もしも現金を送ろうとすれば現金書留が必要ですが、いざ本当に必要になっても現金書留の書き方なんていまいちピンときませんよね。ましてや、今はそんなことをしなくてもコンビニやネットで簡単にお金を振り込めますので、そもそも現金書留を書くという発想が湧かないかもしれません。
しかし、時には現金を送る方が、気持ちが伝わることもあります。例えば、遠くに住んでいる親戚の出産祝や新築祝いなどのお祝いごと、あるいはご不幸があった時も手紙と共に送れば、相手に気持ちを届けることができます。
めったに書くことはないとは言え、いつ何時必要になるか分からないため、いざという時のために現金書留の書き方を知っておきましょう。
そこで今回は、現金書留の書き方についての基本をお伝えします。
郵便局でしか買えない
現金を送るためには、現金書留の封書が必要ですが、現金書留の書き方の前に、まず現金書留そのものを手に入れなければなりません。しかし、どこで買ったらよいのかピンとこない人もいることでしょう。現金書留を購入できる場所は一つしかありません。
その場所は郵便局であり、他の金融機関やコンビニなどには、置いていないのです。「もっと色んな場所に置いてあれば便利なのに」と感じるかもしれませんが、買う人も少ないのと、現金書留は配達記録を取らなくてはいけないので、郵便局にしか置いていないのです。
現金書留には、縦長で通常の封筒と同じサイズと大きいサイズの2種類がありますが、値段はどちらも21円です。
表面は緑の枠の指示に従う
ハガキなどと違い、普段書き慣れていないので「書くのを失敗したらどうしようと」思われるかもしれませんが、ご親切に緑色の枠に現金書留に書き方が記載されていますので、それに従って書くだけなのです。
書く項目は、上の枠に送り先の住所と氏名、電話番号を書き、下の枠に発送者の住所、氏名、電話番号を書きます。現金書留と言うからにはたいそうなものというイメージがありますが、実際に書くことは難しくないのです。
また、現金書留は216年2月より前のものは、書くところが複写式になっていますので、ボールペンなどで書かないと裏面に文字が写らないので注意して下さい。それ以降のものは、複写式ではありませんので、鉛筆で書いても大丈夫です。
金額は書くのと書かないのがある
現金書留の書き方の最大の特徴が、入れた金額を書くことでしたが、2016年2月以降に発売されたものは書く必要がなくなりました。その変わり、郵送する際に口頭で金額を伝えます。
逆に2016年2月以前のものは、表面の中央に「損害要償額」という欄がありますので、そこに金額を記入します。万が一記入を忘れると、保証される金額は1万円になってしまいますので、1万円以上を送るのであれば、必ず記入しておきましょう。
当然のことですが、口頭にせよ記入にせよ中身の金額は、正しく伝えるようにして下さい。
現金書留には封のやり方がある
現金書留に書く内容は前の2つの項目で全てですが、現金書留の書き方が分かっただけでは、送ることはできません。現金書留はいわば封筒ですので、内容を書いて現金を入れたら、封をしなければいけません。その封の仕方には特徴があります。
現金書留の裏面にも記載されていますので、そちらも参考にして下さい。
①上ふたと中ふたを一度に折り、折り目を付ける
②のりを中ふたの封筒に貼り付ける面につけ、下ふたを持ち上げその下に貼る
③のりを下ふたの封筒に貼り付ける面につけ、中ふたの下に貼る
④のりを上ふたの封筒に貼り付ける面につけ、下ふたの上に貼る
⑤上ふたにある○印に印鑑を押す(3ケ所)
以上が封のやり方になります。最後に印鑑を押すのは、開封されていないことを確認するためのものなので、綺麗に押せていなくても大丈夫です。
郵便局の窓口からしか送れない
封もできれば、いよいよあとは送るだけですが、それができるのも購入する時と同じように一つしかなく、それが郵便局の窓口になります。宅配便はもちろん、ゆうパックを取り扱っているコンビニでも発送はできないのです。
なので、現金書留を送るには郵便局が開いている平日の9:00~17:00までに、手続きをしなくてはいけません。わずかですが、場所によっては24時間窓口が開いている郵便局もありますので、9:00~17:00に行けない場合でも、そちらまで足を伸ばせば送ることができます。
郵便局に持って行く前は、スムーズに手続きを終えるために、必ず現金書留の書き方に間違いはないか、記入漏れはないかなどを確認しておきましょう。
さて、普段書く機会がほとんどないだけに、現金書留の書き方は難しかったり複雑かもと思いがちですが、実際はそれほど難しくはありません。内容も現金書留の種類にもよりますが、中身の金額を書くのが特殊なだけで、宅配便の伝票を書くのとさほど変わりません。
しかも、現金書留に書き方が書かれていますので、初めてでもすんなりと記入することができます。封のやり方は、すこし分かりにくいかもしれませんが、それも現金書留に記されていますので、じっくりと行えば誰にでもできるようになっています。
現在の流れだと、ますます現金書留を使うことは少なくなりそうです。それでも、現金を送った方がよいケースはありますので、いざという時に戸惑わないためにも現金書留の書き方を理解しておきましょう。
まとめ
現金書留を書くための基本事項は
・現金書留は郵便局でしか買えない
・表面は緑色の枠に書かれた指示に従い記入する
・中身の金額は記入するのと口頭で伝えるもの2種類がある
・封のやり方は裏面に記載されている指示に従う
・送るのも郵便局からしかできない