兄弟喧嘩が絶えないことで、疲れたり悩んだりしているお母さんは多いですよね。言い争いだけならまだしも、お互いが手を出すような喧嘩になったら、さらに大変!ついつい親も感情的になってしまい、叱りつけたりしてしまうことも…。
しかし、実は親の対応次第で、子どもの態度が驚くほど変わるもの。上手く対応ができれば、喧嘩もコミュニケーションのひとつですから、子どもたちの成長に繋げていくことができるのです。
少し工夫をすれば、お悩みも良い方向にいくのなら、試してみない手はありません!そこで今回は、兄弟喧嘩が起こった時の親の対応策について、良い対処法をお伝えします。
「兄弟喧嘩が起こる前」の対応策についてもお伝えしますので、今日からぜひはじめて、悩みの種の兄弟喧嘩を良い方向へ向けてください。
兄弟喧嘩で親もグッタリ…。
驚くほど子どもが変わる対応策
兄弟喧嘩は、成長の機会と捉える
ギャーギャーと争う声が聞こえだすと「ああ、また始まった…。」と思う方も多いはず。しかし兄弟喧嘩には、実は以下のような、「効用」があるのです。
【 兄弟喧嘩による効能 】
・ 人とのコミュニケーションについて学ぶことができる
・ ルールを学ぶことができる
・ 「他人が傷つくこと」を学ぶことができる
・ 「ここまでしてはいけない」という「加減」を知ることができる
これらのことは、人が社会に出ていくにあたって、必ず学んでおかなくてはならないこと。小さな頃から身についていれば、小学校・中学校…、と進んで行く時に、必ず役に立つはずです。
「ともかく兄弟喧嘩を止めさせる」というのではなく、まずは「成長の機会」と捉えることからはじめてみてはいかがでしょうか。
あらかじめ、兄弟喧嘩のルールを決めておく
兄弟喧嘩は、あって当たり前のこと。兄弟が何の自己主張もせず、いつも平穏な方が「異常」と思ってもいいくらいです。そこで、あらかじめ、絶対にやってはいけないという、兄弟喧嘩のルールを決めておくのも、ひとつの方法。
家庭によってそのルールも異なりますが、必ず盛り込みたいのは、暴力と卑怯な行動についてのこと…。
【 兄弟喧嘩のルールの一例 】
★ 例えば、
・ 物を投げつけないこと
・ 頭を叩かないこと
・ 目を突く、首を絞める、おなかを蹴るなどの危険な行為をしないこと
・ 片方が戦う気がないのに攻撃を続けること
・ 1人に対し2人以上で攻撃すること
…などは他人に対して、決して「してはいけないこと」としてみてはいかがでしょうか。
もしも兄弟喧嘩が起こって、ルール違反をしたら、喧嘩の内容如何に問わず厳しく叱ります。それがどれだけ危険で、してはいけないことかを、子どもに充分理解させなければなりません。
普段から兄弟それぞれを尊重しておくこと
兄弟喧嘩の後、それぞれの子どもに影でこんなことを言ってはいないでしょうか。「お兄ちゃんは悪い子だけど、今回は許してあげてね」「弟が悪いのは私もわかっているのよ」などなど。
…もし、それぞれの子どもをなだめるつもりで、こんなことを言うのなら、それは大きな間違い!
親が余計なことを吹き込むことで、兄弟間の信頼関係を壊すことにつながるからです。それでまた兄弟喧嘩が起こり、同じことを繰り返すとしたら、兄弟の心の亀裂はさらに広がってしまうことに。
【 兄弟喧嘩、親の対処法 】
★ では普段から兄弟同士が、信頼関係を築けるためにはどうすればいいのか。それは、兄弟それぞれを尊重すること!
・ 例えば、お兄ちゃんに対し「弟くんは、お兄ちゃんが大好きで、頼りにしているんだよ。」、弟に対しては「お兄ちゃんは弟くんと遊ぶのが、一番楽しいって言ってるよ!」などの言葉を常々かけておくのも、一つの方法かもしれません。
また、兄弟仲良くしている時は「あなたたちが仲良しで、ママはとっても嬉しい!」と褒めることも大切。兄弟それぞれを、親が尊重していると伝われば、子どもの気持ちも安定し明るくなるはずです。
頭ごなしに上の子どもを叱りつけない
兄弟喧嘩でよくあるパターンとして、上の子に対し、「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい!」「お兄ちゃんのくせに何をやってるの?」と、上の子に対し厳しく対応するパターンも、よくあるはず。
けれどもこれは、最も言ってはいけないことのひとつ!
【 兄弟喧嘩は上の子に注意 】
★ 頭ごなしに上の方の子だけを叱りつけると、上の子は「どうしていつも僕が悪いの?」と理解されない悲しさでいっぱいに…。
・ 下の子は逆に「何をしても怒られないんだ」と、穿った受け止め方をしてしまう恐れがあるからです。
兄弟喧嘩では比較的、「上の子がしっかりしていないから悪いんだ。」と、まとめてしまうと、確かにまとまるかもしれません。ただ、親を恨まないまでも一番上の子は、「理不尽な目に遭いやすい。」という印象が抜けないまま、大人になりがち。
お兄ちゃんはなりたくて、お兄ちゃんになったわけではありませんし、弟も同じ。どうか兄弟で差をつけないように、気をつけて対処することが大切です。
ジャッジをしないこと
喧嘩両成敗という言葉がありますが、兄弟喧嘩においてもきっかけを作ったのはどちらかにせよ、100%どちらかが悪いということはありません。
【 兄弟喧嘩はジャッジをしない 】
★ そこを無視したまま、例えば
・「あなたがおもちゃを捕ったから悪い」
・「あなたが譲ってあげなかったから悪い」
…などと決めつけてしまったら、必ず子どもの心にモヤモヤしたものが、残ってしまうもの。
親は勝手に兄弟喧嘩に対し、ジャッジをしないことが大切!平等に子どもの言い分を聞いて、それぞれが言いたいことを引き出し、仲直りの橋渡しをする「お手伝い」のみでOKです。
小さな子どもでも感情が整理できれば、すぐに素直に謝れますし、仲直りをすることができるはず。くれぐれも、その場を収めるためだけの行動は控えてください。
いかがでしたでしょうか、親であることは本当に大変なこと!頭ではわかっていてもつい怒鳴ってしまうこともありますし、間違いを起こすことも人間ですから、もちろんはるはず。
でもそれに気づいたら、「さっきは怒鳴ってごめんね。気をつけるからね」「あんなことを言ってしまってごめんね」と、その都度、素直に子どもに謝ることも、大切なこと。
いちばんダメな対応は、「子どもに舐められたらダメだ」と、子どもたちを人格のある者として扱わないことなのではないでしょうか。そんなことも子どもはしっかりキャッチしているものです。
兄弟が仲良くするためには、親の適切な対応が不可欠。時には喧嘩をしつつも、兄弟が信頼関係で長く結ばれていけるように、今できることをやってみてください。
まとめ
兄弟喧嘩で意識したい、親の対応
・兄弟喧嘩は貴重な、成長の機会
・兄弟喧嘩のルールを最初に決めておく
・普段から兄弟それぞれを尊重した態度を取る
・上の子を怒ってしまう行為は悪影響
・勝手に親がジャッジをしない