皆さん、喪服を買ったことはありますか?実際に自分自身で喪服を選んだことがある人の中には「ただ黒い服を選べば良いかと思っていたのに・・・」と、驚かれた人も多いのではないでしょうか。
そうです、喪服はただ黒い服を選べば良いわけではありません、そしてその喪服に合わせるコートとなれば、さらに押さえておきたいポイントがいくつもあるのです。
そこで今日は喪服にぴったり似合うコートを選ぶための7つのポイントをご紹介します。「そもそも喪服用のコートってあるの?」「喪服に合うのは、黒のコートだけ?」「黒なら、どんなコートでも良くないの?」など、なんとなく皆さんが抱いている「喪服に合わせるコート」の疑問を、基本の内容から「へー」と、思わず頷けるような豆知識まで幅広く選んでいます。
今まで「コートの準備にまで気が回らなかった!」という皆さんに、ぜひ知っておいて欲しいポイントですので、どうぞ最後まで読んでみてくださいね。
喪服にぴったり似合う
コートを選ぶための7つのポイント
葬儀用のコートとは
そもそも論になりますが、葬儀用のコートはあるのかというと、答えは「無い」です。葬儀用のコートが無いからこそ、喪服にぴったり似合うコート選びが難しくなるとも言えますよね。
ただし、「礼装(儀式、または改まった席に着るときの服装)用コート」というものはあります。昼夜を問わず、慶弔事に用いられる冬のコートのことです。シングルがより良いとされていて、上襟にベルベットを使うのが条件のひとつとされているものです。
しかし、中に着ているものが略礼装の場合、コートだけが「正式」だとちぐはぐな印象になりかねません。このコートは、喪主の正装であるモーニングコートに合わせるものだと認識しておけば良いですね。
色は黒を選びましょう
「葬儀用のコート」が無いのであれば、葬儀の場にふさわしく、喪服にぴったり似合うコートのポイントは何かということです。
まずわかりやすいものが色です、黒を選びましょう。この「黒」というのは、「悲しみ」を表す色だと言われています。黒が黒ければ黒いほど、濃ければ濃いほど「悲しみが深い」という意味があります。
「どれも、同じように見えるけど・・・」と思ったら、ぜひ喪服売り場を覗いてみてください。メーカーによって、黒さ加減が全く違います。
喪服にぴったり似合うコートを選ぶ際には、色々なブランドの黒の加減をぜひ比較して下さいね。
素材のマナーについて
喪服を着る葬儀の場では、着用する服や持ち物、履物の素材に厳格マナーがあります。毛皮・革製品・ファーなど、殺生をイメージさせるものは身につけません。
コートも同じです。素材としては、ウールやカシミアを選びましょう。葬儀以外の場にも着たいと思われるなら、ファーは取り外しができるものにして、喪服に合わせる時は外します。
光沢のあるビニール素材、華美なイメージを与えるレース使い、カジュアルな印象になるダウンジャケットも避けたいものです。
着丈を考えましょう
女性の場合ですが、喪服のスカート丈とのバランスを考慮してコートを選びましょう。喪服を着てみると、スカートの丈が膝よりかなり下になります。歩いても膝が見えない丈なので、意外に長いのです。喪服にぴったり似合うコートを選ぶのであれば、スカートが隠れる丈のコートがお勧めです。
なお和装のコートの着丈には、その長さに意味があります。
・長コート(着丈に1~2センチ足した寸法)
・九分(着丈9割の長さ)八分(同8割の長さ)のコート
これらが礼装用の着丈です。
・7分(同7割の長さ)のコート
これが略礼装用です。
参考にして下さい。
スタイルはどんなものが良いか
喪服にぴったり似合うコートのスタイルをご紹介します。まずデザインは、シンプルな形のロングコートを選びましょう。
そして喪服の上から羽織ることを考慮して、肩幅が広い作りのものがおすすめです。女性のブラックフォーマルは、スリーシーズン着回しができるように、アンサンブル仕立てが主流です。
肩のパットが入っているデザインも多いですが、メーカーによりその厚みも様々です。コートを選ぶ時には、自分の喪服を着た上からぜひ試着してみましょう。
ボタンの注意点
見た目の面積を大きくとるコートの中でボタンとなると小さな部分ですが、ここにも喪服にぴったり似合うコート選びに気をつけたいポイントがあります。
光沢があったり、色のついたボタン、ゴールドやシルバー素材などのボタンがついてないものを選びましょう。ボタンが見えない比翼仕立てなら、安心ですね。
葬儀に限定せず、他のフォーマルな日にも着られるコートを選びたい、あるいはお手持ちの黒のコートのボタンが相応しくない、という場合のお勧めアイテムをひとつご紹介します。
「ボタンカバー」です。百貨店などのブラックフォーマル売り場にあります。ぜひご活用くださいね。
スリーシーズン対応タイプは便利
喪服がそうですので、春先、秋、冬とスリーシーズン対応できるものを選んでおくと、喪服にぴったり似合うコート、ということになりやすいですね。
例えば、取り外し可能なキルティングライナー(二枚の布の間に、芯や綿などを入れてステッチをした裏地)がついているものです。
葬儀の場では出棺を外で待つ間や、法事の際のお墓参りなど防寒性の高いコートが求められます。喪服はスリーシーズン対応であるため、そこでの防寒対策は限られます。喪服に合わせるのなら、コートで寒暖差の対策ができるというのがポイントになります。
いかがでしょう、葬儀でのコート選び、わりとたくさんの人が悩んでいることのひとつなんですよね。そこで、この「喪服にぴったり似合うコートを選ぶための7つのポイント」ぜひ皆さんに活用してください。
葬儀に関するマナーとして、「受付でコートを脱ぐ」と言われています。しかし、式場では脱ぐのなら何を選んでも良い、ということにはなりません。
わざわざ「葬儀用のコート」だけ準備できない、ということもあるかも知れません。
そんな皆さんが、お手持ちのコートを喪服に合わせる時、あるいは悲しみの場に相応しいコートを選ぶ時、参考になる7つのポイントですので、ぜひ参考にしてくださいね。
まとめ
喪服に似合うコートを選ぶポイントは
・色は黒を選びましょう
・毛皮・革製品・ファーなどの素材はNG
・着丈を考えましょう
・スタイルはロングコートが無難
・光沢のあるボタンはNG
・スリーシーズン対応タイプは便利