喪服を女性が着る時にもマナーがありますが、いざというときの心得がないままだと不安になりますよね。社会人になると人とのつながりも増え、悲しみの場に駆けつける場面も増えてきます。突然の訃報に慌てて、喪服は「黒」だからとビジネススーツで参列しては、光沢があったりデザインがおしゃれであったりとマナーに反してしまいます。これでは遺族に対し大変失礼に当たり恥をかくのは必至です。
喪服は女性ならではのきちんとしたものを選び、ふさわしい着方でお別れの場に出向くことが大切です。立場をわきまえて和装や洋装、また持ち物にも気をつけて参列しましょう。悲しみの場でもご遺族の気持ちに配慮し品よくありたいものです。
そこで今回は喪服の心得。女性なら知っておきたい5つのポイントをお伝えします。
喪服の心得。
女性なら知っておきたい5つのポイント
喪服は和装か洋装か
喪服を女性が用意する時、立場によって和装が望ましい場合がありますので心得ておきましょう。最近は遺族親族であっても略式の洋装喪服を着る方もいますが、本来遺族であれば正式な喪服として和装(着物)を着る方が参列者にも正礼装と映り失礼になりません。正式な喪服を着るのは一般的に三親等までとされています。
遺族としての立場なら和装(着物)を用意しておきましょう。しかしながら葬式の規模・内容や親族との関わり、また地域性や風習も異なりますので葬式の前に遺族親族で取り決めておくことも必要でしょう。一般弔問客として葬式に参列する場合は略式の洋装でかまいません。友人知人としての立場から、ご遺族より格式の高い装いは慎むことがマナーです。
喪服の一式を事前に揃えておく
いざという時のために喪服を用意しておくのも女性としてのたしなみになります。人が亡くなることを予想しているようで気が進まないかもしれませんが、お別れというのは突然やってくるものです。その時になって喪服がないでは気持ちも落ち着きません。故人を偲びお別れの席に心静かに参列するためにも事前の準備はしておきましょう。
喪服は女性ならではの基本となるブラックフォーマル一式、加えてバッグや靴・ハンカチも揃えておくのがよいでしょう。アクセサリーは結婚指輪くらいにした方が無難です。寒い時期に着るコートはシンプルな黒色にし、毛皮などはもってのほかです。殺生をイメージする服装はマナーを知らない人として見られてしまいます。悲しみを分かち合う厳粛な場であることを意識して準備しましょう。
肌の露出はマナー違反
喪服を女性が着る場合、肌の露出を避けることが大切です。ワンピースやスーツで参列する場合、スカート丈は膝が隠れるものにしましょう。いくらストッキングを黒にしていても、葬式の会場が和室で着座した時に膝が見えるのは悲しみの場ではそぐわないものです。葬式には故人にご縁のある様々な方が参列されます。周囲に不快感や違和感を与えることのないよう肌の露出は避けましょう。
喪服を用意する女性の中には暑い季節に半袖のワンピースやスーツにしようと考える方も多いのですが、きちんと長袖を着るのがマナーです。薄手の生地の物を選ぶなど注意を払うことが肝心です。自分の心地良さよりも故人の通夜・葬儀であることを意識して参列しましょう。
喪服の買い替えはデザインやサイズの変化を考慮して
喪服を選ぶ女性の心理として、オーソドックスなデザインで品の良いものを着たいというのがありますよね。何回も着るものではないので長く着用できるものを選びたいものです。しかし20代で購入した喪服を40代50代以上になっても着るのはきちんとした感じが出ない場合があります。
オーソドックスとはいえ肩に厚いパッドが入っていたりしては、今の時代には違和感を与えてしまいます。女性は体形の変化もありサイズが合わない喪服は着心地が悪いもの。喪服を女性が選ぶ時は流行に惑わされないシンプルなものが一番ですが、体形の変化も予測し、少し身幅に余裕のあるものを用意するとよいでしょう。
買い替えはデザインやサイズの変化を考慮し20年毎を目安に質の良いものを選びましょう。
喪服と合わせる小物にも心を配る
喪服の女性が故人を偲ぶ静粛な場でその場にふさわしくないバッグやハンカチなどの小物を持っていたら、人々の目に留まり恥ずかしい思いをすることでしょう。マナーをわきまえた服装は持ち物にも心を配りたいものです。香典を渡すときに用意する袱紗の色は紫が一般的ですが紺・グレー・緑などもあります。明るい色は避けましょう。
ハンカチは白の無地がよいでしょう。色柄ものはふさわしくありません。バッグは布製で光沢のないものを用意し、金具やデザイン文字が入ったものはNGです。また荷物をたくさん入れて膨らんだバッグは見た目もよくないですね。黒ストッキングは伝線すると目立ちやすいので替えを持参しておくことも大切です。喪服の一式を揃える時にこれらも準備しておくことをおすすめします。
いかがでしたか。 喪服の心得。女性なら知っておきたい5つのポイントをお伝えしました。お葬式というのは悲しみに包まれ心中穏やかではありません。だからこそ事前に喪服の心得を知っておくことが大切です。訃報を受け取った際は、悲しみの中様々な段取りが必要になり急かされることが多い場合があります。服装は多くの方に目に留まり余計な心配やお叱りをいただくことのないようにしたいものです。
遺族であるか一般弔問客であるかの立場でも喪服の選び方が変わってきます。喪服を女性らしい観点で準備し、当日に臨むことは故人を尊びご遺族の辛いお気持ちに寄り添うことにもなります。喪服を着て葬式に参列する女性ならではのマナーを重んじ故人をお見送りしましょう。
まとめ
女性が喪服を用意をする際に大切なこととは
・正式な喪服を着るのは一般的に三親等まで
・事前に喪服の一式を揃えておく
・喪服は肌の露出を避けるのがマナー
・喪服の買い替えは20年を目安に考える
・悲しみの席では手にする小物へも配慮が必要