社会人なら知っておきたいお通夜での5つのマナー


「お通夜のマナーを一から教えて」と聞かれて、スラスラと答えられる人は少ないですよね。もちろん、経験したことがある人なら言えるかもしれませんが、そのような機会は学生の間ではなかなか訪れないのが現実です。しかし社会人になると、そのような場に出席しなければならないことが多々あります

実際にそのような場に行くことになり、直前になって慌ててお通夜でのマナーを調べる、もしくは参加して知らなかったがゆえに恥をかいてしまう、なんていうことにならないように、お通夜に参加することになる前から、マナーの知識は頭の中に入れておく必要があります。

そこで今回は、そんな社会人なら知っておくべきお通夜でのマナーをお伝えします。

 

社会人なら知っておきたい
お通夜での5つのマナー

 

お通夜とは何かを理解する

お通夜とは「亡くなられた方と過ごす最後の夜」です。もちろん、儀式であるため供養の場になります。そして、亡くなられた方との別れを惜しむ場でもあります。

もともとお通夜とは、遺族や近親者だけで行う儀式でしたが、最近は一般の参列者が参列する機会も多くなっています。

社会人になってからお通夜に参列する場合というのは、おそらく後者が多いでしょう。お通夜とは儀式です。ですからお通夜にはそれなりの服装、それなりのマナーというものが存在するわけですね。

最近では「半通夜」というお通夜も多くなっています。以前は、一晩全体を通してお通夜は行われていましが、半通夜は1時間から3時間半の短いお通夜のことを指します

 

お通夜でのふさわしい服装

お通夜に参列する際の服装マナーです。お通夜の場合は、仕事帰りにそのまま駆けつけることもありますし、平服でも可能ですが、時間がある場合は喪服を着用した方が良いでしょう。男性でしたら冠婚葬祭用の黒いスーツ、女性でしたらブラックフォーマルを着用してください。

そして、男女ともに黒い靴下、黒い靴を着用していけばお通夜に参列する服装としては問題ありません。ただし、ネクタイピンなどの金具類は着けていかないようにしましょう。また社会人なら、男性は黒のネクタイを常に用意しておいた方がいざという時のためにも良いでしょう。

 

お通夜全体の流れ

では、お通夜全体の流れを見ていきましょう。ただし、ここで述べるのは一般的なお通夜の一例に過ぎないので、その地域や土地によってやり方が違うこともあります。こういう流れでお通夜は行われるのか、という受け止め方で見て下さい。

今回は半通夜の例で見ていきます。開始10分前までには会場に到着しておきましょう。そして受付を済ませます。この時、簡単なお悔やみの言葉を述べ、記帳を行います。香典もここで渡します

代理で出席する場合は、受付で誰の代理かを伝えてから香典を渡し、記帳も誰の代理か分かるように行います。

自宅などでお通夜が行われる場合は、開始時間より少し早めに到着して焼香を式の前にさせてもらいましょう。この場合も、遺族にお悔やみの言葉を述べます。そして祭壇に拝礼して、香典を直接祭壇に供えましょう。

受付が済んで、会場に入るときは一礼して席まで進んで開式を待ちます。開式があり、次に僧侶による読経、先に焼香をしていない場合はここで焼香が入り、僧侶の読経が終ると閉式となります。

このあと通夜ぶるまいが行われて、お通夜は終了となります。通夜ぶるまいとは、僧侶や弔問客を別室に案内して料理やお酒をふるまうことです。ただ、この通夜ぶるまいは宴会の席ではなく、弔問客への感謝の気持ちと故人の思い出を静かに語り合う会です。遺族の方へのお悔やみの心を持って出席しましょう

参列の場合はここで終了です。亡くなられた方の遺族や身内の場合はこの後も祭壇の灯、線香が消えないように棺を守ります。

 

お通夜の参列にあたりしてはいけないこと

まず身につけてはいけないものは喪章です。喪章は遺族が身につけるものなので、参列者はつけて行ってはいけません。次に毛皮のマフラーやコートなど殺生を連想させるものも避けるようにしましょう

女性の場合は自然なメイクをすること。また、肌の露出は控えます。そして必ず黒のストッキングを着用しましょう。アクセサリーですが、結婚指輪以外には一連のパールのネックレスだけはつけて参列してもかまいません。ただし、二連のものには重なるという意味合いがあり、お通夜にはふさわしくないので、つけていかないようにしましょう。

他にも、お通夜の雰囲気を壊すような振る舞いや行動はもちろんNGです。これらもお通夜のマナー違反になります。

 

お通夜での最も重要なこと

お通夜で最も重要なことは、亡くなられた方への別れの挨拶と、遺族の方へのお悔やみ、そして配慮です。お通夜に参加するということは、自分がその亡くなられた方と少なからず関わりがあったということです。その人に対する敬意、感謝の意を持って参列しましょう。

また、一番心を痛めていらっしゃるのは遺族の方々です。お通夜に参列するときは遺族の方々の悲しみを感じとるぐらいの気持ちで参列しましょう。

 

いかがだったでしょうか。お通夜のマナーのポイントを5つに分けてお伝えしました。お通夜に参列する機会は多くはないでしょう。ですが、その少ない機会で恥をかかないためにしっかりとお通夜のマナーを覚えて身につけておきましょう。

服装、流れなど基本的なことをさえ押さえておけば、あとは他の参列者の方々と同じように過度に緊張することなく参列することができます。

また、一番大事な部分は気持ちです。亡くなられた方との最後の別れの場となるかもしれないのが、このお通夜です。もちろんお通夜のマナーが頭の中に入っていることが前提となりますが、最終的には、お通夜では気持ちの部分も大切であるということも覚えておき、今までのその方への感謝の気持ちを持ってお通夜に参列しましょう。

まとめ

社会人のお通夜でのマナーは

・お通夜とは何かを理解する
・お通夜でのふさわしい服装を理解する
・お通夜全体の流れを理解する
・お通夜の参列にあたりしてはいけないことが分かる
・お通夜での最も重要なことを知って実践する


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