食事は日常生活で欠かせないものですが、その正しいマナーとなると、危ういことになっている人もいますよね。特に外出先では周りの目も気になるものです。
食事でフルコースを食べる機会はそうなくとも、大人であるというだけで、ある程度マナーは知っているものだという前提もあります。ですが実際にフルコースのマナーを心得ている人はごくわずかでしょう。
これから先、いつフルコースを食べる機会が出てくるかはわかりません。いきなりそのようなレストランに行くことになり、慌ててしまった・・・ということがないように、食事マナーの基礎知識だけでも身につけておきたいものです。
そこで今回は、食事マナーのポイントとしてフルコースの注意点を5つお伝えします。
食事マナーはココがポイント!
フルコース5つの注意点
食事マナーの最低ラインを普段から身につけておこう
フルコースでの食事マナーに入る前に、まずは食事自体のマナーについて確認しましょう。どんなにステキに振舞っても、ここで躓くと、フルコースでなくてもとても残念な食事になってしまいます。
【肘をつかない】
テーブルに肘を付けて食べるのは見た目もよくありません。肘を付けることのないように気を付けましょう。
【口を開けて食べない】
噛むときに口を開けて食べる人がいますが、これもよくありません。周りの人は、噛むときの音や口の中が見えることで不快に感じますので、口は閉じて食事をしましょう。
【音を立てて食べない】
食器にナイフやフォーク、お箸もそうですが音が出ますよね。まったく出さないということは無理なことですが、無駄に音を立ててガチャガチャしないように気を付けましょう。スープを飲むときも「ズズズ」とならないようにしたいものです。
さて、この普段からの食事マナーを守った上でフルコースのポイントについて理解していきましょう。
ポイント1.席に着くとき~中座~退席
席に着くとき、レストランのスタッフが椅子を引いてくれますが、その際には左側から着席しましょう。立つ時も左側へ立ちます。これは、洋室では右側が上位(上座)なのでそれを避けるためになります。
席についてナプキンを広げる人がいますが、これもすぐに広げずに、席の上位(上座)に座っている人が広げたら続いて広げるようにしましょう。前菜が運ばれてくるまでに、ナプキンを長方形になるように半分に折り、折り目をお腹側に置いて使います。
ナプキンは口元や手先を拭くときだけに使いますので、テーブルを拭いたりしないようにしましょう。拭くときは、ナプキンの内側を使います。
途中で席を立つ時はナプキンは軽くたたんで椅子の上に置きます。食事後は軽くたたんだ後にテーブルの左側に置きます。
ポイント2.カトラリーの使い方は外側から
フルコースではたくさんのナイフやフォークがテーブルに並びますよね。どれから使おうと迷うところですが、外側から順番に使っていきます。中央のお皿に置いてあるスプーンやフォークはデザート用になります。
食事中にナイフやフォークを置くときは、お皿にハの字になるように置きます。この時は、ナイフの刃は内側に向けて、フォークの先を下にします。
食べ終わった時は、ナイフとフォークを揃えて(時計の3時~5時のあたり)置きます。この時は、ナイフの刃は内側に向けて、フォークの先は上にします。
ナイフの刃が外側に向いてしまうと失礼になりますので気を付けましょう。
また、食事をしながら、間違って使ってしまった!また逆に使わなかった!という時も安心してください。スタッフが新しく出してくれたり、使わなかったカトラリーは一緒に下げてくれます。
ポイント3.食事中にカトラリーを落とした場合
食事中にうっかりカトラリーを落としてしまうこともあることでしょう。とっさに拾いたくなりますが、自分で拾う行為はNGです。落とした時は手を挙げてスタッフを呼びましょう。
ポイント4.パンの取り方と食べ方
パンが最初からテーブルに置いてある場合もありますし、スタッフが持ってきて好きな物を選ぶ場合もあります。どちらにしても、パン皿が左手にありますのでそこに乗せます。パン皿がない場合は直接テーブルクロスに置くことになります。
パンは一口ずつちぎって食べ、バターを塗るときも一口ずつちぎったものに塗るようにします。パンくずが出た場合は、一か所に集めたり皿の中に入れたりせずにそのままにしておきましょう。
ポイント5.料理の食べ方とペース
魚料理も肉料理も、一度に切ってしまわないことがポイントです。食べるたびに一口ずつ切りましょう。そして料理の食べるペースも上位(上座)の人になるべく合わせるようにします。
おしゃべりに夢中になって極端に遅くなったり早くなったりしないように気を付けましょう。
いかがでしたか。フルコースのよいところは、ゆっくりとした時間の中で食事を楽しめるところです。フルコースでの食事マナーは日本人には不慣れな点が多いものですが、最低限の食事マナーを知っておけば硬くならずに食事を楽しむことができます。
いつどのようなタイミングでフルコースを食べることになるのか、前もって知らされていない限りはわからないもの。フルコースはレストランだけでなく、結婚式でも出てきますし、サプライズで食事のフルコースに連れて行ってもらった、などのシチュエーションで慌てないためにも、食事マナーは頭に入れておいておきたいところです。
食事マナーができているというだけで、きちんとした人に思われますし、自分自身のイメージがマイナスになることはまずありません。また食事のマナーはその場の雰囲気に溶け込む一つの礼儀でもあります。楽しい食事の時間にするためにも、食事マナーに気を配って美味しくいただきましょう。
まとめ
フルコースの食事マナーを知っておこう
・着席離席は椅子の左から
・ナプキンを広げるタイミング・食事をすすめるペースは上座の人に合わせよう
・カトラリーは外側から順番に使おう
・食事はゆっくりと楽しもう