名刺交換はどんな職業や業種に関わらず、社会人になれば必ず行うものですが、名刺交換のマナーができているか改めて不安になる時もありますよね。新人なら多少のマナー違反があっても大目に見てもらえますが、経験を積んでのマナー違反は、ただ恥ずかしいだけです。
名刺交換は新たなビジネスパートナーやこれから商談を行おうとしている者同士が、一番最初にすることです。ここで、名刺交換のマナーを逸脱するような行為があれば、パートナーを解消されたり商談も破談になってしまいます。
逆にマナーを守った名刺交換を行えば、印象もよいですし、仕事も有利に進んでいきます。それだけ、名刺交換は大事な意味を持ち、この後の仕事を大きく左右するものなのです。
そこで今回は、ビジネスの基本である名刺交換で仕事を有利にするためのマナーをお伝えします。
名刺交換はビジネスの基本!
仕事を有利にする5つのマナー
名刺交換には順番がある
名刺交換というからには、自分の名刺を渡さなければなりませんが、いつでも好きなタイミングで渡してよいわけではありません。しっかりと渡す順番が決まっており、それを分かっていないと「名刺交換のマナーも知らないな」と思われ、仕事が初っ端からつまずいてしまいます。
肝心な名刺を渡す順番は、目下の人から渡すようにします。ここで言う目下とは、年齢や役職のことではなく、お金や仕事を頂く立場のことをいいます。なので、営業で他社に出向いた時は自分から名刺を差し出し、逆の立場なら相手の名刺を貰ってから自分の名刺を渡します。
また、複数人と名刺交換をする際は、目下から渡すのは変わりませんが、その中でも役職の高い人から差し出します。そして、最初に名刺を渡すのは、相手の中で一番役職の高い人になります。名刺を渡す順番は、名刺交換のマナーして最も基本的なことなので、しっかりと覚えておくようにして下さい。
相手よりも低い位置で名刺を差し出す
名刺を差し出す際の基本は、胸の高さで両手で持ち、名前や会社が表記されている面を相手に向けるようにします。さらにこの時、さりげなく相手より低い位置で名刺を差し出すと、相手に謙虚さを示すことになりますので、なお印象がよくなります。
相手より低い位置で差し出すというのは、意外と忘れがちですので、それを実行することで、相手に「おっ!なかなかできる人だ」と思ってもらえます。特に、明らかに自分より年齢も役職も上の人に対しては、一段と効果を発揮します。こういう、さりげないことも名刺交換のマナーでは、大切なことなのです。
ちなみに、名刺は黙って渡さず「社名」「部署名」「フルネーム」を声に出して渡すようにして下さい。
名前や会社のロゴに注意して受け取る
自分の名刺ばかりではなく、相手の名刺にも気を配るのが、名刺交換のマナーになります。相手の名刺を受け取る時も、両手でしっかりと受け取りますが、この際、会社名や相手の名前、会社のロゴなどに指を置かないようにします。
これは、ただ何となく相手の名刺を見ていると、うっかりやってしまいがちなミスなので注意しておきましょう。指を余白の部分に置けるように、相手の名刺をよく見て、慎重に受け取るようにしていきましょう。
そして、受け取る際は「頂戴します」と言うのが、マナーになりますので、こちらも忘れないようにして下さい。
受け取った名刺は即名刺入れにしまわない
受け取った名刺をそそくさと名刺入れにしまうのは、大きなマナー違反です。名刺をしまうのは、商談などの話し合いが、ほぼ終わった頃になりますので、その間は名刺入れの上に乗せ、テーブルの上(自分から見て左側)に置いておきます。
相手が一人であれば、置くだけで構いませんが、複数人と名刺交換をした場合は、相手の席順と同じように並べるようにします。そうすることで「あの席に座っているのは○○さん」と分かりますので、相手の名前を間違えることはありません。
そして、名刺入れの上には、相手側で一番立場が上の人の名刺を置くようにします。名刺交換のマナーは、交換した後にも存在することを覚えておきましょう。
マナー違反をしたら速やかに謝罪する
どれだけ名刺交換のマナーに気を遣っていても、時にはうっかりマナー違反をしてしまいます。その時に「しまった」と思うあまり、あたふたしてはいけません。マナー違反にプラスされ、より悪い印象を相手に与えてしまいます。
たとえマナー違反をしても、冷静に速やかに謝罪を述べるようにしましょう。誰にでも間違いはありますし、相手もそのことは十分に分かっていますので、慌てることはありません。大事なのは、間違えてしまった後の行動なのです。
例えば、名刺を出すのにもたついて、目上の人が先に名刺を差し出したら「お先に頂いて申し訳ありません」の一言を添えるようにしましょう。謝罪はマナー違反を挽回できる、魔法の言葉なのです。
いかがでしたか。名刺交換のマナーは、ビジネスの基本であり、商談などの入り口になる大事なものです。なので、しっかりと名刺交換のマナーを覚えて、入り口で相手に良い印象を与えれるようにしておいて下さい。
「基本的なことにプラスしないと仕事を有利に進められない」と考える人もおられるかもしれませんが、その必要はありません。下手に何かを上乗せするよりも、名刺交換においては、基本に忠実でよいのです。
それだけで、相手には「しっかりとしたビシネスマン」という印象を与えられます。名刺交換で失態を犯せば、最悪商談の破談など、会社に大きな損害を与えることも考えられますので、そうならないように確実に身につけておきましょう。
まとめ
ビジネスの基本である名刺交換のマナーは
・名刺交換は目下の人から差し出す
・相手より低い位置から名刺を差し出し謙虚さを表す
・相手の会社名や名前、ロゴに指が触れないようにする
・受け取った名刺は名刺入れの上に乗せ、席順に並べる
・マナー違反をしてしまったら速やかに謝罪する