キリスト教葬儀への参列の仕方。気になる香典や作法とは

キリスト教葬儀への参列の仕方。気になる香典や作法とは
キリスト教の香典は、どのように用意すればよいか、困るときがありますよね。キリスト教の葬儀は、仏教に比べて少ないですから、参列したことがない方も多いのではないでしょうか。キリスト教の香典には違いがあり、カトリック、プロテスタントと分かれています

カトリックは、死は故人のこれまでの罪の許しを得るために神に請い、永遠の命を再び授かれるように祈りを捧げます。神父の説法による「言葉の典礼」、パンやお酒などをお供えする「感謝の典礼」というミサが主に執り行われます。

プロテスタントは、故人のためにというより、遺族を慰めるため神に感謝の意を唱えることのほうが中心となり、葬儀が執り行われます。賛美歌斉唱や神父様の説法があります。

このように葬儀の思想の違いの他に、キリスト教の葬儀では気をつけることはあるのでしょうか。

そこで今回は、キリスト教の葬儀に参列する時に役立つ、キリスト教の香典の相場、葬儀の立ち振る舞いのマナーなどについてお伝えします。

 

キリスト教葬儀への参列の仕方。
気になる香典や作法とは

 

キリスト教の香典は「お花料」

本来のキリスト教の葬儀では、香典のような、金品を贈る風習はありません。キリスト教の香典は、日本の葬儀に準じて行われるようになりました。キリスト教の葬儀の場合、お供えは献花です。ですので、香典ではなく「お花料」として渡すのがマナーです。

仏教は昔、葬儀があると食べ物をお供えものとして、贈っていました。それが、明治以降に金銭に代わり、今の香典となりました。また、急な不幸に見舞われるなどして金銭的にも大変だろうという、周りからの助け合いの意味も含まれています。仏教は金銭、キリスト教はお花という違いがあります。

 

キリスト教の香典の相場

キリスト教の香典の相場は、故人が親の場合、3万~10万円で5万円贈る方が多いです。兄弟や姉妹の場合は、3万~5万円です。祖父母の場合は5千~1万円で、その他の親戚の場合は、1万~3万円です。

友人・知人からは3千~5千円、会社関係者なら5千~1万円となります。キリスト教の香典の相場は、仏教とあまり変わりません

 

キリスト教の香典袋と表書きの書き方

キリスト教の香典袋の書き方は、教えの違いからカトリックと、プロテスタントに分かれます。キリスト教では、香典袋の表書きにも違いがあります

カトリックでは、「御ミサ料」と書きます。白百合、もしくは無地の香典袋を使用しましょうプロテスタントは、「御花料」と書きます。こちらも、白百合が印刷されているものを使用し、十字架が印刷されているものでも使用できます

どちらも薄墨で書きます宗派が分からない時は、「御花料」と書いてもかまいません。キリスト教では「御霊前」はふさわしくありませんので、避けましょう

 

キリスト教葬儀のお悔やみの言葉

キリスト教の葬儀で香典を渡すとき、なんて声をかければよいのか困りますよね。キリスト教では、死は命の終わりではない、というような考えがあります。キリスト教では、仏教のようなお悔やみの言葉はありません

「○○さまの安らかな旅たちでありますよう、心から哀悼の意を表します」「安らかな眠りを心よりお祈り申し上げます」、「天に召された○○さまの平安を願うと共に、ご遺族の方々に神様のご加護がありますよう、お祈りいたします」などのような言葉をかけるとよいでしょう。

 

香典を辞退される時のマナー

キリスト教でも香典を辞退する方もおられます。香典を辞退された時、どうすればよいの?というかたも多いのでは。仏教でも、香典を辞退されるかたは多くなりました。その場合、仏教でもキリスト教でも特になにもいりません。喪主側から辞退しているのですから、遺族の気持ちを思い、強引に贈る事は避けましょう

何かしてあげたいときは、後日改めて、お花やお菓子などを贈ることをおすすめします。お花は、カラフルよりも、白の花か白を基調としたアレンジフラワーがよいでしょう。郵送する時はメッセージカードと一緒に贈ると、気持ちがより伝わります。

 

いかがでしたでしょうか。キリスト教の香典は、御花料となります。キリスト教では、お線香は使いません。また、仏教ではお供えはお線香ですが、キリスト教のお供えは御花、献花ということで「御花料」ともいいます。香典以外にも違いがあり、キリスト教では数珠は使いません。仏教でいう焼香は、献花となります。服装は、仏教と同じ喪服や黒のフォーマルウエアーなどでまとめます。また、カトリックのミサでは聖歌、プロテスタントは賛美歌を歌います。

このようにキリスト教といっても、それぞれに違いがありますので、訃報を聞いたときはどちらの宗派か確認しておくとよいでしょう。ご遺族を思い、失礼のないようにしたいものです。キリスト教の葬儀に参列する際には今一度確認しておきましょう。

まとめ

キリスト教葬儀での香典は

・キリスト教の葬儀では香典ではなく、「お花料」として贈る。
・キリスト教の香典の相場は、仏教と変わらない
・キリスト教の香典袋と表書きの書き方は、カトリックでは「御ミサ料」、プロテスタントは「御花料」と書き、共に白い封筒を使う。
・キリスト教の葬儀のお悔やみのことばは、「ご愁傷様」は使わず、遺族に神のご加護があるように祈りますなどと伝える。
・香典を辞退される時の場合のマナーは、素直に喪中の気持ちに従う。


連記事
タイトルとURLをコピーしました