お葬式の日程や流れを決めるということは、突然のことですし経験のない人が多いのでどうしたら良いかわからずに困ってしまうものですよね。お葬式を取り仕切るということは自分の身近な人が亡くなったわけですから、すべてを葬儀屋さんに任せ切りというのも良いものではありません。深い悲しみの中、平常心を保つのは大変なことですが、亡くなられた方のために最後に出来ることがお葬式なのですから、親族はしっかりとスケジュールを把握して葬儀を行うべきでしょう。
そもそもお葬式の日程は好きなように組めるのか、お葬式の日程として選んではいけない日があるのかなど、疑問もあることでしょうし、普通では知られていないルールも多くあるはずです。
そこで今回は、お葬式の日程やスケジュールの決め方についてお伝えします。
葬式日程の決め方。
基本の流れから具体的な日取りまで
お葬式の日程を決めるために
お葬式の日程として思い浮かぶのは、通夜は亡くなられた翌日で、その次の日に告別式というのが一般的でしょう。そこまで進むには意外に遠い道のりがあります。
まず最初にやることは、病院から安置できる場所までご遺体を搬送をしなければなりませんので、その場所を決める必要があります。そして葬儀はどこで行うかなどで日程も変わってきますし、親族に連絡もしなければなりませんので、そこは素早く決める必要があります。
お葬式の日程を決めるときの注意点
お葬式や結婚式など人生の重要な儀式を行うときは、日本では六曜を重要視しています。そのためお葬式の日程に友引を選ぶのは縁起が悪いとされており、火葬場や斎場は休業が多くなっています。また、年末年始の12月30日から1月3日までも休業する場合が多いので、そこに当たらないようにお葬式の日程を組む必要があります。
亡くなられた日から数日であれば、ドライアイスや安置施設などで対応も可能ですが、10日以上安置する場合はその方法ではご遺体が腐敗してしまいます。その場合はエンバーミングという遺体を保存する技術が必要となり、費用も15万円程度と高額になってしまうので葬儀会社に相談をしましょう。
お通夜までの流れ
まず、お葬式の日程を決める際に亡くなられた当日を選んでも、葬式は絶対にできません。なぜなら死後24時間は火葬してはならないと法律で決まっているからなのです。基本的に亡くなられたらご安置し、その後に納棺され、そしてお葬式の日程は火葬の行われる前日と決められているのです。その火葬も火葬場の状況や、お坊様の予定なども関係してくるので、好きなように決められるわけではありません。ですから、お亡くなりになった後のお葬式の日程を正確に特定するのは難しいのです。
もし檀家に入っていて、特定のお寺のお坊様にお願いする場合は、早めに連絡して予定を抑えるようにしないとお葬式の日程がどんどん遅れてしまう可能性があるので気を付けましょう。
葬儀の形式を決める
最近は一般的なお葬式ではなく、通夜や告別式を行わない形式を選ぶ方も増えています。「直葬」「火葬式」などもありますので、まずどのような形式にするかを決めなければなりません。形式について詳しく説明をしますと、「一般葬、家族葬」は通常のお通夜、告別式、火葬を行う形式です。次に「直葬、火葬」はお通夜と告別式を行わず火葬のみ行う形式です。そして「一日葬」とはお通夜を行わずに火葬のみ行う形式となります。
今は「終活」と言って自分の死の準備をしている方も多いので、もし亡くなった方が生前希望している形式があるのであれば、それを叶えてあげるのも遺族の務めなのではないでしょうか。
お通夜当日の流れ
通常、お通夜は18時ころに始まることが多いでしょう。遺族はその1~2時間前には集合することとなっています。お通夜自体は1時間程度行われ、その後は「通夜ぶるまい」が行われます。この通夜ぶるまいは故人との最後のお食事という意味があるのでとても大切な儀式となります。こちらも1時間ほどで終了となります。
お葬式当日の流れ
お通夜と違ってお葬式は10時から15時の間に行われます。遺族はやはり1~2時間前に集合するのが決まりとなっています。通常、お坊様の読経や焼香を行い、1時間以内で終了となります。お葬式が終わると出棺となり、親しい人達だけで火葬→精進落とし→収骨となるので、3時間程度かかります。
いかがでしたか。これでお葬式の日程を決める上での基本的な流れはわかっていただけたことでしょう。
お葬式の日程を決める為には、1どんな葬儀形式にするのか 2火葬場の空き状況 3僧侶のスケジュール の3点の確認を行いましょう。どの形式でお葬式を行うかで日程を決めていかなくてはならないので、亡くなった方の意思、予算などを考えて葬儀会社と相談して進めていきます。
お葬式は、残された人達が故人の為に出来る最後の大切な儀式です。深い悲しみの中で忙しくなってしまいますが、お葬式をしっかりと執り行う事で残された遺族も前へ進んで行けるはずです。最後の儀式をスムーズに滞りなく行い、故人が安心して成仏できるようにしてあげましょう。
まとめ
葬式の日程と基本的な流れとは
・まず亡くなられた方を安置場所へ搬送
・お葬式の日程は友引を避ける
・火葬場、お坊様のスケジュールを抑える
・葬儀の形式は亡くなられた方の生前の意向を叶える
・お通夜は1時間ほどで、その後通夜ぶるまい
・お葬式は3時間程度で終了