イタリアンのマナー、実は正式なイタリアンのコースは現在のフレンチのコースの基礎となったものなのです。きちんと守って堂々と食事ができれば、より一層楽しめそうですよね。
イタリアンのマナーでは、フレンチのコース同様に、会話を楽しみながらゆっくりコースを進んでいきます。
プリモピアット(第一の皿)ではパスタやリゾット、ズッパ(スープ)が代表的ですが、地方によってはピザやニョッキも含まれます。また、パスタと言ってもショートパスタとロングパスタがあり、それぞれに色々なカタチや様々な太さのものがありソースに合わせて使うパスタが違います。
ピザにしても、具が中に入っているものはカルツォーネ(包み焼きピザ)と言います。少しの豆意識でいつもとは違う楽しみ方で、イタリアンを楽しんでみるのも良いでしょう。
そこで今回は、イタリアンのマナーと気になる豆知識を7つお伝えします。ぜひ参考にして、堂々と楽しくイタリアンを楽しんでください!
イタリアンのマナー☆
パスタやピザ、気になる7つの豆知識
イタリアンのコースメニュー
イタリアンのマナーを知るために、イタリアンのコースメニューの順をお伝えします。
【 イタリアンマナー:コースの順番 】
★ イタリアンのコースはAntipasto(アンティパスト)=前菜、彩の美しい料理が一般的です。
・ トマト、モッツァレラ、バジルの冷製、牛肉のカルパッチョ、赤黄緑のパプリカをあしらったものなどです。
① Primopiatto(プリモ・ピアット)=第1の皿
・ ズッパ(スープ)、パスタ、リゾットが代表的ですが、地方によってはピザやニョッキも含まれます。
② Secondopiatto(セコンド・ピアット)=第2の皿
・ メインディッシュです。肉料理、魚料理から1品を選びます。ロースト、グリル、フリットなどが代表的です。
③ Verdura(ヴェルドゥーラ)=野菜料理
・ メインディッシュに付け合わせる野菜(コントルノ)やサラダなどを指します。ソテーやボイルなどが一般的です。
④ Formaggio(フォルマッジョ)=チーズ、dolce(ドルチェ)
・ デザート、ティラミス、パンナコッタ、ジェラート、フルーツなどイタリアンはデザートが豊富です。
⑤ そして、コーヒーの順になります。
ちなみに、この他に主食としてパンが出てきます。まず豆知識として、イタリアンにもフレンチのようにコースがあること、そしてその順番を知っておくだけでも、気持ちに余裕が出てきます。
チーズはデザート、主食はパン
イタリアンの食事のマナーで知っておきたいのが、チーズ。チーズについては、フレンチと同様に好きなものを選びます。
【 イタリアンマナー:チーズ 】
★ 西洋料理ではチーズはデザート感覚です。
・ コースに含まれないことが多いので、別途料金が発生する場合があります。
食べたければスタッフに頼み、予算を言って運ばれたチーズの中から好みのものを選びます。
【 イタリアンマナー:主食 】
★ イタリアンでは主食はパンです。
・ あくまでも、パスタはスープ感覚です。オリーブオイルやバルサミコの入ったお皿が出されたら、パンにつけて食べます。
アラカルトのオーダーの仕方
イタリアンのコースメニューをアラカルトにオーダーしても大丈夫です。イタリアンマナーとして、コースメニューを上から順番にオーダーすれば、途中を抜かしてもかまいません。
【 イタリアンマナー:アラカルトオーダー 】
・ アンティパスト=前菜
・ セコンド・ピアット=メインディッシュ
これだけを注文しても大丈夫です。
プリモ・ピアットまで頼んでおいて、お腹の具合を見て後で決めるのもアリです。ドルチェは最後にオーダーします。
エスプレッソの飲み方
イタリアンでのコーヒーは一般的にエスプレッソ。
【 イタリアンマナー:コーヒー 】
★ イタリアンのマナーで食後にカプチーノを飲むのは「満腹にならなかった」という意思表示になります。
エスプレッソはデミタスカップ(エスプレッソ用の小さなカップ)に入っています。
【 イタリアンマナー:エスプレッソの飲み方 】
★ クレマと言う細かい泡が一番上の層にあり、シュガースプーンに山盛り一杯、たっぷりと砂糖をすくったら、静かにエスプレッソの中に落とします。
あまり、混ぜすぎずに二口か三口でクイッと飲むのがエスプレッソの楽しみ方です。
ショートパスタの種類
ショートパスタはソースが絡みやすく、サラダ、スープその他なんにでも合います。
【 イタリアンマナー:ショートパスタの種類 】
・ ファルファッレ=蝶のカタチ
