献花の場面で知らないと恥をかく7つの常識

献花の場面で知らないと恥をかく7つの常識
葬儀でのマナーというと、服装や香典についてばかりに目が行ってしまいがちですが「花」も葬儀には欠かすことのできない大切な要素ですよね。

しかし、服装や香典についてのマナーについてはよく知っていても、花については知らない、知っているつもりでいる、勘違いしている、という方が多いのが現状です。

お花は遺族の心を慰め故人の冥福を祈る意味でも、とても大切なものです。たかが花だと侮ってはいけません。葬儀の花についての知識がないために、遺族を傷つけたり、葬儀場でトラブルになったり、自身が恥を掻くことにもなります。

とはいえ訃報は前触れ無く突然やってくる場合が多く、事前準備というのがなかなかできないもの。ご家族や親戚などの場合にはある程度事前に分かるということもありますが、事前に準備をするなんて亡くなるを待っているかのようで、なかなかできることではありません。

結果、葬儀に関しての知識がないまま当日を迎えてしまうことが多い事でしょう。だからこそ日頃予定がないうちから、最低限の知識は得ておきたいものですよね。

そこで今日は、葬儀で使われる花のうちでも特に注目されにくいけど、当日になって分からなくて焦ってしまう、マナー違反をしてしまいがちな「献花」についての常識についてお伝えします。ではご覧ください。

 

献花の場面で知らないと恥をかく7つの常識

 

献花と供花は別のものである

葬儀の花と一言でいっても色々種類があることをご存知ですか。「献花」「供花」「枕花」「お別れ花」「生花祭壇」など、呼び名もそれぞれ違っていて、使われる場面も違います。

その中でも一般の方がよく勘違いしてしまうのが「献花」と「供花」です。
献花(けんか)とは参列者が1人1本ずつ持って祭壇に供える花のことをといいます。棺に直接花を入れる場合もあります。
一方供花(きょうか)とは式場や祭壇を飾るために供える花のこと。遺族、会社、知人など関係者から贈られるお悔やみの気持ちを伝えるためのものです。供花には会社や個人の名前入りの札が付くと言えば分かりやすいかもしれませんね。

 

献花と焼香の違いを知っておく

献花とは、葬儀で霊前や神前に花を供えることをいいます。全ての葬儀で行われるものではありません。献花はキリスト教や無宗教で行われることが多いのが特徴です。

仏式でいうと焼香にあたり、神式でいうと玉串奉奠(たまぐしほうてん)にあたる儀式と言えます。近年は無宗教の葬儀が多くなっており、以前より献花を行う機会が多くなってきました。

また有名人の方が亡くなった際のファンの方たちのための献花式や慰霊祭、会社を上げての社葬、ホテルでの葬儀で献花が見られることがあります。

 

献花で使われる花の種類

献花で使われる花は一般的には白いカーネーションや白い菊が多く用いられます。キリスト教葬でカーネーションが選ばれる理由としては、「母の日」のイメージ(亡くなった母には白のカーネーションを贈る)があるからです。

仏式でも同様にカーネーションや菊が使われるのは、一輪咲きで茎がしっかりしており、持ちやすい長さがあり、お花の持ちもいいという条件を満たしているという側面があるからでしょう。

しかしながら、献花はこの2種のどちらかでなければならないという決まりはありません。故人の好きだった花を献花にしてもらうこともできます。

葬儀などのお悔やみには向かないとされる「バラ」(刺があるため)なども遺族の要望で使われることもあります。バラが使われているからと遺族が常識がないという訳ではありませんので、下手な発言をしないよう気をつけましょう。

 

献花で使われる花の色

一般的に「白」が用いられますが、遺族の要望によりピンクや黄色などが使われることもあります。キリスト教でも「白」のイメージですが、実際は決まりはありません。

ただ、自分で献花を手配する場合は遺族に失礼がないようにすることが大切です。遺族の方の中には色々な年代の方がいます。

自分がいいと思うからではなく、遺族の方が嫌な気持ちにならないように、派手なものは避けましょう。逆に遺族の方から、寂しい色は故人が喜ばないだろうから明るい色のものにしてほしいと要望があればそれに応えて差し上げましょう。

 

献花を一般の葬儀会場に持ち込むのはNG

花は花屋で頼むものだと思っていたり、自分が選んだ花を贈りたい、葬儀会場に頼むと金額が高く花も少ししか入っていないからなど様々な理由で花束を持参される方がいます。

「献花として棺に入れてほしい」「供花として祭壇に飾ってほしい」と持参されるのですが、これは葬儀会場に迷惑をかけてしまうことになりますので辞めましょう。

常識のある花屋なら、自分ところの花を葬儀場に持ち込めないということを教えてくれます。葬儀会社と花屋は提携をしており、葬儀会場の花は必ず葬儀会社を通さないといけないことになっています。

ビジネス的な意味合いもありますが、遺族が不快な思いをすることがないようにプロの目を必ず通すことで思いがけないトラブルを避けるという心遣いの面もあります。

自分が選んだ花を贈りたいという気持ちも分かりますが、その場合は式場を通して話をするか、故人の家に後日お供え花として贈りましょう。但し、市や国が運営している葬儀場へは持ち込むことができます。

 

有名人の献花式はその方の様式に従った形で参加する

有名人が亡くなった時にファンの方のために行われるのが献花式です。どのような方が亡くなったかで、「献花」の仕方は違ってきます。

会場が献花を用意している場合、ご持参下さいとなっている場合など、献花式に関する通達に従って用意しましょう。亡くなった有名人が赤い薔薇が大好きならみんな赤い薔薇を持っていくこともあるかもしれません。

いずれにせよ、その方のファンとして最善のお見送り方をすることです。

 

献花の仕方を一度は練習してみておく

献花のお供えの仕方を一度は練習しておきましょう。実際の葬儀では、先に喪主様が献花をされるので、そのやり方を見て同じようにすればいいのですが、ひと通りやってみて置くのと初めて見るのとでは気持ちの落ち着きが全く違います。

献花の仕方は以下のように行います。

①葬儀場の係の人から花を両手で受け取り、遺族に一礼して祭壇の前に進む。
②祭壇に向かって一礼する。
③花の茎の方を祭壇に(花が自分の方に)向くように回し、その形のまま祭壇に花を静かに置く。
④故人の遺影を見ながら黙祷(黙って祈りを捧げる)し、一礼する。
⑤遺族や神父・牧師に一礼する。

 

いかかでしょう、葬儀に関することなどは誰から教えてもらえるというもでもなく、特に経験の少ない若い人は自分がいずれ葬儀に参列する時が来るということにすら思い至らないかもしれません。

しかし、ある程度の年齢になれば「知らない」「教わってない」ということは言えなくなりますし、マナーを知らないということが亡くなられた方のご家族やご親族を傷つけてしまうこともありますよね。

そして、そんなマナーも知らないのかと会社関係の人たちや友人、親族の前で恥を掻いてしまうかもしれません。ですので小さなことだと侮らず、日頃予定のない内からマナーを知っておくことで心残りのないお見送りができるようにしておきましょう

まとめ

献花の場面で知らないと恥をかく7つの常識

・献花と供花は別のものである
・献花と焼香の違いを知っておく
・献花で使われる花の種類の常識
・献花で使われる花の色の常識
・献花を一般の葬儀会場に持ち込むのはNG
・有名人の献花式はその方の様式に従った形で参加する
・献花の仕方を一度は練習してみておく


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