通夜の服装に困らない。参列前に確認したい作法とは

通夜の服装に困らない。参列前に確認したい作法とは
通夜の服装にはマナーがあります。参列する時にその服装のマナーを守れていないと、自分が恥をかくだけでは終わらないので、心配もありますよね。

他の参列者や遺族の方々を不快にしてしまう事態は避けたいもの。通夜では故人の死を悼み、お別れをしに人々が集まっていますから、そのような場で人に迷惑をかける訳にはいきません。

しかし、「通夜の服装マナーはわかってる!」という人でも、実はその思い込みが間違っていることも…。例えば、正式な通夜の服装は礼服ですが、この礼服をいつでも着ればいい訳ではない事は、意外と知られていません。

通夜での服装は故人との関係性や、仮通夜か通夜かの違いによっても異なります。そう考えると、今一度しっかり確認したいですよね。そこで今回は、そんな通夜の服装マナー、参列前に確認したい作法をお伝えします。

 

通夜の服装に困らない。
参列前に確認したい作法とは

 

故人との関係性による、通夜の服装

通夜に参列するなら、「最も正式な礼服を着ていれば間違いない!」と思う人が多いかもしれませんが、それは必ずしも正解とは限りません。

【 通夜の服装:周囲とのバランス 】

■ 例えば女性の場合、遺族が洋装の礼服なのに、親戚でもない参列者が和装の礼服を着て行ってしまうと、親族よりも格式が高い恰好となってしまい、失礼に当たります

結婚式などでは、友人でも和装をすることがあるかもしれませんが、通夜の服装は、自分が故人とどの程度の関係性なのかを考慮した上で、相応しい喪服を準備する必要があるのです。

ちなみに一般的なブラックフォーマルであれば、どのような関係性の相手でも問題ありません。

仮通夜での服装

通夜には、故人が亡くなってすぐに親しい間柄の人だけが集まって執り行われる、仮通夜と通夜の2つがあります。

【 通夜の服装:仮通夜の場合 】

■ 仮通夜は行う人と行わない人もいますが、もし仮通夜に呼ばれた場合は、「きちっとした喪服で行くと失礼。」だと思われることがあります。

仮通夜は、故人が臨終を迎えたその日に仮で行われることが多く、その時に正式な喪服を着ていくと、まるで故人の死を予期していて準備をしていたかのように受け取られてしまうため。

■ 仮通夜の服装は、黒やグレーの暗めの色の服で行くようにします。

 

通夜と告別式の服装

仮通夜では地味な平服の方がいいと解説しましたが、通夜と告別式に関してはブラックフォーマルを着るのが正しい作法。通夜の服装を持っていない人は、デパートやブラックフォーマルを扱っている衣料品店で一式そろえれば問題ありません。

【 通夜の服装:ブラックフォーマル 】

・ 色は黒で、女性の場合は肌の露出が少ないもの。

・ 男性の場合は黒のスーツに白いYシャツ、ネクタイは黒のものを選びます。

店員に通夜と告別式に着る喪服だと言って選んでもらえば、間違いありません。

 

バッグや靴

通夜の服装の作法では、服だけでなくバッグや靴にも気を遣わなくてはいけません。バッグと靴も黒色であれば問題ないと思うかもしれませんが、ついている飾りや金具には注意が必要です。

【 通夜の服装:バッグや靴 】

■ ゴールドの金具や色味がある模様が入っているものを、通夜で身に付けることは作法としてNG

・ ブラックフォーマル用の洋服を販売しているお店や、売場にバッグや靴が売られているのであれば、そこで喪服と一緒に購入しておくのが安心。

これで問題はなくなりますが、もしも手持ちのもので代用する場合には、金具と飾りには、くれぐれも注意してください。

 

通夜に付ける、アクセサリー

普段毎日身に付けているネックレスや指輪がある人は、通夜の時もそのまま身に付けてしまうかもしれません。

【 通夜の服装:アクセサリー 】

■ しかし、通夜の服装の作法では、アクセサリーは、基本的に結婚指輪以外のものを身に付けるのは相応しくありません。

・ 迷ったら、通夜は故人を供養しに行く場であり、おしゃれをしていく場所ではない、を前提に判断すればほぼ大丈夫です。

自分では「普段身につけているものだから…。」と思うかもしれませんが、通夜の席では、人から見ればおしゃれと捉えられることがほとんど。取り外していくのがマナーなのです。髪ゴムは黒のものが基準です。

 

皮革製品はNG

通夜の服装でバッグや靴は、黒いものであればいいんだという事で、わざわざ買わずに、手持ちのもので済ませようとすること自体は、問題ありません。しかし、この代用で済ませようという時に、注意しなくてはいけないのが素材

【 通夜の服装:素材 】

■ ブラックフォーマルでは、色の他にも作法に反するものがあります。それが皮革製品

・ バッグや靴には牛革や合成皮革のものが多いですが、これは通夜ではNG

不殺生といって、通夜では生き物を殺して得た皮革を使うのは、仏教の考えに反するためなのです。

 

女性の化粧

通夜の服装でマナーがあるのは、洋服やバッグ、靴だけではありません。女性の場合は、化粧にも気を配らなくてはいけません。女性の化粧には、頬に乗せるチークや口紅など色味があるものがありますよね。

【 通夜の服装:化粧 】

■ この色味がある化粧品は、通夜に参列する時には不向き。

・ 化粧から受ける印象は人それぞれ違いますが、明るい色のチークや口紅を派手だと感じる人も実は多いのです。

そのため、多くの世代、立場の方々が集まる通夜の服装では、色味がない最低限の化粧にとどめておくのが無難です。

 

いかがでしたでしょうか、通夜の服装について、基本的であり、かつ、確実に抑えておかなくてはいけないポイントを解説しました。

通夜の服装は、「黒い服を着ていけばいいだろう…。」と何となく考えている人は多いのですが、実はただ黒のものを揃えればいい、というわけではありません。そして一方で単純に、正式な喪服を着ればいいというのも、また違う点が難しいのです。

自分と故人との関係性や、参列する通夜が本通夜なのか仮通夜なのかによっても、通夜の服装の作法は異なってきます。

臨機応変な判断ができるためにも、基本的な考え方は知っておくのが得策。冠婚葬祭の服装マナーは、知らなかったでは済まされないのです。

今回は、意外と勘違いをしている人が多い、通夜の服装マナーにポイントを絞って解説をしました。「自分の認識が間違っていた!」という心当たりがある人は、これを機会に正しい服装の作法を身に付けてください。

まとめ

通夜の服装の正しい作法とは

・喪服は親族より格式の高い様式で行くのはNG
・仮通夜は喪服で行くと失礼に当たるので平服で行く
・通夜と告別式ではブラックフォーマルを着用する
・バッグや靴には光る金具がついていないものを選ぶ
・アクセサリーは結婚指輪以外は外すこと
・皮革素材のものを身に付けたり持参しない
・女性の化粧は派手な色をさけて地味にする


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