人生の節目には神社参拝するという方は多いですよね。しかし、正しい神社参拝の仕方を知っている方は案外少ないものです。
中でも多くの方が神社参拝する機会といえば、一年の始めの行事でもある『初詣』でしょう。お賽銭とかしわ手が決まりで、あとは神様に家族の無事をお願する…それで良いと思っている方がほとんどかも知れません。
それでも、神様はちゃんと願いを叶えてくれるでしょう。しかし、お願い事をするからには、きちんと礼儀はわきまえた方が良いに決まっていますよね。正式な参拝の仕方には、実は細かいルールというものがあるのです。
そこで、今回は神社参拝の仕方をおさらい!願いを叶える正しいお参りの方法についてお伝えします。
神社参拝の仕方をおさらい!
願いを叶える正しいお参りとは
まずは地元や恵方の神社にご挨拶
特に我が家では代々ここにお参りするという神社がなければ、何かの節目になると霊験あらたかな大きな神社にお参りするという方も多いでしょう。
正しい参拝の仕方のひとつに「神社選び」も重要な要素になります。まずは、地元の神社に参拝しご挨拶しておくというのが正式な形でしょう。氏神(うじがみ)様・産土神(うぶすながみ)様・鎮守(ちんじゅ)様などにご挨拶するのが基本です。
『三社参り』などをするという場合には、3社の3番目は地元の神社に参拝することを心掛けましょう。
昔からよく行われているのは『恵方詣(えほうもうで)』です。これは、その年の歳徳神(としとくじん)がおられる方角である恵方にある神社やお寺に詣でるというものです。
因みに、歳徳神とは美しい女神様で、その年の福徳を司る牛頭天王の妃とも伝えられている吉神です。
鳥居は一礼、参道は中央を歩かない
神社の入り口といえば、まずシンボルでもある『鳥居』がありますよね。この鳥居のくぐり方にもいくつかのルールがあります。
正式な神社参拝の仕方として覚えておいて欲しいのが、神社の一番外側『一の鳥居』から順にある鳥居をくぐって参道へ向かうということです。
また、鳥居をくぐる際には軽く一礼しましょう。この行為を『一揖(いちゆう)』と言います。
それと忘れていけないのは、参道では参道の中央を歩くのはNGです。その理由は、参道の中央は『正中』と呼ばれ神様が通る道となっているからです。
帰る際にも、鳥居への一礼をお忘れなく!
御手洗(みたらし)、手水舎(てみずや)でお清め
神社に入ってまずすることは、御手洗、水舎で手を洗います。手だけでなく口の中もゆすぐのが正式な神社参拝の仕方です。
これは、これから神様にご挨拶するにあたり、外界のけがれを落とし清め、汚れのない状態になってお参りする、という意味があります。
その方法としては、まず、右手に柄杓を持ち、水をすくい左手に掛けます。次に柄杓を左手に持ち替え、右手に水を掛けます。
更に右手に持ち替え、お椀代わりにした左手に水を受け、その水で口をすすぎます。すすぎ終えたら、水をもう一度左手にかけ清めます。
使い終えた柄杓を立て、柄の部分に水を伝わらせるようにして清めてから、柄杓を元の位置に戻します。
これは、本来は神社参拝をする前には精進潔斎や禊をすべきところを、その代わりとして参道の脇にある御手洗・手水舎で身を清めるという意味があるのです。
鈴を鳴らし拝礼
身を清めたら、いよいよ神様に参拝します。拝殿の前には大きな鈴がぶらさがっています。鈴から垂れたひもを引いて鳴らすようになっています。
これは神様を呼び出すためだけのものではなく、魔を祓うためにあるものだとも言われています。
軽いおじぎをし、お賽銭を入れ、鈴を鳴らし、深い礼、拍手、深い礼、軽いおじぎなどが一連の神社参拝の仕方の動作です。
この時、お賽銭を投げつけるような動作は絶対NGです。賽銭箱の上に置くイメージで静かに入れるのがマナーです。
一揖二礼二拍一礼一揖
鈴を鳴らしたあとの動作については、迷ってしまう方も多いもの。正式には『一揖二礼二拍手一礼一揖』或いは『二礼二拍一礼』と覚えておくとよいでしょう。
一般的に神社では柏手(かしわで)を2回打ってお参りするものというのは多くの方がご存知でしょう。
拝殿前に進み出て最初軽くおじぎをし、お賽銭を入れ、鈴を鳴らします。 2回深く礼をし、2回拍手し、1回深く礼をし、最後に軽くおじぎをして退きます。
よく『柏手(かしわで)』と言いますが、正式には『拍手(はくしゅ)』だそうです。基本的には『二礼二拍一礼』です。
神社によっては多少、作法の違いがあり、出雲大社など4拍の所もありますので心得ておきましょう。拝殿前に参拝の仕方が書いてある神社もあります。
願い事は拍手の後の一礼との間に、両手をあわせ揃えて心の中で手短に祈念をこめてから手を下ろします。
礼は神前に向かって、背中を平らにして、腰を90度折る深いおじぎです。
拍手は両手をのばして左手の親指の付け根の膨らんだ部分と右手の手のひらのへこんだ部分が合わさるぐらいのイメージで、手のひらを合わせてから、右手を少し後ろへ下げます。
因みに、拍手をうつのは神様を呼ぶためではなく、自分が素手である、何の下心もないことを神様に証明するためといいます。
いかがですか。以上が神社参拝の仕方をおさらい!願いを叶える正しいお参りの方法です。是非、正式な神社参拝の仕方を覚えておきましょう。
もっと丁寧に参拝したい場合には、二礼二拍手一礼のあと『天津祝詞(あまつのりと) 』を唱えるという参拝の仕方もありますので覚えておくと良いでしょう。
更に正式な参拝法として祈願者が拝殿に上がり神職の神事を受ける『昇殿参拝』という参拝方法があります。神職による修祓(おはらい)の儀を受け、神事の後、神前にささげた神酒・神饌(しんせん)をおろして直会を行います。
因みに、お御籤(おみくじ)のマナー、お御籤を引いた際に結びつけるのは厄を祓うためで良い内容なら結びつける必要はありません。境内の木の枝に結びつけると木を傷めますので、お御籤を結ぶための設置場所を探して結びます。
正しい参拝の仕方を改めて確認することで、気持ちよく神様にお祈りをしましょう。
まとめ
正しい神社参拝の仕方とは
・まずは地元や恵方の神社にご挨拶しましょう
・鳥居は一礼し、参道は中央を歩かないようにしましょう
・御手洗(みたらし)、手水舎(てみずや)でお清めしましょう
・鈴を鳴らし拝礼しましょう
・一揖二礼二拍一礼一揖が基本です