結婚祝いの書き方にはたくさんの細かいマナーがありますが、ご祝儀袋にお祝いのお金を包むという風習は、昔から伝わる伝統のため、現在では1つ1つのマナーの意味がわからない物事がたくさんあります。
しかし、結婚祝いはお祝い事ですし、一生に一度しかないおめでたいことですからマナー違反はしたくないですよね。結婚祝いの書き方は、意外にも「自分は知っているから大丈夫!」と思っている人ほど、間違えやすい事柄も多いです。
特に誰かに「結婚祝いの書き方を教えてもらった!」という場合には、本当にそれが合っているのか、確認すると安心です。貰った側としては、結婚祝いの書き方が間違っていたとしても、指摘はしないでしょうから、間違いに気づけないのです。
そこで今日は、自分が正しいと思っている結婚祝いの書き方が、本当にあっているのかを確かめるために、間違いやすい7つのタブーについて解説します。
結婚祝いの書き方、タブー!
間違えちゃいけない礼儀とは
表書きの文字数
結婚祝いの書き方で、常に気にしなくてはいけないのが偶数の数字です。結婚というお祝いごとでは「分かれる」とか「割る」というニュアンスの言葉や表現が、「別れる」に通じるものがあるということでタブーとされています。
【 結婚祝いの書き方、文字数 】
★ そのため、表書きの文字数も、偶数は避ける必要があるのです。
・ 一般的には「寿」なので1文字で問題ありませんが「御結婚祝」は4文字で偶数なのでいけません。
また「祝御結婚」と書くときには「祝」の後にスペースをあけます。
連名記入時の注意点
結婚祝いの書き方では、下段に書く連名は3行までにとどめるのがマナーです。4人以上で合わせてお祝いをする時でも、4人以上の名前を無理やり書くのは見た目にもバランスが悪いですし、マナー的にも失礼にあたります。
【 結婚祝いの書き方、4名以上の連名 】
★ もし、4人以上でお祝いを包む場合には、代表者の名前を1つ書いてその左に「他友人一同」とか「他家族一同」と記入しておけば問題ありません。
算用数字と漢数字
結婚祝いのご祝儀袋の中袋表面には必ずお祝いとして包んだ現金の金額を記入します。この金額は、結婚祝いの書き方の中でも忘れてはいけない重要な項目です。
【 結婚祝いの書き方、漢数字 】
★ 結婚祝いのご祝儀袋に書く数字は、基本的に「壱萬円」や「参萬円」など漢数字を使います。
「1」や「3」などの算用数字を使いませんから、注意が必要です。
中袋に記入する向き
【 結婚祝いの書き方、縦書き・横書き 】
★ 結婚祝いの書き方は原則縦書きです。
・ 日本独特の文化風習ですから横書きは失礼にあたります。
最近では、はがきや手紙のあて名書きを横書きで書く人が増えているため、それと同じような感覚で、無地の中袋に横書きで金額や裏面の自分の住所と名前を記入する人がいますが、それはタブーです。
★ 例え、住所の建物名がカタカナやアルファベットで縦書きが書きづらくても、縦書きで記入するのがベターです。
ボールペンでの記入
ご祝儀袋は、表書きは購入した袋にすでに記入されていることが多いですが、それ以外の項目は必ず自分で記入しなくてはいけません。
【 結婚祝いの書き方、筆記具 】
★ 結婚祝いの書き方として、筆記具には毛筆か筆ペンを使うのがマナーです。
・ 結婚式前日の夜になって自宅にボールペンしかないことに気づくなんてことがないように、筆ペンは常に自宅に置いておくことが望ましいのです。
自宅に筆がなかったからといって、ボールペンで記入をするのは失礼にあたりますから、日頃から準備をしておくと何かと便利です。
筆の墨の濃さ
知らずにやってしまう結婚祝いの書き方タブーの事例に、薄墨で記入をしてしまうというのがあります。
薄墨という言葉を初めて聞いたという人は、自分が持っている筆ペンをよく確認してみてください。一般的に販売されている筆ペンには、濃い色のものと薄墨といって薄い色のものがあります。
【 結婚祝いの書き方、墨の濃さ 】
★ 薄墨はお葬式などの仏事に使うものですので、結婚祝いには絶対に使ってはいけません。
また、濃い色の筆ペンを持っていても、インク切れなどで結果的に薄く見えてしまうものもいけませんから捨てておくことをおすすめします。
行書で書くときの注意点
普段習字を習っていて、結婚祝いの書き方には比較的自信があるという人の中には、楷書ではなく行書で表書きや自分の名前を書きたいと思う人もいます。結婚祝いは、楷書でも行書でも間違いではありません。
【 結婚祝いの書き方、楷書と行書 】
★ しかし、習字に造詣が深くない一般的な人が見た時に読めない、もしくは読みにくい行書なのであれば、楷書にしておいた方がよいです。
読みにくい行書というのは専門的な観点では達筆なのかもしれませんが、読み手の人が読めないのであれば、意味がありませんし、乱暴に書いていると捉えられてしまう可能性もあります。
いかがでしたでしょうか。結婚祝いの書き方は、一つも間違いがあってはいけません。披露宴や結婚式に出席する人にとっては、数あるうちの一つかもしれませんが、新郎新婦にとっては一生に一度の晴れの舞台ですから、人生で最もおめでたい行事なのです。
そんなおめでたい行事の時に、結婚祝いの書き方というところで相手に失礼をしてしまうと、もらった側は一生記憶に残ってしまいます。それで恨まれることは少ないとは思いますが、やはり、お祝いをするのなら心からお祝いの気持ちを示したいですよね。
結婚祝いの書き方は、丁寧であればあるほど、相手に祝福の気持ちが伝わります。字は人の心を表すとも言われますから、結婚祝いの書き方には特に注意を払って、心からの祝福を贈りましょう!
まとめ
タブーにならない結婚祝いの書き方とは
・表書きの文字数は縁起が悪い偶数ではなく奇数にする
・表書きの下段に書く連名は最大3行までにまとめる
・中袋の金額は算用数字ではなく漢数字で記入する
・ご祝儀袋は中袋も含めすべて縦書きで記入する
・結婚祝いはボールペンでの記入は失礼にあたる
・筆ペンでも薄墨のモノは仏事用なので絶対にNG
・行書が読みにくい場合には楷書ではっきり書く