葬式の挨拶で伝えること。喪主が押さえる7つの基本例文

葬式の挨拶で伝えること。喪主が押さえる7つの基本例文
葬式の挨拶こそ、葬式においての喪主の多々ある仕事のなかでも、特に重要な位置を占めますよね。ただ、葬式での挨拶は一度ではなく、通夜や葬儀・告別式が進むにつれ何度か機会があるのではないでしょうか。

お世話になる方へ、参列してくれた方たちに対して、葬式の挨拶には様々な場面がありますが、悲しみで言葉が浮かんでこなかったり、そもそも人の前で話すことが慣れていなかったり…。

普段と全く違う状況では、自らの思いを的確に伝えること自体、どうしても難しくなってしまいがちですよね。そこで今回は、葬式の挨拶で伝えることを場面別に7つに分け、基本的な例文をお伝えします。

きれいな言葉や恰好のいいフレーズを使う必要はありません。今回の記事を参考にあなたらしい言葉で、葬式の挨拶を組み立ててみてください。

 

葬式の挨拶で伝えること。
喪主が押さえる7つの基本例文

 

通夜の葬式の挨拶、基本構成

通夜は告別式に参列できない弔問客が、故人との最後のお別れをする場にもなっているため、喪主としての葬式の挨拶はここでも必要。

【 葬式の挨拶:通夜 】

■ この挨拶で弔問客に伝えることは、

① 弔問に対するお礼

② 逝去の報告

③ 生前の厚誼(親しくおつきあいいただいたこと)に対するお礼

④ 通夜ぶるまい(故人の供養のための会食)の案内

⑤ 葬儀・告別式の案内

…となります。

通夜の葬式の挨拶、例文

【 葬式の挨拶、通夜での例文 】

「本日は、お忙しいところを誠にありがとうございました。故人に代わり深く御礼申し上げます

父○○○○は、一昨日の12時に心不全のため永眠いたしました。享年75歳でございました。

本日多くの皆さまにお越しいただき、父もさぞ喜んでいることと存じます。生前に皆さまから賜ったご厚誼に深く感謝申し上げます。

この後ささやかではございますが、別室にておもてなしの用意をいたしておりますので、お時間の許す限りどうぞご一緒にお召し上がりください。

なお葬儀・告別式は、明日午前11時からこちらの斎場で執り行いますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

本日はありがとうございました」

 

通夜ぶるまいの閉会時、基本構成

通夜ぶるまいとは、通夜の後にお食事をふるまうこと。これは故人を弔う行為のひとつであり、参列者はひと口でもいただくことがマナーでもあるのですが、この葬式の挨拶で、喪主が弔問客に伝えることと、基本の構成は以下の通り。

【 葬式の挨拶:通夜ぶるまい 】

① 長い時間おつきあいいただいたことに対するお礼

② 弔問客への気遣い

③ 葬儀・告別式の案内

…が伝える事柄の基本です。

 

通夜ぶるまいの閉会時、例文

【 葬式の挨拶、通夜ぶるまいでの例文 】

「皆さま、本日は最後まで父と共に過ごしていただき、誠にありがとうございました。

もっとお話を聞かせていただきたいのですが、遠方からお見えの方もいらっしゃると存じますので、本日はこのあたりでお開きとさせていただきます。

なお葬儀・告別式は、明日午前11時からこちらの斎場で執り行います。

どうぞ宜しくお願い申し上げます。

どなた様もお足元にお気をつけてお帰り下さい。

本日は誠にありがとうございました。」

 

出棺での葬式の挨拶、基本構成

葬儀・告別式が進むと、最後は火葬場に向けての出棺となりますが、ここでの喪主による葬式の挨拶は最も重要。

構成は「通夜においての喪主の挨拶」とほぼ同じものになりますが、簡潔かつなるべく感情的にならないよう、わかりやすい口調で挨拶をしなければなりません。この葬式の挨拶で弔問客に伝えることは、以下の通りです。

【 葬式の挨拶、出棺 】

① 会葬に対するお礼

② 自分と故人との関係

③ 逝去の報告

④ 生前の厚誼に対するお礼

⑤ これからの遺族への支援のお願い

…となります。

 

出棺での葬式の挨拶、例文

【 葬式の挨拶、出棺での例文 】

「本日はお忙しいところをお集まりいただき、誠にありがとうございました。

遺族を代表いたしまして、皆さまにご挨拶を申し上げます。私は故○○○○の娘で、△△と申します。

父はかねてから病気療養中のところ、○月○日の12時に永眠いたしました。

死因は心不全で、家族に見守られながら眠るように旅立ちました。

晩年は病気がちではありましたが、本日このようにたくさんの方にお見送りいただき、幸せな人生であったと今は父も喜んでいるのではないかと思います。

生前皆さまにお世話になりましたことを、父に代わり厚く御礼申し上げます。

また今後とも変わらぬご厚誼と、ご鞭撻のほどを宜しくお願い申し上げます。

本日は誠にありがとうございました。」

 

精進落としでの葬式の挨拶

精進落としとは、火葬後の換骨法要や初七日法要の後などに、会葬への感謝と故人への供養の意味を込めて、ふるまわれる会食。開会では、喪主は以下のような葬式の挨拶をします。

【 葬式の挨拶、精進落とし 】

「皆さま、本日は誠にありがとうございました。

皆さまのおかげをもちまして、父○○○○の葬儀・告別式を無事に終えることができました

心より御礼申し上げます。

誠にささやかではございますが、皆様への感謝と慰労を兼ねまして、このような席を設けました。

父の思い出などをお聞かせいただきながら、ごゆっくりお召し上がりいただきたいと存じます。

本日はありがとうございました。」

 

いかがでしたでしょうか、葬式での挨拶、基本の構成と例文をお伝えしました。葬式では、スケジュールを検討する時間など、ない事がほとんど。その上、葬式に関わるあらゆる方々に気遣いをすることになりますから、喪主の労力は実に大変なもの…。

ましてや、大切な人を亡くして間もないのですから、心に余裕をなくしても当然の状況です。

しかし、葬式に力を貸してくれる方や、故人を弔うために集まってくれた方々とは、これからもお付き合いが続くはず。遺族の代表としても、精一杯の感謝の気持ちを伝えられるようにしたいところではないでしょうか。

葬式の挨拶はメモを見ても構いませんので、その場にいる方々の心に届くようにハッキリ話すことを心がけてください。その点に注意して、丁寧に言葉を伝えて、あなたの気持ちを弔問客の皆さまに届けてください。

まとめ

葬式の挨拶、伝える事柄と例文

・通夜が最後のお別れになる弔問客もいる
・通夜ぶるまいの閉会では、弔問客への気遣いの言葉
・出棺時の挨拶は最も重要
・精進落としでは、無事執り行えたことへのお礼


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