結婚式の衣装を選ぶ時、新婦のドレスは一生懸命に選んでも、新郎のタキシードはどこか適当に選んでしまってはいませんか?
おしゃれに関心に高い男性であれば別ですが、結婚式の主役は花嫁だからと、あまり積極的に衣装選びをしない男性もまだまだ多いですね。でも花嫁ばかりでなく、花婿も主役です。
それに、特に、花嫁側の親族や友人達は、どのような花婿さんだろうかと目を皿のようにして花婿さんを見ています。新婦のドレスに相応しいタキシードを、より素敵に、よりかっこよく着こなしている花婿を見ていただきたいものです。
今日は、「新婦のドレスに相応しいタキシードを上手に選ぶ7つのポイント」をご紹介します。
スタイルを選びましょう
日本では、新郎が結婚式で着る衣装全般を広く「タキシード」と呼ぶことがありますが、ジャケットが膝まである「フロックコート」、フロックコートの前の裾を大きく斜めにカットしてある「モーニングコート」、後ろ身頃が燕の尾のように長い「テイルコート」、通常のスーツくらいのジャケット丈の「タキシード」などがあります。
正礼装は、18時までは「フロックコート」か「モーニングコート」、18時以降は「フロックコート」か「テイルコート」です。「タキシード」は、本来、夜の準礼装にあたりますが、昼夜問わず、新郎の衣装として最も人気があります。
花嫁のドレスが、プリセンスラインやAラインなどのボリュームのある場合には、モーニングコートやフロックコートが、マーメイドラインやスレンダーラインなどのスレンダーな場合にはタキシードなどが似合います。
なお、正礼装ではありませんが、そのほか「ディレクターズスーツ」や「セレモニースーツ」、「ロングタキシード(ショートフロック)」、「ファンシータキシード」などのスタイルもあります。
色を選びましょう
タキシードと一口に言っても、いろいろな色があります。本来の正礼装は黒になりますが、最近では、より柔軟になり、様々な色が用いられるようになりました。
主な色は、黒、白、ダークグレー、シルバーグレーです。そのほか、シャンパンゴールドやベージュ、シルバーピンク、ブラウン、ネイビーなどの色もあります。その色によっても印象ががらりと変わります。
新郎の顔の色や新婦のドレスの色に応じて、色を選びましょう。一般的に、黒っぽい色の方が、新郎の顔が引き締まってみえます。
ウェディングドレスは白色が多いので、新郎のタキシードはどの色でも似合いますが、新婦がお色直しで着るカラードレスの色は様々ですので、その色との相性を考える必要があります。
新婦のカラードレスが、赤やショッキングピンクなどの鮮やかな色の場合は、ダークな色が、ピンクや黄色などの淡い色の場合には、シルバーグレーやクリーム色などの明るい色が似合います。
素材を選びましょう
新婦の衣装が、ワインレッドなどの濃い色のドレスや、シルク素材や豪華なレース素材、サテン素材などの重い素材の場合には、新郎の衣装は光沢のあるものが似合います。
逆に、新婦の衣装が、ピンクやイエローなどの淡い色のものや、オーガンジー素材などの軽やかな素材の場合には、新郎の衣装は光沢の少ないものが似合います。
なお、タキシードの従来の定番素材はドスキンで、しなやかで起毛感と光沢感があります。
また、現在の主流はタキシードクロスであり、重厚感があり、ドスキンより軽量です。光沢感もあります。その他、麻やベロアやコットンなどの素材を用いることがありますが、カジュアルな印象になります。
新郎の体型に応じて選びましょう
男性の体型に応じて、それをカバーするような衣装を選ぶとよいでしょう。身長の低い新郎は丈の短いジャケットを選ぶと、足長効果が期待できます。
がっしりとした体型の新郎は、Vゾーンが深めのジャケットを選ぶとメリハリ感がアップして好印象です。丈の長いジャケットは足が短く見えてしまいますので、注意しましょう。
細身体型の方は、Vゾーンに膨張色を選ぶと、ボリューム感がアップします。ぽっちゃりタイプの方は、丈の長いジャケットを選ぶと体型をカバーすることができます。
なお、背を高く見せるためやがっしりとした体型に見せるため、あるいは太め体型を隠すために大きめのサイズを選ぶと、だらしない印象を与えたり、「スーツに着られている」という印象を与えたりします。新郎のフィット感を大切に選びましょう。
ネクタイを選びましょう
新郎のネクタイには、蝶ネクタイ、アスコットタイ、クロスタイなどがあります。
本来は、夕暮れ迄の礼装用タイとしてアスコットタイ、お昼頃からの礼装用タイとして蝶ネクタイが用いられるので、夜の正礼装であるタキシードの場合には、黒の蝶ネクタイ、テイルコートの場合には白の蝶ネクタイ、フロックコートやモーニングコートにはアスコットタイが用いられます。
新郎の衣装の色がグレーや白などの略礼装の場合には、ネクタイの色も黒や白のみならず、シルバーやグレーなどの色も用いられます。
また、披露宴でのお色直しの際に、ネクタイの色を変更してもよいでしょう。ポケットチーフとあわせて、色物にするのもおしゃれ度が高くなります。新婦のカラードレスの色とコーディネートして選びましょう。
シャツを選びましょう
フォーマルシャツには、プリーツなしのウィングカラーシャツ、プリーツありのウィングカラーシャツ、イカ胸シャツ、レギュラーカラーシャツがあります。
モーニングコートにはプリーツなしのウィングカラーシャツ、レギュラーカラーシャツを、タキシードにはプリーツありのウィングカラーシャツを、テイルコートにはイカ胸シャツを、フロックコートにはプリーツなしのウィングカラーシャツを合わせます。
なお、フォーマルのシャツのカフスは、ダブルカフスがふさわしいとされています。色は、基本は白ですが、披露宴でのお色直しでカラーシャツに変更してもよいでしょう。
新郎のジャケットやネクタイなどとのコーディネートばかりではなく、新婦のドレスの色とのコーディネートを忘れないでくださいね。
靴を選びましょう
「おしゃれの基本は足元から」です。平服の時ばかりではなく、礼装の時にも心がけたいものですね。
最もフォーマルなシューズとしては、ストレートチップがおすすめです。ストレートチップは、つま先の切り替えが一文字になっているシューズです。
切り替え部分にメダリオンと呼ばれる穴がないものほど、フォーマル度が高くなります。次いでフォーマルな靴は、プレーントゥです。プレーントゥは、つま先に飾りのないシンプルなシューズです。
夜の正礼装であるタキシードやテイルコートを着用する時には、エナメルの靴を合わせます。新郎のフォーマルな靴の色の基本は黒ですが、最近ではタキシードの色に応じて白や茶色などを選ぶ方も多いようです。
「新婦のドレスに相応しいタキシードを上手に選ぶ7つのポイント」をご紹介しました。
最近では、フォーマルとしての正礼装のルールを基本として、より柔軟に新郎の衣装を選ぶことが多くなっています。
新郎のタキシードを選ぶ際には、新婦とのバランスがとても大切です。新郎自身に似合っているかどうか、新婦のドレスの色やボリュームなどに相応しいかどうかをチェックして、選びましょう。
また、シャツやベスト、ネクタイなどのカラーを変更するだけでも、大いにイメージが変わります。もし男性が披露宴でのお色直しを希望しない場合でも、それらの一部のカラーチェンジだけでもチャンレンジしてみてください。
「結婚式の主役は花嫁だから」とは言わず、ぜひ積極的に楽しんで、新婦のドレスに相応しい素敵なコーディネートを選んでくださいね。