀袋の水引をよく見て選ぶ
水引とは金封に付いている紙製の紐のことで、どれも同じように見えるかもしれませんが、形によって示していることが違ったり紐の本数にも意味があるため、出産祝いの書き方同様に間違えないように心得ておきたいところです。
出産祝いの場合、蝶々結びか花結びの水引を使います。これは、何度でも結び直せることから「何度あっても良いこと」を示しています。結び切りや真結びは「繰り返すことのないように」という意味を表していて、弔事やお見舞いで使われるものになりますので、出産祝いでは使わないのが常識です。
また、最近ではご祝儀袋がオシャレな色のものもあり、親しい友人間であれば使っても問題がないことも多いですが、基本的には使わないのが無難です。
ご祝儀袋はいくらぐらい?包む金額は?
ご祝儀袋そのものの金額もさまざまですよね。「高価なご祝儀袋だと良いのかな?」と思ってしまいますが、出産祝いで包む金額によってご祝儀袋を選ぶということも心得ておきたいポイントです。
一般的に、出産祝いで包む金額として5,000円~1万円とされています。その場合は、200円~400円のご祝儀袋を使うのが常識的です。
自分の兄弟の赤ちゃんには1万円~3万円を包むのが基本で、その時には300円~600円のご祝儀袋を使いましょう。
また、お伝えした金額はあくまでも例で、重要なのはご祝儀袋と包む金額のバランスです。出産祝いを贈られた人が、お返しなどで負担を感じないように気を配るようにしましょう。
筆先に心を込めて
出産祝いの書き方で、意外と間違いが起きやすいのが「書くもの」です。ご祝儀袋が売られているすぐ傍には、いろんなペンが置いてありますよね。
ご祝儀袋を書く際に使うものは、筆が一番良いとされています。頻繁に出産祝いを書くこともないでしょうから、筆を用意するのは難しいという人もいるはず。そういった場合でも、きちんと筆ペンや万年筆で書くのが常識です。間違っても、サインペンやボールペンで書かないようにしましょう。
最近では、もともとご祝儀袋に印刷されていたり、自分でパソコンで作成して出力するという方法もありますが、実はそれも出産祝いの書き方としてはマナー違反にあたるのです。きちんと自らの手で書くようにしましょう。
表書きは「御祝」
ご祝儀袋の表書きについての常識をご存知でしょうか。出産祝いの書き方で、表書きに間違いがないか不安になる人もいるはずです。
基本的な出産祝いの表書きの書き方として、「御祝」や「御出産御祝」とします。
「寿」としてしまう人も多いですが、これは結婚祝いのみで使うものなので、出産祝いとしてはマナーに反してしまっています。
また、「死」を連想させることから四文字の言葉は使わないようにします。さらに、その他の偶数もあまりよくないとされていますので、心得ておきましょう。
字体はできるだけ楷書にして、何よりも丁寧に書くことが大切ですよ。
名前や金額の書き方にもマナーがある
ご祝儀袋に中袋がついているものもありますので、こちらもまた出産祝いの書き方の常識を知っておかなければいけません。
まず、中袋の表です。中央に、金額を漢数字で書きます。「万」は「萬」、「円」は「圓」と書き、「也」は付けません。例えば、一万円をそのまま書いてしまうと、「一」に線を足して「十」と改ざんできてしまいますよね。画数の少ない数字だとそういったこともあるため、旧字を使うことが常識的です。
そして、中袋の裏には、自分の住所と名前を左下に書きます。名前は、夫婦で渡す場合には左側が妻の名前になるように、グループで贈るときは「○○一同」と書くことを心得ておきましょう。
いかがでしたか。出産祝いの書き方やご祝儀袋の選び方など、意外と知らなかった常識も多かったのではないでしょうか。
水引については、最近はもともと印刷されているものも多いのですが、簡略化されているためにあまり良いものではありませんので、できるだけきちんと用意をすることをおすすめします。
お祝い事にもいろいろな場面がある中で、出産祝いを贈ることはそこまで頻繁にない人がほとんどですが、だからといってマナーに反した出産祝いを贈るのはもってのほかですよね。せっかくのお祝いを快く思ってもらうのも大切ではないでしょうか。
ぜひ、今回お伝えしたこと出産祝いの書き方を心得て、気持ちのこもった祝福ができるようにしましょう。
まとめ
出産祝いのご祝儀袋の選び方と書き方のポイントは
・「蝶々結び」の水引で祝福しよう
・包む金額によってご祝儀袋を選ぼう
・毛筆で書くのがベスト
・表書きの文言にも注意しよう
・中袋まで気持ちを込めて書こう