お悔やみの電報(弔電)を送る機会は、そんなに多くありません。特に若い人だと送った経験のない人の方がほとんどでしょう。でも、社会人になると訃報に接することが多くなりますし、お悔やみ電報を送る場面も出てきます。だからこそ知識として身につけておきたいですよね。
お悔やみの電報は、お葬式に参列できない場合にご遺族に対して弔慰を表すために送りますが、宛先や差出人、内容など、どのようにしたら良いのかは、訃報という突然の事なので戸惑ってしまうことも多いでしょう。
お悔やみの電報は、なるべく素直な気持ちをストレートに伝えたいものです。しかし、マナーを守らないと遺族が悲しい思いをしてしまうことにもなります。
そこで今回は、お悔やみ電報を慌てずに送れるように気をつけたいマナーについてお伝えします。
お悔やみ電報を送る際に
気を付けたい5つのマナー
お悔やみの電報を送るタイミングと送り方について
お悔やみ電報はお通夜や告別式に参列できない代わりに送るため、告別式の前日には届くようにしたいです。万が一遅くなったとしても告別式開始の1時間前までには届くように手配しましょう。
お悔やみの電報の送り方の手順としては、送り先、お通夜・告別式の日程や宗教を確認し、電報の種類やサービスを選択します。その後、本文を考えお悔やみ電報を申し込みます。
宛先、宛名、差出人
宛先は、葬儀が執り行われる式場になります。式場の住所や電話番号を確認しておきましょう。葬儀が執り行われる場所がわからない場合は喪家宛に送ります。受け取りに不備がないように送る際には一報を入れるようにしましょう。
一般的に宛名は喪主名にします。斎場は複数の葬儀が行われる場合が多いので、他家との区別をする意味でもフルネームで記載するようにしてください。例えば、あなたの友人のお父様が亡くなられた場合は、喪主は友人のお母様ですから喪主であるお母様宛にするのが一般的です。喪主がわからない場合、「(故人名)様ご遺族様」「(故人名)様ご一同様」宛でも問題ありません。
差出人の表記については、遺族側が見て分かりやすい様に差出人名の横に故人との関係を一言添える様にしましょう。連盟の場合などは、例として、〇〇株式会社〇〇年度入社同期一同(代表:〇〇〇〇)とわかりやすくすると良いでしょう。名前にはフリガナがふられているとより親切です。
お悔やみ電報で使ってはいけない言葉
お悔やみでは、不幸が重ならないように言葉に気をつける必要があります。直接的に生死を表す言葉や不吉を連想される数字もよくありません。故人の宗教が神道やキリスト教の場合、死後は神様になるとされているので、成仏や冥福を祈る・ご愁傷様などの言葉は相応しくありませんので注意しましょう。
使ってはいけない言葉として例をあげると、不幸を連想させる「重ね重ね」「重ねる」「いよいよ」「度々」「またまた」「次々」「ますます」「つくづく」「繰り返す」「続いて」「再三再四」「皆々様」「再び」などです。悪い言葉を連想させる「とんでも無いこと」というのも避けましょう。「死亡」「死ぬ」「生きている」など直接生死を表す言葉や音が不吉な数字「四」(し)「九」(苦)なども使わないようにしてください。
お悔やみ電報の注意点
お悔やみ電報の冒頭は、多くの場合、「○○(故人名)様のご訃報に接し……」「○○(故人名)様のご逝去を悼み……」という言葉ではじまります。〇〇の部分に故人が母親であれば「ご母堂様」、父親であれば「ご尊父様」、祖父であれば「ご祖父様」、祖母であれば「ご祖母様」。そして、夫であれば「ご主人様」「ご夫君様」、妻であれば「ご令室様」等となります。他に、兄なら「ご令兄様」、弟なら「ご令弟様」、姉なら「ご令姉様」 妹なら「ご令妹様」、息子なら「ご子息様」、娘なら「ご令嬢様」といった形になります。
例えば、友人のおじい様がお亡くなりになられた場合は、
『ご祖父様のご訃報に接し、お悲しみをお察し申し上げますとともに哀心より哀悼意を表します。どうぞ安らかな旅立ちでありますよう、心からお祈りいたします。』
となります。
お悔やみ電報を打つタイミングを逃してしまったら
お悔やみ電報は、故人に対してはもちろんですが、遺族に対する励ましでもあります。故人との繋がりが深い場合やお葬式に参列できない場合には、送るのが礼儀とされています。お悔やみ電報はあくまで形式的なものなので、故人が生前お世話になった場合は、日を改めて弔問するか、弔慰を表す手紙を送るようにしましょう。
手配が遅れてお悔やみ電報が告別式開始までに間に合わない場合は、お悔やみ電報は送らずに、後日お手紙で弔慰を表しましょう。
いかがでしたか。知っているようで知らないことも数多くあったことでしょう。気持ちがこもっていればどのような文章でも良いという訳にはいかないものです。使ってはいけない言葉を意識して文章を考えましょう。
訃報を受けたら、お葬式の日時や場所、故人の名前、喪主の方の名前、そして宗教などを確認することが非常に大切になります。お通夜、告別式に参列できないようでしたら、お悔やみ電報を告別式前日には届くように送るようにしましょう。
今では、お悔やみ電報もパソコンやスマートフォンで簡単に手続きできますので、文章に自信のない方もサイトの定型文を参考にして打つようにしましょう。弔意を表すお悔やみ電報です、慌てずゆっくりとお悔やみの気持ちを伝えましょう。
まとめ
お悔やみ電報を送る際に気を付けたいこととは
・お悔やみの電報を送るタイミングは、告別式前日までに
・宛先、宛名、差出人も必ず確認しましょう。
・お悔やみ電報には使ってはいけない言葉があります。
・お悔やみ電報の注意点を意識しましよう。
・お悔やみ電報が間に合わなかったら、手紙で弔慰を表しましょう。