・ パッパルデッレ=平打ちを短めにカット
・ カネロニ=中に具を埋める大きなマカロニ
・ コンキリエ=貝のカタチ
・ リガトーニ=縦筋の入ったマカロニ
・ ペンネ=ペン先のような形で硬めの食感
・ フジッリ=らせん状
・ ラビオリ=ひき肉などを詰めたものでチーズたっぷり
・ ニョッキ=クリーム系のソースが良く合います
日本でも知られるのが「ラビオリ」ですね。トマトソースなどによく合います。
★ ショートパスタはなるべく突き刺さないことがイタリアンのマナーです。
フォークで食べにくいときは、グリッシーニやパンを添えて食べるようにします。
ロングパスタの種類
【 イタリアンマナー:ロングパスタの種類 】
★ 細いものから順に…
・ カッペリーニ
・ スパゲティーニ
・ スパゲッティ
・ リングイーネ
などがあります。
★ 平打ちのもの
・ フェトチーネ
・ タリアテッレ
などの種類も覚えておきたいところです。
細いものはあっさりソースに、平打ちはこってり系に良く合います。イタリアンマナーでは、フォークを立てぎみに持ち、端の方からパスタを少量ずつ巻き付けて食べます。ソースとその素材も様々な種類と名前があります。
【 トマトソースがベースのもの 】
・ ポモドーロ(玉ねぎ使用)
・ アマトリチャーチ(ベーコン、玉ねぎ使用)
・ プッタネスカ(オリーブ、アンチョビ、ケイパー、こしょう使用)
・ ボンゴレロッソ(あさり使用)
などは、覚えておくと、オーダーの際にどんなものかを理解しやすいかもしれません。さらにオリーブオイルベースも多く種類があります。
【 オリーブオイルがベースのもの 】
・ ペペロンチーノ(ニンニク、唐辛子使用)
・ ボンゴレビアンコ(白ワイン、あさり、ニンニク使用)
どれも、日本でも比較的知られているソースですね。
【 バジルソースがベースのもの 】
・ ジェノベーゼ(バジル、オリーブオイル、ニンニク、松の実)
・ クリームがベースのカルボナーラ(卵、生クリーム、パルミジャーノ、ベーコン)
・ ミートソースがベースのボロネーゼ(玉ねぎ、ひき肉、トマトなど)
などなど、色々な種類があるのでソースとの組み合わせをみながら食事を楽しめます。その醍醐味を満喫するつもりで、イタリアンマナーを押さえていただいてください!
ピザの食べ方
ピザはカジュアルなイメージがありますよね。カジュアルな場では手で持って食べても大丈夫です。
【 カジュアルな場での、ピザのイタリアンマナー 】
★ その場合、ヘリを丸める感じで持つとこぼれずに食べることができます。
しかし、レストランなどでのイタリアンのマナーは、少し違ってきます。
【 レストランでの、ピザのイタリアンマナー】
★ 丸型で出てきたピザを1カットだけ切って自分の皿に取りナイフとフォークで1口分に切り分けて食べます。
また、具が中に入っているものはカルツォーネ(包み焼きピザ)といい、これもピザの一つです。
いかがでしたでしょうか。カジュアルなイメージのイタリアンですが、イタリアンにもマナーがあります。
ナプキンは飲み物がきたら二つ折りにし、折り目が膝側になるようにおきます。また、カトラリーの扱いについては食事中や中座の時は、フォークは背を上にナイフは刃を手前にして柄がテーブルにつかないように「ハの字型」にします。
使い終わったカトラリーはお皿と一緒に下げられますので、食べ終わったらフォークとナイフをそろえて4時の位置に置きフォークは歯を上に、ナイフは刃を内側にしてください。
…こうして羅列するだけでも、多くのイタリアンマナーがありますね。
イタリアンマナーの多くがフレンチマナーと共通するものがありますので、基本的にはフレンチマナーを把握していれば、さほど恥ずかしい状況にはならないはず。イタリアン独特の、パスタやピザだけ押さえれば、後は一安心です。
本記事の豆知識を活用して、メニューやオーダーを楽しみつつ、イタリアンマナーを押さえてお料理を召し上がり、いつもよりワンランク上の楽しみ方をしてください!
まとめ
イタリアンのマナー、ワンランク上の楽しみ方
・イタリアンのコースメニューの順番はフレンチと違う
・チーズはデザート感覚、イタリアンの主食はパン
・アラカルトでもコース順でオーダーする
・イタリアンのコーヒーは「エスプレッソ」が基本
・カプチーノは「満腹にならなかったの」の意思表示がある
・ショートパスタは突き刺さないことがイタリアンマナー
・ロングパスタは端の方からパスタを少量ずつ巻き付けて食べる
・レストランでピザを食べる時は、フォークとナイフを使用する