結婚式や披露宴に出席する際、シルバーやライトグレーのネクタイを選んでおけば間違いはありません。
でも、若い方を中心に、「他の人とは少し異なるおしゃれを楽しみたい」、「できれば手持ちのネクタイを使いたい」という方も増えてきているようです。
実は、フォーマルで格式の高い結婚式や披露宴を除けば、ネクタイに関しては多少の融通が利くのです。必ずしも、シルバーやライトグレーのネクタイでなければいけないということはありません。
かといって、手持ちのネクタイの中から選ぶといっても、クタクタに使い古したネクタイをして出席しては先方に失礼にあたりますし、マナー知らずとして笑われてしまいます。
普段に使っているネクタイの中から、マナー違反にならないネクタイを選ぶ方法を知っておけばそのような心配もなくなるでしょう。「結婚式のネクタイ選び、普段の物を使う際の7つの注意事項」をご紹介します。
結婚式のネクタイ選び、
普段の物を使う際の7つの注意事項
NGなネクタイ
結婚式や披露宴にNGなネクタイというのはそんなに多くはありません。大きく2つの点に注意しておくと大丈夫です。
1つめのNGのネクタイは、黒色のネクタイです。
黒いネクタイは弔事用のため、縁起が悪いので、マナー違反となります。黒ベースのネクタイに華やかな柄があるもの、暗い印象になるので避けましょう。同様の理由から、ダークグレーや濃紺なども避けたほうが無難です。
また、柄が黒色のものも、避けておいたほうがよいでしょう。2つめのNGなネクタイは、ヒョウ柄などのアニマル柄のネクタイです。アニマル柄のネクタイは殺生をイメージし、縁起が悪いので着用を避けましょう。
手持ちから選ぶときのコツ
手持ちのネクタイから選ぶコツは、明るい色で、無地のものを選ぶことです。
無地のネクタイがない場合には、遠目から見てできるだけ単色で、無地に見えるものを選びましょう。また、できるだけ明るく華やかな印象のネクタイを選びましょう。ぐっと印象もよくなります。
もしそのようなネクタイが複数本あれば、できるだけ品質のよいもの、そして状態のよいものを選んでください。ネクタイの品質は、意外とよく見た目でわかるものです。
使い古しのクタクタの安物のネクタイでの出席はさすがに失礼です。上質で、状態のよいネクタイを結ぶことによって、よりきちんと感を印象づけることができるでしょう。
おすすめの素材、色、柄
ネクタイの素材としては、シルクのものが多いですが、そのほか、ウール、綿、麻、そしてそれぞれの混紡などもあります。日常ではどれを使用しても問題はないのですが、結婚式にはやはりシルク素材のものを使用しましょう。
シルクの光沢が、華やかな装いにぴったりでしょう。その他の素材は、ややカジュアルな印象を与えます。
色は、黒以外は基本的に大丈夫ですが、あまりダーク系だと暗い印象になるので、チャコールグレーや濃紺は避けたほうがよいでしょう。パステルカラーは、明るい装いになり、おすすめの色です。
本来のおすすめは無地のネクタイですが、柄物の場合は、ピンドットや小紋柄が、よりフォーマルになります。ストライプは可能ですが、チェック柄はカジュアル過ぎるので避けましょう。
ネクタイの結び方
ネクタイの結び方にはたくさんの種類があります。
でも、ほとんどの方は、普段は「プレーンノット」か「ダブルノット」だと思います。プレーンノットは、最も簡単であり、基本中の基本という結び方です。また、最も人気のある結び方でもあります。
ダブルノットは、プレーンノットに非常に似た結び方ですが、プレーンノットよりも少しボリュームがでます。結婚式だからこの結び方をしなければいけないというルールはなく、いつものプレーンノットやダブルノットで十分です。
ただ、「ティンプル」と呼ばれる結び目の下のくぼみを作ることによって、より華やかになるので、ぜひ意識して結んでみましょう。「ウィンザーノット」や「ブラインドフォールドノット」などのいつもと少し違う結び方でおしゃれを楽しむのもよいでしょう。
ネクタイリング、ネクタイピン
ネクタイピンは、ビジネスでも使う方もいらっしゃるものの、最近ではやはり少数派になるのではないでしょうか。いつもはなかなか使わないアイテムであるネクタイリングやネクタイピンを、結婚式や披露宴などの場で、いつものネクタイにプラスすることによって、いつもと違うおしゃれを楽しまれてはいかがでしょう。
より華やかで、ドレッシーな装いとなるでしょう。
ネクタイピンもネクタイリングも、キャラクター物など、あまり目立ちすぎるものはNGですが、その他は特にルールはありません。
ボウタイのすすめ
ボウタイは、蝶結びのように結んだもので、いわゆる蝶ネクタイのことです。
最近では、パーティなどはもちろん、普段使いをされる方も増えてきています。そして、ボウタイは夜の正装時に着用する、最もフォーマルなタイでもあります。
もし、ボウタイをお持ちで、夜の披露宴やパーティに出席されるのであれば、ボウタイを選ばれることをおすすめします。シルバーやライトグレーの無地のほか、ピンドットなどの柄もおしゃれです。
なお、ボウタイをされる場合は、ウィングカラーシャツにブラックスーツかダークスーツのスリーピースを着用されることをおすすめします。
アスコットタイのすすめ
アスコットタイは、結んだ時にスカーフのように見える幅の広いタイです。
もしアスコットタイをお持ちならば、ウィングカラーにアスコットタイを結んで出席されてはいかがでしょう。華やかで、おしゃれな装いとなります。
本来、アスコットタイは、モーニングコートとウィングカラーシャツに合わせると昼の礼装とされていています。
最近では、ブラックスーツやダークスーツに、ウィングカラーシャツを合わせ、アスコットタイを結ぶスタイルが楽礼装として受け入れられています。
ベストと組み合わせて、シャツの外に付けるとさらにフォーマルな装いとなり、おすすめです。また、シャツに中に入れるとカジュアルな装いとなるので、あまりフォーマルでない披露宴やパーティに向いています。
「結婚式のネクタイ選び、普段の物を使う際の7つの注意事項」はいかがでしたか。
格式のある、フォーマル度の高い結婚式、披露宴に出席されるならば、やはりきちんと礼装用のシルバーやライトグレーのネクタイをご準備されることをおすすめします。
でも、そうでない場合には、「結婚式のネクタイ選び、普段の物を使う際の7つの注意事項」を参考に、お持ちのネクタイの中から選び、おしゃれな装いを楽しんでみてはくださいね。
ネクタイというのは、結婚式の装いの中でも、比較的おしゃれの遊びが許されている領域ですし、ほかの人と「おしゃれ度」の差をつけることができます。
ただ、あくまでも主役は新郎・新婦です。新郎・新婦に恥をかかせないように、マナーを守り、常識のあるおしゃれを楽しんでくださいね。
まとめ
結婚式のネクタイ選び、普段の物を使う際の7つの注意事項
・NGなネクタイ
・手持ちから選ぶときのコツ
・おすすめの素材、色、柄
・ネクタイの結び方
・ネクタイリング、ネクタイピン
・ボウタイのすすめ
・アスコットタイのすすめ