初七日法要の準備。喪主がおさえるべき5つのポイント

初七日法要の準備。喪主がおさえるべき5つのポイント
家族が亡くなれば、役所への届け出の他、通夜や葬式、初七日の段取り等、喪主として様々な段取りを取り仕切らなくてはいけません。大切な人が亡くなって、それだけで辛くて何も考えられなくなるかもしれませんが、喪主という立場であった場合、故人をきちんと送り出すためにも法要はきちんと済ませ、供養をして差し上げたいですよね。

亡くなられた方の通夜、葬儀を終え、ご遺体が荼毘に付された後には初七日の法要が控えています。当日は葬儀社のエージェントが段取りを仕切ってくれる場合が大半ですが、それでもやはり大切な故人の事ですから、どのようなことが執り行われるのかをできれば把握しておきたいものです。

信仰によって、故人の法要の仕方も様々です。そこで今回は、仏教における通夜と葬儀を終えた後の最初の法要である初七日について、「初七日法要の準備。喪主がおさえるべき5つのポイント」としてわかりやすくお伝えします。

 

初七日法要の準備。
喪主がおさえるべき5つのポイント

 

初七日とはどのような法要なのかを知る入

初七日とは、故人が亡くなられた日から数えて七日目に行う法要のことです。宗派によっては、亡くなられた前日から数えて七日目とするところもあります。仏教では、故人が極楽浄土へと旅立てるよう、七日毎に法要を行います。良く知られている四十九日の法要も、七の倍数ですよね。宗派により解釈に多少の違いはありますが、一般的に死者は逝去日から七日目に三途の川に到着するとされていて、三途の川を穏やかに渡れるようにと願い行うものが、初七日法要になります。

本来の法要の流れは、通夜、葬儀の後、ご遺体を荼毘に付した後、ご遺骨に対して逝去日から七日目に初七日を行いますが、近年はなかなか親族一同が頻繁に集まる機会を確保できないという事情もあり、葬儀や告別式の後に初七日を同時に行うというやり方も増えています。もし葬儀の打ち合わせの際、葬儀社の方から初七日の法要はどうされますかと尋ねられたら、参列者の都合を考慮しながら、当日中に行うのか否かを判断すればよいでしょう。

別日に行う場合は、法要の会場を自宅とするのか、別途会場を設営するのかによって準備が異なりますし、住職を招くにあたりお車代の準備も必要です。ご家族が亡くなられて大変な中ではありますが、葬儀社のエージェントや親族に相談しながら、出席者への連絡と会場の予約を順に進めていきましょう。

 

繰り上げ法要か繰り込み法要かを決める

初七日を葬儀と同日にするという近年のやり方の中には、更に細かく二通りの方法があります。それが繰り上げ法要と繰り込み法要です。簡単に違いを述べると、「繰り上げ」法要はご遺体を火葬後、再度葬儀場へ戻ってご遺骨に対して初七日法要を行う方法で、「繰り込み」法要は葬儀の後に続けて初七日の法要を行い、その後出棺、火葬という流れにすることです。法要を行う対象がご遺骨かご遺体かという違いに加え、参列者の移動回数も変わってくるので、宗派による縛りが無い場合はどちらがご遺族や参列者にとって最良なのかを考えて決めると良いでしょう。

繰り上げ法要にした場合、参列者の移動回数が増えますし、ご遺体を荼毘にふす間の数時間を火葬場で過ごさなくてはいけないかもしれません。その点について、どういった段取りにするのが最適かを葬儀社の人に確認しておくとよいですね。ご年配の方や、小さなお子さんを連れて参列する親族がいる場合は全員で火葬場へ行かず、葬儀会場や待合所で待機できるのかということも確認すると良いでしょう。

 

お布施の準備をしておく

葬儀と初七日を同日に行う場合は、初七日法要のために別途お布施を準備する必要はありません。但し、なかなかお布施の額について直接お寺や住職に確認するのははばかられますよね。普段から付き合いのあるお寺である場合は相談させてもらうというのも良いかもしれませんが、違う場合は葬儀社を通していくら準備しておくかを確認しておきましょう

お布施の額はピンキリですが、初七日の法要を一緒に行う場合は数十万円必要になります。これは、故人の戒名(法名)代や住職への車代といった諸々を含めた金額になっており、戒名のランクによっても金額が随分と変わってしまいます一方、初七日を別途行う場合は、1~5万円程度のお布施が一般的と考えられます。

 

会食会場と移動方法、出席者を決める

初七日に限らず、故人を偲ぶ法要には会食がつきものです。葬儀と同日に初七日を執り行う場合は精進落とし(住職を交えた会食)までが一つの流れとして組み込まれていることが多いため、葬儀社や会場から案内があればそれに従い準備すると良いでしょう。この場合、葬儀会場か、会食会場の送迎バスが利用できることも多いので、出席者数を把握し会場に連絡しておきましょう。初七日を別日に行う場合は、別途会食場所を設定する必要があります。これも、出席者数の確認と、会場までの移動手段を手配しておきましょう。小さなお子さんを連れて参加される親族については、子ども用の料理を準備するか否かを確認しておくと良いですね。

 

四十九日法要の日程調整を行う

初七日の法要を終えたら、次は四十九日の法要です。初七日から四十九日までの中陰と呼ばれる期間に、故人の魂は生前の行いに対して七日毎に裁きを受けます。そして、四十九日目(満中陰)に、裁きの結果をうけて来世の行き先が決まるのです。この四十九日の法要を経て、故人は仏様となり、それまでの白木の位牌から漆塗りの本位牌に変えて仏壇に入れることになります。とても大切な法要なので、親族にはぜひ出席してもらいたいですが、せっかく初七日の席で親戚が一堂に会しているのですから、その場を借りて、四十九日の日程調整を行えば双方に負担がなく得策です。事前に四十九日の日程調整をしたい旨を伝えておけば、出席者はそのつもりで参加してくれますので、調整しやすいですね。

初七日の会食のなかで、時期を見計らって切り出しましょう。この時、住職や会場の日程確認は事前に済ませておき、○月の第○週目のどこかで、とか、具体的な候補日をいくつか出す等しておけば決めやすいでしょう。

 

いかがでしたか。法要というのはなかなか回数を経験できるものではないので、いざという時は慌ててしまい、不安になってしまいますよね。しかし、現在は葬儀社が喪家の意向に沿ったプランを提示して、当日の進行もほとんど取り仕切ってくれる場合がほとんどです。まずは葬儀社では調整できない出席者への声掛けや日程調整をメインに行い、一つ一つ落ち着いて行うようにしましょう

バタバタと準備に追われているうちはゆっくり悲しむ時間もないかもしれませんが、ある意味それは、残された者が悲しみに飲み込まれないようわざと忙しくしているという風にも考えられます。残された者もつらいですが、大切な人を残してこの世を去った故人にとっても、涙にくれる家族を見続けるのは辛いものです。故人の為にも、喪主としてしっかり見送ろうと準備に没頭し、初七日を終えてひと段落した後は、きっと穏やかな気持ちで涙を流すことができるようになっているかもしれませんね。

まとめ

初七日法要の準備で喪主がおさえるべきポイントは

・初七日の法要の意味を知ったうえで準備にとりかかる
・葬儀と同日に初七日を行う場合の段取りを決めておく
・充分な額のお布施の準備をしておく
・会食会場や移動手段の手配と出席者の確認をしておく
・集まった親族と四十九日法要の日程調整を行う


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