葬儀のマナーをおさらい!ココだけは押さえたい5つの作法

葬儀のマナーをおさらい!ココだけは押さえたい5つの作法
冠婚葬祭の中でも、葬儀のマナーには難しいルールも多く、正直なところ、いざその様なシーンになると戸惑ってしまうことも少なくありませんよね。大人として知っておきたいこと、或いは、大人だから知っておくべきことのひとつに『マナー』があります。それを身につけておかなければ、世間知らずや常識なしなどと酷評されてしまっても仕方がありません。故人を想う気持ち、弔いの気持ちさえあれば細かいマナー云々をうるさく言う必要はないのでは…と、つい言いたくなりますが、そんなわけにはいかないのが、冠婚葬祭のマナーです。

そこで、今回は葬儀のマナーの中でも絶対ココだけは押さえておきたい、そんな葬儀のシーンでの作法についてお伝えします。

服装のマナー

葬儀のマナーでまず大事なのが服装。

男性は黒のフォーマルスーツに白Yシャツ、黒ネクタイ、靴下、靴共に黒が基本です。カフスボタン・ネクタイピンはつけません。目立つ金具のついた靴もNG。通夜など急な場合は地味な平服でOK。
女性は黒のフォーマルスーツかワンピース、ストッキング、靴も黒が基本です。アクセサリーは真珠の一連ネックレス程度。通夜には突然のことで、とり急ぎという意味合いから、敢えて肌色ストッキングを選ぶというご意見もあります。黒無地のブラウスは可です。肌が透けたりフリル、肌を露出するもの、目立つ金具の靴はNG。革や毛皮は『殺生』をイメージさせるためNG。真珠のネックレスも2連のものは『重ねる』に通じるのでNGです。

バッグは、男性は何も持たないか黒色で光沢や柄のないもので、女性はショルダーバッグやエナメル・光沢素材、派手な金具は控えます。革や合皮製品でも問題ありません。

NG靴は、男性はカジュアルなイメージのローファー、女性はミュール・サンダル・エナメル・光沢・カジュアルなイメージのスエードなどになります。

 

香典のマナー

以前お香を持参して仏さまにたむける習わしが、今ではお香料をお香典として包む形になったそうです。

葬儀のマナーの中で重要なお香典、親は10万円、兄弟は5万円、その他の親族は1万円、会社の上司や同僚や隣人・友人などは3干円~5千円が一般的です。

新札、4や9、偶数の金額はタブーです。ただし、2千円、2万円は例外。不祝儀袋の裏面に書き入れる金額は漢数字で壱・弐・参といったように記載します。

葬儀のマナー上、用意していたような印象を避けるため、古いお札が望ましいのですが、手元に新札しかないという場合には、一度折り目を付けてから入れます

お札の入れ方については、顔がみえないように裏返して入れるなどの風習もあります。

表書きには「御仏前」「御霊前」などがあり、故人の宗旨に合うモノを選びます。わからないときは「御霊前」が無難ですが、蓮の花模様は仏式以外にはNGです。

表書きの下段中央に自分の姓名、裏に住所氏名、中袋も同様に住所氏名を記入します。

 

お焼香・線香・献花・玉串奉奠のマナー

葬儀のマナーでお焼香は一般的には3回ですが、お焼香は宗派により違いがあります。先に行う方に倣って行いましょう。回し焼香のような自分の前に回ってくる香炉を盆ごと両手で受け取り、膝の前、或いは膝にのせて焼香するスタイルもあります。

通夜の弔問では線香をあげます。線香は1本手にとり、ろうそくの火を線香に移し、片手であおいで火を消して立てます

キリス卜教では死は「神のもとに召される」と捉えます。お悔やみの言葉ではなく「お別れにお伺いしました」などの挨拶が適しています。

また、キリスト教式は仏式の通夜・葬儀にあたる前夜祭・告別式に献花が行われます。一般的に、スタッフや信者から花を渡されたら茎を故人側に向けるように置きます。

神式では通夜祭・葬場祭で、焼香の代わりに玉串奉奠(たまぐしほうてん)が行われます。玉串に自分の悲しみの心をのせて神に捧げます。手を清めロをすすぐ「手水の儀」もあります。

仏様やご先祖さまへの念仏の回数を記憶するための数珠。座っているときは左手首にかけ、歩くときはフサを下にして左手で持ちます。

合掌の際はフサを真下に垂らし親指と他の4本の指にかけて親指で軽く押さえます。指を伸ばし両手を合わせます。

 

葬儀・告別式参列のマナー

本来、葬儀は宗教儀礼で告別式は社会儀礼と分けて考えられました。つまり、葬儀式は故人を送る儀式であるのに対し、告別式は皆でお別れをする場です。

参列する際には、開式10分前までには到着し、途中で退出せず出棺までお見送りするのが葬儀のマナーです。

参列・受付・参列者着席・開式(僧侶入場)・弔辞、弔電の紹介・読経、焼香・喪主挨拶・閉式(僧侶退場)・お別れの儀・出棺が一般的な葬儀の流れです。

受け付けでは「このたびはご愁傷さまでございます」とお悔やみの挨拶をしながら、深く一礼「御霊前にお供えください」と一言添えて袱紗から香典を出しお渡します。

その後芳名帳に記入します。もし、通夜でお香典をお渡しした場合は記帳のみ行います。再び一礼します。

式場内へ案内され指定の場所に座ります。数珠を手に持ち僧侶をお迎えします。弔辞拝受、弔電紹介のあと順番にお焼香します。

式中、または出棺前に喪主挨拶があり僧侶を見送り数珠をしまいます。出棺前に故人との最後のお別れをし、火葬場へ出発。

火葬場へは希望すれば同行できますが、移動する車や火葬場の控室や食事の手配などの都合上、前日までに申し出ておきます。

 

弔辞のマナー

葬儀の中で霊前に捧げる弔いの言葉『弔辞』は、故人と特にゆかりのある参列者が遺族から依頼されて行います。

弔辞を頼まれたら快く引き受けるのが葬儀のマナーです。人前でのスピーチが苦手であっても故人の供養のためのもの。

依頼されたということはご遺族の信頼の証ですから、そのお気持には素直に応えましょう。

 

以上が絶対押さえておきたい葬儀のマナー、覚えておくべき作法です。大切な方とのお別れは、言葉で言い表せないほど哀しく寂しく辛いものです。

かけがえのない方との突然のお別れのシーンに冷静でいられる方は少ないでしょう。しかし、葬儀は故人を弔う、冥福を祈るというとても重要な意味をもつ大切なセレモニーであることも、決して忘れてはいけません

正しい葬儀のマナーを知っておくことは、故人やそのご家族への思いやりの心に溢れた優れた人間性が滲み出るという印象も受けますよね。そんな葬儀のマナー、ひとつひとつにもしっかりと意味があることですから、心から故人を偲ぶためにも日頃からしっかりと身につけておくべきことでしょう。

まとめ

葬儀のマナー、厳守すべき作法とは

・服装のマナーを心得よう
・香典のマナーを知っておこう
・お焼香・線香・献花・玉串奉奠のマナーを身につけよう
・葬儀・告別式参列のマナーを心得よう
・弔辞は快く引き受けるのがマナー


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