今回は、お悔やみ電報の文例をお伝えします。お悔やみ電報(弔電)とは故人の訃報をうけた場合、本人の病気やどうしてもやむを得ない状況で通夜・告別式に参列できない場合に送る電報のことです。ただ電報を送るといっても、送り方やタイミングが決まっています。この電報はいわば参列できない自分の代理のような存在ですので、速やかに、ルールやマナーに沿って送らなければなりません。
さらに、悲しみにくれるご遺族へのいたわりや慰めの手紙といってもよいでしょう。誰もが予期せぬ訃報を聞いた場合混乱してしまったり、動揺してしまいますよね。そのような場合少しでもお役に立てれば幸いです。では9つのテンプレートから見ていきましょう。
お悔やみ用電報の文例。
誠意が伝わる失礼のないメッセージ
お悔やみ電報(弔辞)の文例を紹介 相手別文例と9つのテンプレート
必ず通夜までに届くようにしましょう。遅くとも、葬儀の前までに届くのがマナーです。確実にご遺族の手に届くよう、通夜や葬儀の時間はしっかり確かめましょう。
・一般的なお悔やみ文例
文例:○○様のご逝去を悼み、心より哀悼の意を表します。
文例:○○様の悲報に接し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
・両親を亡くした友人へのお悔やみ文例
文例:ご尊父様のご逝去の報に接し、ただただ驚愕しております。衷心より哀悼の誠を申し上げます。
文例:ご母堂様の訃報に接し、ご家族の皆様の悲しみはいかがばかりかとお察し申し上げます。生前のお元気なお姿を偲びつつ、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
・夫を亡くした妻へのお悔やみ文例
文例:ご主人様急遽の報に、驚きと悲しみを禁じえません。故人のご冥福を心からお祈りするとともに、奥様がお子様の道しるべとなられますよう願っています。
・子供を亡くした両親へのお悔やみ文例
文例:ご子息様(ご令嬢様)のご逝去を悼み、謹んでご冥福をお祈りいたします。
文例:ご子息様(ご令嬢様)のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈り致します。
文例:ご子息様(ご令嬢様)の突然の訃報に接し、申し上げる言葉がみつかりません。前途洋洋たるときの悲劇に、ご家族皆様のお嘆きはいくばかりかとお察しします。安らかなご冥福をお祈り申し上げます。
・故人が幼い子供のお悔やみ文例
文例:○○ちゃんが天に召されたことを聞き、大変な驚きと悲しみでいっぱいです。朗らかな笑顔で元気に走り回っていた○○ちゃんの姿が今もまだ目に浮かびます。ご両親をはじめご家族の悲しみはいくばかりかと身を切られる思いです。Aちゃん、安らかにお眠りください。
・弔問を欠席した場合のお悔やみ文例
文例:○○様の悲しい知らせに亜然としております。お別れにも伺えず、残念でなりません。心からご冥福をお祈りいたします。
・友人、知人のお悔やみ文例
文例:旧友との別れの報に接し、悲しみでいっぱいです。たくさんの思い出をありがとうございます。どうぞ安らかにお眠りください。
・病気などで他界された場合のお悔やみ文例
文例:この度はご愁傷様でございます。大変お辛いでしょうが、気を落とさず、どうかご自愛くださいませ。
・企業向けのお悔やみ文例
文例:御社社長様のご訃報に接し、ご生前の功績を偲び、心からご冥福をお祈りいたします。
文例:悲しい知らせにただ驚くばかりです。お別れに伺えず残念でなりません。ご生前のお姿を偲び、心よりご冥福をお祈りいたします。
文例:突然のご不幸に信じられぬ思いでございます。あなた様のご心中、いかばかりでしょうか。心からお悔やみ申し上げます。
お悔やみ電報の際、絶対に使用してはいけない忌み言葉
故人の死への悲しい気持ちや残念さ、ご遺族への慰め等、素直な気持ちを伝えてかまいません。しかし、繰り返しを連想させる「重ね重ね」「たびたび」「続く」「再び」「皆々さま」などは、不幸が重なることを暗示する忌み言葉をお悔やみ電報で使用するのは絶対に避けましょう。
不吉な連想をさせる言葉や数字として、「消える」「浮かばれない」「迷う」や、四(「死」に通じる)、九(「苦」に通じる)も避けます。
また、生死に関する直接的な言葉もタブーです。
例:死ぬ、死去→ご逝去、ご永眠
生きていたとき→お元気なころ
悲しい→傷心、断腸、哀惜
さらに、宗教用語である仏教用語「冥福」「往生」、神道用語「御霊となる」、キリスト教用語「召天」「帰天」なども他宗教では使用してはいけません。
お悔やみ用電報の打ち方
宛名は喪主にします。喪主がわからない場合は、故人の名前のあとに「御遺族様」とします。差出人名はフルネームに、故人との関係がわかるように関わりのわかる活動名や会社名なども入れます。
届け先は相手の自宅か斎場、配達日は通夜もしくは葬儀の日程に指定します。
<申し込み> 午前8時〜午後7時までの申し込みなら、当日配達してもらえます
<電話番号> 局番なしの115
<費用> 電報の費用は台紙と文字数を合わせた金額です。配達日の3日前までに頼めば157.5円の割引になる
<漢字電報の場合> 25文字まで 693円(NTT東日本)735円(NTT西日本)
<台紙の金額> 押し花電報 供花 525円・刺繍電報 白菊 2,100円・七宝電報 百合 3,150円などです。
お悔やみの文例はお役にたてたでしょうか。突然の訃報に悲しみや混乱している最中でも、電報はいそいで送らなければなりません。しかし、駆けつけられないそんな時こそ冷静になり、故人へあてる最期の言葉を探しましょう。
お悔やみの文章を失礼なく、誠意の伝わるようにするには文例のとおり、「このたびはご愁傷様でございます。心からお悔やみ申し上げます」「○○様のご逝去を悼み、ご冥福をお祈りいたします」「本当に残念に思います。心よりご冥福をお祈り申し上げます」等を基本文とし、短くとも細かな配慮を施した文面にする必要があります。
ご遺族は悲しみの最中にいるため、ご遺族側の気持ちに寄り添ったお悔やみを述べなければなりません。しかし身構えて難しく感じることはなく、故人との思い出、楽しかった会話、感謝の気持ちを振り返り素直に述べればよいのです。
故人へ送る最後の挨拶となりますので、具体的な関係や思い出をつづるとご遺族もきっと喜ばれるでしょう。弔電には文字数にも限りがあるため言葉少なでかまいませんが、心を込めて丁寧に自分の気持ちを織り交ぜた文章にしましょう。
まとめ
お悔やみの電報を送る時のマナーとは
・通夜・告別式に参加できない場合には速やかに弔電を送りましょう
その後、お悔やみ状を書いて弔意を表しましょう
・ご遺族のためにも、内容は故人との思い出などオリジナルでかまいません
しかし絶対に使用してはいけない忌み言葉や重ね言葉に気をつけましょう
・弔電は必ず葬儀の日に届くようにしましょう
・送る際、故人との関係性、自分の名前にかなをふるなど細かな配慮をしましょう